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兵法とは何を学ぶのか

皆さまこんばんは、弓削彼方です。
今回は兵法とは何を学ぶものなのかと言う、根本に立ち返るお話です。
しっかり理解するために、動画の視聴をお勧めします。


兵法講座の一番最初に、兵法書に書かれている内容は、軍事に関する事と内政に関する事だとお話しました。
それについては過去の記事を読み直して、今一度思い出して下さい。

兵法を学んで得られるものは、軍事に関する知識と内政に関する知識が主なものですが、もう一つ知ることができるものがあります。
それが、世の中の原理原則です。

一つ例を挙げると、孫子には「鳥が立つのは伏兵なり」と言う言葉があります。
これは、「例え隠れていて見えない伏兵でも、鳥はその気配に気付いて逃げるから、鳥が急に飛び立ったら伏兵を疑いなさい」と言う意味です。
孫子を読んで学んだのであれば、最低でもこの額面通りの意味は理解しなければいけません
しかしこの話は鳥だけに限らず、他の動物でも同じことです。
鹿やウサギなどが急に驚いて逃げる場面を見かけたら、鳥の時と同じように伏兵がいるのでは?と思わなければなりません。
ここまで思い至って、初めて兵法を理解したと言えます
しかしここまで来ても、所詮は凡将の器です。

兵法のもっと深い所、根源まで理解すると世の中の原理原則を知ることが出来ます
「鳥が立つのは伏兵なり」と言うのは、決して鳥だけの話をしているのではないし、単に伏兵の有無を語っているのではなく、「物事を進めようと思うなら、周囲に何か変化が起きていないかを常に観察しなさい。そして何か変化があれば、それには必ず理由がある」と言うことを伝えたいのです。
こう言う軍事や内政に限らず、人生において役に立つ智恵や考え方が、私が言うところの世の中の原理原則です。

兵法を学べば軍事や内政に関する知識が得れます。
確かにそれも大事ですが、軍事や内政に関することを例に挙げてどのような場面にでも応用できる考え方、世の中の原理原則を説いているのです。
これこそが、兵法を学んだときの一番の収穫なのです。

兵法書に書かれている軍事や内政の知識を直接学ぶことも大事ですが、それ以上に大事なのは、軍事や内政の話を通じて世の中の原理原則を学び取ることです。
これが兵法とは何を学ぶものなのかと言うことに対する、私の答えです。

今回の解説はここまでです。
それではまた、次の講義でお会い致しましょう。

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