指す将順位戦2回戦 miyaさん戦
寝れなくてふと思い立ってnoteを書いています。日付が7/8となっていますが、タイトルを書いたのが7/8で記事本文を書いているのは8/12です。だいたい書こうと思った時はたまたまリアルが忙しく、暇なときはやる気が湧かないという感じで時間がたってしまいましたが、今回は2回戦miyaさん戦の自戦記です。現時点(4回戦終了時点)では最も苦しい時間が長かった対局で、1ヶ月半経った今でもそこそこ記憶に残っているところです。ちなみに今回は自分側が手前に来るよう局面図を先後逆にしています。
対局前にmiyaさんの棋譜を数局見たのですが、3手目7五歩の出だしが多く、角交換系の振り飛車も得意とされている感じで、もうそれだけで嫌な相手だなあと思いながら特に冴えた対策も思いつかないまま対局当日を迎えました。
で、当然角交換振り飛車になってああ嫌だなあと思いながらぼちぼち駒組を進めて上の図。早々に9筋を突いているのとか8筋を1つしか突いていないのがやや珍しかったりするのかもしれませんが、類型は結構ありそうな局面ですね。まあだからといって知見があるとかそういうわけではないし、なんならこの戦型はあまり良い思い出がないので、自分で進めといて嫌だなあとか思っていました。
その後は互いに駒組を続け、上図はmiyaさんが▲3五歩と仕掛けてきたところ。対角交換振り飛車に良い思い出がない私は同歩~3四歩と収めて相手が激しい戦いを挑んでくるまで徹底的に待っていようかなと最初は思っていましたが、銀を2六に繰り替えてから飛車を3六に回ってこられると嫌なことに気づき、△4五歩と突き違えました。以下▲同桂△同桂▲同銀△3五歩▲3七歩で↓の局面。
△3五歩に何か手を作られたら嫌だなと思っていましたが、▲3七歩を見て少し安心。対局中も上手く対応できたかなと思った記憶があります。また、図の▲3七歩に△5五歩から銀バサミを狙ってみようかなとも思いましたが、▲5四歩△6二銀▲4六飛や▲2七桂のような手に対して自信を持てなかったためここは普通に△4四歩。以下▲5六銀と引いて若干居飛車持ち感はあるものの互角の範囲かといった局面が続きます。
進んで上図の局面。居飛車が角と桂を投資して飛車を強引に奪い、△2六飛と王手銀取りをかけた局面。この手があるので角と桂を打ってまで飛車を取る価値があると思い、この順を選択したのですが…
2七に角を合わせるのが当然ながら良い切り返し。△5六飛には▲6三角成と銀を取り返されてしまい、それは駒の働きの差で居飛車が勝てません。この手が見えておらず一気に苦戦に陥りました。しょうがないので図からは△5二銀▲6七金△7六桂▲3九玉といった具合に進みましたが、いくらなんでも居飛車側の飛車と桂の手放し方が酷いのに対して相手の2七角はよく効いており、さらに手持ちの角と合わせた活用が見込めるため駒の損得は互角でもかなり差がついています。
とはいえ粘れるだけ粘ろうとは思っていました。観戦者も多く、自分はたぶん悪い局面での粘りや勝負術がウリということになっている…と思うので、ここから勝てば魅せる将棋だなあなんて思った記憶もあります。局面に集中してほしい。
その後は期待を込めて打ったはずの2六の飛車を取られ打ち込まれ、苦しい時間が続いていましたが、とにかく相手の金駒を狙って粘りました。この経過は局面がいくらなんでも悲しいうえに手数もまあまあ長いので載せませんが、まあでも「粘りとしてはそれなりにうまく指せたんじゃね?」と思っています。長い長い闇を抜け、光が見えてきたと感じたのは↓の図。
耐えて耐えてついに辿り着いたチャンスっぽい局面。受けて延ばす手こそ徐々に無くなってきてはいるものの、角と馬、あと自玉の右下(4一)で40手近く防波堤としての役目を健気に果たしてきた香車。これらの配置が絶妙でこの局面は絶好の反撃のチャンスです。ただし、先手にもう1枚金を渡すと▲3二金△同玉▲4一飛成△同銀▲同竜といった順で詰まされてしまう点には注意が必要なところ。
ここから△3六桂▲同銀△2六桂!が好手順。
3四の角が6七の地点に効いていることもあり、△3六桂は▲4八銀から、△2六桂は△3八桂成~△3七馬~△3六歩からの比較的わかりやすい詰めろとなっています。ここで攻守が完全に逆転し、形勢の好転を感じました。以下は粘りを許さずに寄せ切ることができ、苦しい時間の多い対局でしたが何とか勝利を収めることができました。
この対局に勝ってリーグ2連勝。さらにその後も上手くいって現在リーグで唯一の4連勝ときています。なんだか上手くいきすぎていてどこかでいきなり大崩れするんじゃないかと怖いですが、1局1局を勝つ気で頑張るしかないですね。読んでいただきありがとうございました。では。