iDeCo(イデコ)最大のデメリットを解説
iDeCo(イデコ)とは
「個人型確定拠出年金」のことです。
老後の資金を自分で運用して
育てる仕組みです。
60歳まで毎月一定の掛け金で
元本確保型の定期預金、保険などと
投資信託など
金融商品を選んで運用し
60歳以降(加入期間10年以上)
に受け取ります。
開始の時期は70歳までの間で選べます。
毎月の掛金は最低5000円
掛金の変更は年1回だけ可能です。
休止もできます。
運用した資産が60歳の時点で
いくらになっているかは
分かりません。
運用次第で元本を上回ることもあれば、
元本割れすることもあります。
iDeCoのメリット
① 「所得控除」になり税金が戻ってくる
iDeCoで積み立てた掛け金は
全額所得控除になり
年末調整や確定申告すると
所得税・住民税が戻ってきます。
たとえば、
年収500万円の会社員が
毎月2万円を積み立てた場合
4万8000円戻ってきます。
年収600万円の自営業者が
毎月5万円を積み立てた場合
18万円の節税になります。
年収700万円の公務員が
毎月1万円を積み立てた場合
3万6000円の節税になります。
②運用中に出た利益は非課税
通常、源泉分離課税20.315%かかりますが
非課税です。
たとえば、
毎月2万円を年率3%で
20年間運用したとすると
41万円の節税になります。
③ 受け取るときに、年金でも一時金でも控除対象
年金で受け取るときは
公的年金等控除の対象です。
一時金で受け取るときは
退職所得控除の対象です。
イデコの7つのデメリット
① 60歳まで原則引き出せません。
そもそも老後資金の形成を
目的としているため
原則、60歳まで引き出せません。
② 原則、中途解約できません。
ただし、次のような場合は解約できます。
「脱退一時金を受け取る場合」
「加入者が死亡した場合」
「加入者が怪我や病気で障害を負った場合」
「脱退一時金」を受け取るには
5つの要件をすべて満たさなければ
なりません。
支給要件はイデコ公式サイトで確認してください。https://www.ideco-koushiki.jp/
③ 5つの手数料がかかる
⑴ 加入時にかかる手数料
国民年金基金連合会に
2,227円を支払います。
⑵ 毎月支払う手数料
口座管理手数料 103円
事務委託手数料 64円
運営管理期間に支払う手数料
金融機関により0円〜450円
⑶ 受け取るときの手数料
年金として分割して受け取ると
その都度 432円かかる。
⑷ 金融機関を変更するときにかかる手数料
途中で他の金融機関に変更する場合
手数料がかかります。
たとえば、
大和証券、楽天証券、SBI証券、マネックス証券では
4,320円に手数料がかかります。
⑸ 退職後、移換手続きをしなかったときにかかる手数料
自動移換された場合 4,320円
事務手数料 1,029円
がかかります。
さらに
特定運営管理機関に移換されてから
4ヶ月後の月末までに手続きしなかった場合
毎月51円の手数料がかかります。
特定運営管理機関から企業型DC
または、イデコに年金資産を移換するとき
1080円かかります。
このほかにも、
国民年金の保険料を納めなかったために
イデコの掛金の納付が認められず
掛金相当額が「還付」される場合
発生の都度 1,461円 の手数料がかかります
⑷ 元本割れすることがあります
場合によっては元本割れすることがあり
少しくらいであれば
減税分でカバーできますが
大きく下落した場合は
損失が出ることもあります。
⑸ 収入が低い人や控除が多い人にとって減税のメリットがない
収入が低く所得税を
払っていない人にとって
所得控除の減税のメリットはありません。
課税所得が低い人が
「ふるさと納税」や「住宅ローン控除」
などイデコと併用すると
住宅ローン控除を
生かせない場合もあります。
⑹ 50代後半の人がイデコに加入する場合デメリットが多い
原則、60歳まで受け取ることは
できないが
60歳になっても加入期間が10年に
満たない場合は、
受給年齢が引き伸ばされます。
受給開始年齢は
加入期間
8年以上10年未満 61歳
6年以上8年未満62歳
4年以上6年未満63歳
2年以上4年未満64歳
1年以上2年未満65歳
60歳以上は掛金の拠出がないため
所得控除のメリットがなく
手数料で目減りする可能性があります。
⑺ 企業の退職金とイデコを受け取る年が重なると税金が増えることもあります
イデコを一時金として受け取るとき
退職所得扱いになり
控除内であれば、無税です。
しかし、企業の退職金と重なり
控除額を超えると課税されます。