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永続版Officeのライセンス比較
Microsoftが永続版からサブスクリプション版、AIのCooiletをエージェントとして確立すべく開発に力を注ぐ中。日本の中小企業の需要は、いまだに安価で最小限度の機能で充分という文化が根強いです。
「取引先とファイル互換性のある普通のOfficeを使えればいいんだよ」
「予算もないし生成AIとか言ってる場合じゃないんだよ」
知ってる。聞こえるぞ。そんな心の声が。
では永続版Office2024で、いったいどの購入方式で導入したらいいのか。
導入のしやすさだけを考えると「Microsoft365のAppsにしなよ」と言いたいところですが、敢えて永続版のみに検討対象を絞って解説します。
共通 Officeのサポート期限
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Officeのサポートは、発売から5年のライフサイクルを採用しています。
Office2024は2024年に発売され、サポート期限は2029年10月です。
SiCSP(LTSC)
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クローズド(オフライン)環境で安定利用可能な、ただひとつの契約。
「金融機関」「医療機関」「工場の機械の組み込みソフト対応」など
セキュリティ制限特化型か環境制限型の利用環境用のライセンスです。
LTSC(Long Term Servicing Channel)とは、特定のソフトウェア製品において、新機能や改善点を追加するアップデートを制限したリリースモデルです。セキュリティ修正やバグ修正のみが長期間にわたって提供され、安定性と互換性を重視した環境で使用されます。
メリット:
オフラインで使える。デバイスライセンス。
デメリット:
①価格が高く、公式サポートは実質存在しない。
②インストーラーのexeをコマンドプロンプトを使って個別に作成する必要がある(でもサポートは無い)。↓↓
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Microsoftは全部サブスクリプションにしたい。でも業種的にはオフライン利用の方式を残す必要がある。それで残されたのがこの購入形態になっています。そのほかこの方式を選択するケースは「デバイスライセンス」であることが必要なケースです
前提:Microsoft365サブスクのユーザーライセンスを社員が利用している
ケース:不特定多数の利用者が利用する、共有PCにはサブスクは利用不可
⇒共有PCにのみ、LTSCを導入する。
ライセンス管理 365管理センター
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「お使いの製品」のタブから保有ライセンスを確認可能。
あれ、ないぞ?と思ったら課金アカウントビューの設定を変更しよう。
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プリインストール版
ダウンロード版
POSAカード版
プリインストール版(デジタルアタッチ版。法人向け/個人向け)
ダウンロード版(個人向け)
POSAカード版(個人向け)
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これが量販店でGetするのと同じOffice。見慣れてるやつですね。ライセンスの有効化も理屈はシンプル。でも最近Microsoftが365にしようと邪魔誘導してくるので「あれ?できないけど」という声がよく上がるやつ。
ダウンロード版・POSAカード版(個人向け)
①URLからexeをダウンロード②Microsoftアカウントにログイン③プロダクトキーを入力して有効化する。
プリインストール版(デジタルアタッチ版 法人向け)
購入時PCに入ってる。マザーボードにライセンスが紐づいていて、アプリを起動すると自動的に有効化される。
だたしPCセットアップ(ローカルアカウントキッティング)時にクローズド環境でやらないと「認証不要なのに認証を要求される」という面倒なループに嵌るので、細心の注意が必要です。
ライセンス管理 手動
個人向け製品の扱いなので、管理コンソールはありません。
プロダクトキー管理を自分で持っておく必要があります。
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価格差
プリインストール版/ダウンロード版 << LTSC
そう。LTSCはクローズド環境の為にある。
あとOSがLISCの場合は、OfficeもLTSCじゃなきゃ駄目。
公式サポート
LTSC:
プロダクトキー発行まで(365管理センター内「?」から問合)
それ以降の問合せはサポート対象外
ダウンロード・POSAカード版:
個人向け公式サポートURLより問合(https://support.microsoft.com/en-us)
プリインストール(デジタルアタッチ)版:
購入メーカーへ問合
おわりに
今回OVを含めなかったのは、厳密には永続版とは呼べないためです。3年間のSAサブスクリプションが強制的についてくるので。
高すぎるし比較対象に並ぶケースもほぼないし。
今回は永続ライセンスの比較を簡潔に解説しました。
役に立つと思って頂けたら、スキ💛よろしくお願いします。