指す将順位戦9th 1~4回戦
今年もなんだかんだ出ている指す将順位戦。1局1局しっかり振り返るほどの元気はないので、今年は4局ごとに振り返れたらと思います。
ちなみにリーグ全部で11局なので普通に考えたら最終回は3局になりますが、降級入れ替えになったり名人に挑戦したりすると最終回も4局以上になるかも。今のところどっちにも引っかからなそうですけど。
1回戦・よんろくぜろさん戦(千日手局)
1回戦はよんろくぜろさんとの対局。5年(?)くらい前に将棋ウォーズの棋戦みたいなやつで当たって割と何も起こせず負けた記憶がありますが、自分はあの頃より強くなっているので今なら勝てるかはともかく良い勝負くらいはできそうだなと思っていました。
私が先手で戦型はよんろくぜろさんの村田システム。
いかにも相居飛車力戦といった図で、△3一玉に反応してここから▲7五歩△同歩▲6六角△8四角▲7六歩と技をかけにいきましたが、△9五角とかわされて失敗。この順でも何か返し技が見えていて踏み込んだような記憶があるのですが、進んでみると普通に損していました。ソフトで検討してもそれらしい技は出てこなかったので、おそらく幻を見ていました。
進んでこの△4二角の局面から、▲2六飛△3五銀▲2七飛△4六銀▲2六飛…で千日手になりました。△5五歩や△5五銀、角を切っての割打ち、△7二飛など色々な攻め筋があって自信がなかったですし、よんろくぜろさんとしても後手だしまあ、というところで妥当な気がします。指しなおし局は先後を入れ替えて別日に行うことになりました。
1回戦・よんろくぜろさん戦(指しなおし局)
私が後手で、戦型は私の一手損角換わり。
この△4五歩と突いた図はよんろくぜろさんも対局後に触れていたところ。
本譜は▲5七銀でしたが、一応ソフト的には▲5五銀と出るのが最善です。△3五角などがうるさくて実戦的には結構良い勝負だと思っているのですが、評価値は300くらい先手に出ます。これへぇ~って話ですよね(D並感)。
進んでこの▲6七金右の図ではあんまりしっくりくる待ち方も無いかと思って△6五歩▲同歩△7三桂と動きましたが、以下▲6四歩△6五桂▲6六銀右と銀桂交換を受け入れられてみると、こちらの陣形は▲7三角の傷もあるわ歩切れだわで苦しくなっています。ここは△6五歩に代えて△3二玉と待つのが良かったようです。将来▲4四桂と打たれるのが気になると思いましたが、△3二玉のあと△4二金まで寄っちゃえばそうでもないと言われればそうかもしれません。
苦しい戦いの始まり方ではあったものの先手の攻め方にもミスが出て、この▲1五歩の図は局面としては入玉できそうな後手が良くなっています。ここで私は△3六歩として手厚く桂を取ろうとしたのですが、△2六桂と縦横に働きそうな飛車に働きかけるのが勝りました。一応考えはしたのですが、「▲1六飛にどうするか分からないし負担になったらいやだな~」と思って見送ってしまいました。実際は▲1六飛に△3七成銀と取り、▲1四歩に△2五銀と3四の銀を活用する味が良く、これなら優勢だったようです。
これを逃して以降も二転三転していましたが、最後は寄せ切られて負け。
良い局面もあった将棋なので悔しさはありますが、まあ内容的には悪くないのかなという気もしました。
2回戦・メロンさん戦
2回戦はメロンさんとの対局。こちらも5年くらい前にTwitterで見た記憶がありますが、対局があったかは分かりません。あったら申し訳ソーリーですが、覚えていません。当時はお互いウォーズ四段とか三段とかだったような気がするので、強くなって再会したと考えればアツいのかな?
私の後手で、戦型は一手損角換わり。
図は後手が手厚く構えることに成功して作戦勝ちしており、具体的にどうやってリードを広げるかというところ。とりあえず先手から▲3四銀と攻めてこられるのが気になるので、何かケアしたいところです。本譜の私は△2五銀と露骨に足しました。ただこれが悪手で、▲1七桂△1六銀▲3六飛として▲2六飛を狙われると困っていました。対局中は△1六銀と出れば△2七歩成の狙いもできるから▲1七桂は怖くないだろうと思っていましたが、▲3六飛がぴったりですね。本譜は△2五銀に▲7五歩△同歩▲同銀とこちら側を攻めてきたので、△6五桂から反撃する展開となって事なきをゲット。
進んで上図は先手が▲6一飛とおろしてきた局面。ここで△4六歩と突きだしたのがソフトの先生も好手!と褒めてくれた手で、単に△5六角でも厳しいのに、▲同歩とさせてから△5六角と打てばますます厳しいです。一段目に飛車をおろされて怖いようでも、焦らず駒を渡さないよう攻めるのが重要だったようです。以下もしっかり押し切って勝ち。この将棋の終盤は結構うまく指せたような気がします。
3回戦・つちくれさん戦
3回戦の相手は同じ中部地区のつちくれ。普段はつちくれって呼び捨てていますが、見出しにだけ一応さんづけしておきました。中部学生名人おめでとう。私はコロナ禍で大学大会自体が少なかったとはいえ代表を結局取れなかったので素直にすごいなあって感じです。
一応こういう距離感の相手です↓
私の先手で、戦型は対四間飛車。
図は△2二飛と飛車先を受けてきたところ。ここで私は形とばかりに▲6六角とこびんを狙う角を打ったのですが、代えて▲3四歩△同銀▲6六銀から中央を狙っていくほうが良かったようです。本譜の角打ちは普通に△4二金と受けられてから△2一飛と良い形に組み替えられてしまって冴えなかったです。
進んで△5六飛の図は先手が先に敵陣に馬を侵入し、ボロボロと駒を取れそうで有利な場面です。しかし、ここで▲5七歩が我ながら酷い手で、一応△5八飛成を警戒したつもりだったのですが、△4七歩成▲同金△2六飛で大損しています。代えて普通に3三の桂を取っておけば優勢を維持していました。
ただ、これでも評価値的には別に悪くなったわけではなく、優勢が微有利に落ちたという程度だったようです。実際このあとの進行を見ると振り飛車側も大変なところが多く、最後は玉頭攻めを逆用してなんとか勝つことができました。
4回戦・もーたーさん戦
4回戦の相手はもーたーさん。ゴールデンウィークのレーティング選手権では1度か2度隣の席になっており、多分もーたーさんは私だと気づいていなかったと思いますが、私は「これもーたーさんじゃね?」と思ってチラチラ見ていました。なお、大会会場では勇気がないうえ話しかけたとして話題がないことを読み切って最後まで話しかけませんでした。
戦型は先手の私(横歩も取れない男)の横歩回避▲2六飛から相掛かり。
図は後手が△7五歩と突いてきたところですが、ここでは△8六歩から横歩をかすめ取りに来られる手を予想していました。以下▲同歩△同飛に▲3五歩とか▲8七歩とかを組み合わせて後手が△7六飛としてきたときに角を換えて▲8二角と打つ感じで良い勝負かなと思っていました。本譜はあまり読んでおらず、とりあえず▲同歩△同飛▲2二角成△同銀▲7七歩と収めました。以下△8五飛と戻られてすんなり歩交換を許してしまった感じなので不満かと対局中は思っていましたが、後に検討したところ別に互角みたいです。飛車の動きが手損なのと、7四の歩が無いのが後手にとって傷になる可能性もあるというところなんでしょうか。難しいね。
進んで図は△4四歩と後手が陣形を膨らませてきた局面ですが、ここで後手の5五の歩が伸びすぎと見て▲6六銀と出ていったのが好判断。以下△5四飛に▲8三角と打ち込み、▲7二角成~▲8二馬のようにボチボチやる手や▲5六歩△同歩▲5五歩から5六に馬を引き付けるなど複数ある狙いを防げないため、後手は収拾困難となっているようです。
ちなみに▲6六銀には△4三角と浮いた歩を狙いながら8七-9八のラインを睨んでくる手があり、これに対しては▲7七玉と力強く受けて先手が良いようです。ただ対局中はそもそも△4三角が見えておらず、実際指されたら嫌だったかもしれません(他の手もなさそうなので消去法で玉を上がりそうではありますが)。
本譜▲8三角を打てて以降は多少寄せが緩んだところはあったものの全体的には良い内容で勝てたような気がします。
4回戦まで終えてみて、どんなもん?
開幕順位が3位の3勝1敗で、今の順位も3位。3-1が5人並んでいるのもあって今の順位が良かったところでなんだという感じはありますが、まあまあ頑張れている気がします。ただ、5回戦の相手は現在唯一全勝中のKIDさんということで、そこは厳しい戦いが予想されます。前期は対抗型で仕掛けに上手く対応されて完敗しているので、今回はまず激戦で終盤に入れたら良いなというところ。
8回戦くらいまでいったらまた振り返りnoteを書こうかな~とは思っていますが、ここからめっちゃ負けて萎えて書かないというようなことも十分あり得ます。期待はしないでいただけると幸いです。
ほな、また…。