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防御からの展開

皆さまこんばんは、弓削彼方です。
今回は、しっかりと防御を固めた後はどう動くのか?と言うことを解説したいと思います。
お時間があれば、動画での解説もご覧ください。


原文と現代語訳をしっかりと読み比べて下さい。

原文
「凡そ戦いは、設けてその作るを観、敵を観て挙ぐ。
 待つには則ち従いて、鼓するなかれ。衆の作るを待て。攻むるには則ち屯してこれを伺え」

現代語訳
「戦いの時には、布陣した味方の防御の態勢を確認し、敵の動きを見てから行動する
 敵が攻撃を仕掛けて来ないなら、こちらもすぐには動かず、攻撃開始の合図である太鼓を鳴らしてはならない。必ず敵が先に行動を起こすのを待つ。敵が攻めて来たら、防御をしながら反撃の機会を伺うのである

前回までの解説の通り、有利な地形を見つけてそこに陣を張り、味方の防御態勢を整えて不敗の地に立ちます。
そして負けない立ち位置を確保した後に、本格的な戦いを始めます。
しかし、せっかく良い場所を見つけて防御を固めても、そこから動いてしまっては意味がありません
ですので、慌ててこちから攻撃を仕掛けるのではなく、敵が攻撃を仕掛けて来るのを待ちます
もし敵がすぐに動かなくても、何時間でも何日でも待ちます。
この我慢比べも戦いの一つなのですが、それについてはいずれお話致しましょう。

そしてついに敵が攻めて来たら、まずはしっかりと固めた防御を活かして対応することで敵を消耗させ、敵が息切れを起こして隙を見せたら、一気に反撃を開始します。
この様にすれば味方の損害は少なく、敵は疲弊しているので反撃できずに総崩れとなるわけです。
これが防御を重視した戦い方であり、これを狙って防御を固めることが基本となります。


ここまでで野戦に関する防御のお話は終わりです。
次回からは城や砦など、拠点の防衛に関するお話を致します。
それではまた、次回お会い致しましょう。

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