知られざる地図の世界【第七回地理つくばにて登壇】
こんにちは。Deen(ゆふぃにー)です。
もう早くも3月ですね…… 時が経つのははやいですね。
そして、週1投稿も4週目になりました。
今回は、2021年8月8日(日)に行われた「地理つくば」(Twitter @chiritsukuba)にて、私が登壇したテーマ「知られざる地図の世界」について、文章化して再編集したものをお送りします。
当日は3部構成で発表しましたが、noteではその中でも様々な地図の紹介にフォーカスし、オーソドックスな地図から個性派な地図までお送りします。
どうぞ、最後までお付き合いください。
地理つくばとは?
前回に引き続き、「地理つくば」とは何ぞや?から。
詳細は運営の方がこちらの記事に書いています。
今回、私はトップバッターで、本記事の元にもなっている発表である「知られざる地図の世界」という題で、地図帳を中心に地図について時間を余すことなく愛をこめて(というか、予定を10分以上超過してしまうほどでしたが……それでも続けさせてくれた運営の方々には感謝でいっぱいです!)、たっぷり紹介しました。このnoteでは、その中からいくつかピックアップして、地図の世界を紹介していきます。
それでは、さっそくいってみましょう!
1.スーパーマップルシリーズ
実は、この地図は大学1年のころに情報リテラシの授業にて、ビブリオバトルで熱弁し、ブロックチャンプ本になったことがある、思い入れのある地図です。
スーパーマップルシリーズは、様々な縮尺の地図が含まれており、どの地域にも柔軟に対応し、機能性は抜群!
一例として、スーパーマップル関西道路地図を取り上げてみます。
表紙には、スーパーマップルシリーズでおなじみの、リンゴがデーン!
早速表紙をめくると、索引図がお出迎え。
地図からお目当ての地域の地図を引くことができるようになっています。
手に取ってみたとき、目次ページですでにフレンチフルコース並みのボリュームを察するかもしれませんが、まだまだ続きます。
様々な縮尺で各地域の特性に柔軟に対応した地図を収録しています。
1冊で全部楽しめるのって、お得だと思いませんか?
索引は字単位で引くことができるので、住所から地図上の位置をかんたんに把握することができます。
地図のページについても、様々なロードサイト情報が吹き出しや独自の地図記号等でたくさん詰まっています。
極めつけは、こちら。
「なんじゃい!」に「かなり変な駅名!」とツッコミまでしちゃっています。
ユーモアも兼ね備えた究極の、まさにスーパーな地図です!
オンラインマップでは、こういうきめ細かなツッコミや心配りはないですよね~ ぜひ、手に取って楽しんでもらいたいシリーズです。
スーパーマップルシリーズは自分の地方分だけでも一家に1冊おいておけば、実用・娯楽書双方の役割を果たしてくれることでしょう。また、スーパーマップルシリーズは自治体の公共図書館にも置いてあることが多いので、「購入のハードルが高いよぅ!」という場合は、お近くの図書館に行って手に取るところからはじめてみてはどうでしょうか?
2.旧国名で見る日本地図帳
旧国名ごとにページを分けたユニークな地図です。
宿場町や城、遺跡といった情報を中心に掲載されています。また、現在の市区町村と旧国名ではどこに属していたかが一覧になっている対照表がついています。旧国名と現在の地図を見比べる読み物としても使えますが、歴史的な城や宿場町といった情報が目立つように地図に載っているので、お城めぐりといった歴史巡りの旅の計画のときにも手に取ってみてはいかがでしょうか。
3.レールウェイマップル
昭文社が発行する鉄道に特化した地図です。
さすが、「地図屋」の昭文社が作っただけあって、マップルの地図部分はそのままに、車窓スポットや路線のニュース、周囲の地域のおいたちなど、沿線情報を満載にしています。鉄道沿線情報に特化した吹き出し情報や、路線の旧名称や開業年といった情報が展開されています。さすが鉄道特化の地図だけあって、通常では掲載されない廃線も地図上に載っています。このように、昭文社の「本気」がうかがえます。
鉄道旅にはとてもマッチした地図ですので、電車で旅しようと計画するときに使ってみてはいかがでしょうか。
ちなみに、旅のお供として持っていくには少し重いような気がします。電子書籍版も出ているらしいので、持ち運ぶときはこちらを検討してみてもいいかもしれません。(でも、個人的には地図は紙のほうが一気に見られて好きですね)
4.サービスエリアガイド
最後にご紹介するのは、高速道路のサービスエリアでおなじみのアレです。
無料で配布されている、高速道路に特化した地図です。
こちらは、前のレールウェイマップルとは打って変わって、高速道路に特化した地図です。高速道路各社が各管轄地域について発行し、無料で配布しています。日本道路公団から民営化した高速3社のうち、中日本や西日本は大きなシートタイプの地図です。一方、残りの東日本はフリーペーパーにシートタイプのような地図をはさんでいる形になっています。
東日本は、フリーペーパーに地図が収まっており、他の2社とは一線を画しています。地図はもはやメインではなく、付録という感じになっています。この点に注意しないと、いつも中日本や西日本のサービスエリアガイドになれている人はSAPAガイドを兼ねていることに気づかないかもしれませんね。
中日本は、3社の中で最も公団のデザインに近い地図やサービスエリアガイドになっています。自社の管轄路線は赤、他社の管轄路線は青といったように、色分けされています。昔から受け継がれている、いかにも高速道路ガイドといった感じの地図です。
一方、西日本は、畳んだ時の形こそ公団時代に近いサイズと縦横比ですが、地図のデザインやサービスエリアガイドは結構違うところがあります。インターチェンジの番号も載っています。
ちなみに、個人的には中日本の地図が最も好みです。西日本ほど高速道路のインターチェンジ等の文字が大きくなく、中日本のサービスエリアガイドは、地図として使いやすいです。
まとめ
以上、ほんの一握りですが、網羅的な道路地図から特化型の地図まで、4種類の地図を紹介しました。皆さんは、気になった地図はありましたか?
地図の世界は非常に幅広く、ここで紹介したものにはとどまりません。ここまで読んでくださった皆さんが、少しでも広範な地図の世界に興味を持ち、また地図が欲しいと思っていただけたら、地図愛好家の私としては冥利に尽きます。
また、これを読んで地理に興味を持った、私や他の人の発表を聴講してみたいと思った方は、ぜひ地理つくばのTeams(参加方法は公式ホームページ参照)に参加してみてください。地理つくばのTeamsに参加すると、今回の「知られざる地図の世界」をフルバージョンで見られるのはもちろん、他の人や過去回の発表のオンデマンド配信も併せて行われているので、興味がある人は地理つくばの世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。
次回の「地理つくば」は3月20日(日)
地理つくば、次回は2021年3月20日(日)に、「生つくば」とコラボして「生×地つくば」となって開催予定です。
私は「地理つくば」の方に登壇する予定です。
ここまで読んでくれた皆様、最後までお付き合いいただきありがとうございました。