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ハバナの夜はマフィアのとなり部屋

キューバと言えばマフィアと聞いてピンとくるならあなたはきっと映画通。

「ゴッドファーザー2」の舞台はキューバでした。当時FBIの目の届かないハバナで全米マフィアの大会議が開かれたんです。

その秘密会議が開催されたのがHotel Nacional de Cuba。
でもって私が宿泊した隣の部屋がそのまさに会議が開かれた場所だって言うんだからドキっとしちゃいます。正確に言うと隣の隣。隣はマフィアに招かれたフランク・シナトラの部屋。

オテル ナシオナル デ クーバは由緒あるホテルでキューバ歴史の大場面を目撃してきたので、館内ツアーが毎日開かれます。でもってツアー御一行が私の部屋の前でマフィア会議についてガイドから説明を受けるたのです。下の写真はガイドのおばちゃまがお仕事途中にピニャコラーダをすするところ。

ちなみにホテルの歴史をジャーナリストが写真たっぷりの本にしてますがマフィアの話はたっぷりと誇らしげに記載されてます。秘密はしっかり守りますし、美味しい食事もサービスしましたって。

どんな由来でマフィアがはびこったのか?

それは米国の禁酒法。

アメリカで酒が飲めなくなっちゃった。
どうしよう。
そうだハバナに行こう!
すぐ近くだしね。
キューバとアメリカの最短距離は144キロらしいので
東京から富士山くらい。熱海といったほうがリゾートっぽくていいかも。

酒を求めて人が集まり、観光が栄え、ついでにカジノも作っちゃった。
米国にこっそり運ばれる酒もキューバで作られた。
そりゃあマフィアは儲かるよね。

禁酒法がなくなると酒では儲からないので
今度はドラッグ。アフリカや南米からの中継基地になったって。

でキューバを長くしきっていたのはマイヤー・ランスキー。

バチスタとがっちり手を握り、全米のマフィアを集めて大会議。
この小柄なギャングはゴッドファーザー2の大ボス、ハイマン・ロスのモデルです。映画でもバチスタ入れて会議してましたね。

キューバで儲けた金はバチスタだけでなくアメリカ大統領選挙資金にもなったてんだからマフィアのしたたかさがわかります。

どんだけ力があったかが上記の本にかかれています。

Nothing was leaked to the media about the presence of such characters. Cuban police authorities and intelligence services were on Lansky's payroll guaranteed that no one bothered their most generous benefactors.
マフィアの面々がいることはメディアにはまったく漏れなかった。キューバの警察機関や情報機関はランスキーに給料をもらっていて、一番の支援者をだれにも邪魔させないと保証していた。

でもねいつの世も節度ってものが必要です。あんまりやりすぎるとしっぺ返しが来ます。全盛のころにはすぐそこにカストロたちが迫っていていっきに革命起こされます。それまでは国ぐるみでマフィア助けて民衆は放っておかれたんでしょう。バチスタは逃亡して、ランスキーのホテルも接収だって。あたりまえだよね。

以上

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