三略講釈【下略-4】
皆さまこんばんは、軍師の弓削彼方です。
今回は少し理解しにくい部分になります。
本文現代語訳
「道、徳、仁、義、礼の五つは、元々は一体のものである。
道とは、人が自然に行うものである。徳とは、人が自然に得られるものである。仁とは、人が自然と親しむことである。義とは、人が自然と目指すことである。礼とは、自然と心がけることである。これらは一つも欠けてはいけないものである。
例えば、朝に起きて夜に寝るのは、礼の働きである。賊を討伐し暴虐な者をこらしめるのは、義の働きである。他人を思いやるのは、仁の働きである。自分が得たものを他人も得られるようにするのは、徳の働きである。分け隔てなく他人を尊重するのは、道の働きである」
解説
今回の内容は本文をそのまま受け取っていいのですが、抽象的で具体的に何を伝えたいか分かりにくいと思います。
理解しやすいように砕けた言い方をすると、朝起きて夜に寝るように行動の節度を身に付けることが礼節。悪行を見逃さない心が正義。他者への思いやりが仁愛。自分以外の人も利益を得られるようにするのが人徳。他者を敬う気持ちを持つことが人道と考えれば、大きな差異はないと思います。
そして道、徳、仁、義、礼の全部を兼ね備える必要があり、どれか一つでも欠ければ不十分であると述べられています。
これが君主や将軍として、人を治める者に必要な資質だという話です。
今回はここまでとなります。
抽象的過ぎていまいち理解できなかった場合は、また後日読み直してみて下さい。
それではまた、次回お会い致しましょう。
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