針の持ち方を知らないレベルの手芸下手が、推しぬい作りに挑戦した話。
それは、ある日の会話が発端でした。
SNSで親しくさせていただいているフォロワーさんが、とても可愛らしいぬい(所謂もちと言われるタイプのもの)の写真をアップされていたのです。
その愛らしいぬいは、フォロワーさんの一次創作キャラクターをぬいにしたものでした。
自分のキャラクターのぬい……羨ましいし、すごく欲しい……!
私も拙いながら自作を書く人。勿論、我が子同然の自分のキャラクターはいます。
その子のぬいが側にいてくれたら、生活が明るくなること間違いなしです。
自分のキャラクターのぬいが欲しい。
その一念で、私は推しぬい作りの道へと踏み込んだのです。
……私、手芸全然出来ないのに。
1 まずは準備です!
手芸が出来ない、と一言で書きましたが、私の手芸はどのレベルだったか。
それは「針の持ち方さえわからない」というレベルでした。
縫い方と言ったら「なみぬい」以外知らないと。それも針の持ち方は適当なので、縫い目はガタガタです。
ボタン付けも出来ないし、ミシンも当然のように使えない。
……この人どうやって義務教育を修了したんでしょう。今更ながら、不安になってきましたよ?
そんな状態なので、裁縫道具も何も持っていませんでした。
小学校で強制的に買わされる裁縫箱はありましたが、中身、ほぼ空。
これは一から道具を揃えないといけません。
私が今回使ったぬい作りの本はこちらの本です。
この本、弟が買ってくれたものでした。何かと推しのいる私のために。
ぬい作りの本はあるので、書いてある材料を全部揃えましょう。
買い物メモを作って、私は手芸屋さんに出掛けました。
ぬい作りの本以外に、材料揃えるに当たって参考にしたブログはこちら。
(大変わかりやすく初心者には有難かったです。ありがとうございます!)
買った材料は、ぬい2体分の材料と、足りなかった道具。
え、初めてなのに2体⁉ と思われるでしょうが、2体分でした。
私が作ろうと決めた一次創作キャラは、コンビのようなキャラで。
コンビならどちらかだけぬいを作るというのは無い、初心者だけどいきなり2体だ! ……といういきさつがあったのでした。
ところで、ぬい用の生地を買うわけですが、肌の色が色白か標準かというのを選べたのは嬉しかったです。勿論キャラに合わせて購入です。
私が買ったのはこちらの生地。
色白の子にはさくらミルク、標準的な肌色の子にはホワイトピーチが良いとのことです。
これで材料は揃いました。いざ、ぬい作り開始です!
……余談ですが、私は手芸屋さんにこのとき渋沢栄一を捧げました。
何も手芸道具さえ持っていないとこのくらいはかかるようです……。
2 いざ、1体目のぬい作り、開始!(刺繍編)
ぬいの顔は刺繍で出来ていると、私は本で初めて知りました。
というわけで、刺繍をしましょう。
型紙通り切った布に、顔を描いた刺繍シートを貼り付けて開始です。
私が1体目に作り始めたキャラクターには、髭があるという設定です。
そのため髭の刺繍も入れないといけなくて、難儀しました。
「髭ってどういう風に刺繍したらいいんだ~!」
そんなに悩むなら、この子を作るのを後にしたら良かったと思われるでしょうが、この子が先になったのには理由がありました。
髭の刺繍に悩む方がましな問題を、もうひとりの子は抱えていたのです……
慣れない手つきで一針ずつ刺した結果、こんな仕上がりになりました。
……顔が……真ん中にありませんね……
明らかにずれています。そして、まぶたのラインが消えかけてます。
初めて針を持ったにしては顔に見えますが、ツッコミどころ満載です。
まあ仕方ありません。次の工程に進みましょう。
3 何とか1体目のぬい、完成。
本に書いてある手順通りに、縫い合わせて行きます。
だんだん立体になっていったときには「おお……!」と思ったものです。
頭部が完成したとき、こんな感じでした。
見たら一目瞭然なのですが、耳がずれています。
これは顔を縫い合わせているときに嫌な予感がしていました。
表に返してみたら案の定、耳がおかしくてもう笑うしかありませんでした。
これでも修正しているのです。……手芸用ボンドで強引に……
そして、何とか胴と頭部を繋いで完成したものがこちらです!
私の作ったのは「10cmぬい」というものです。本に初心者は小さい子からと書いてあったので、それに従った感じです。
やっぱり耳がおかしいです。そしてよく見ると、頭部がいびつです。
でも手芸初心者がここまで辿り着けたのは、感慨深かったです。
家庭科の成績も悪かった人が、ぬいをひとつ完成させたよ……!
完成させたらいろいろ着せたくなって、早速お洋服を着せてみています。
かわいい。
出来は正直アレなところもあるけど、かわいい。
こんなに愛着を抱けるのか、自分のキャラクターのぬい……!
手芸苦手で尻込みしていましたが、やってみて良かった……!
この子を作っている最中、いろんな方に応援してもらいました。
そして出来上がったら皆さん仰るんですよね。
「もうひとりは?」
……皆さんにうちの子を、コンビとして認知していただいているのがとても嬉しかったです。
4 そして2体目のぬい作りへ(刺繍編)
1体目の子を作っている中で、いろいろと気付きもあったし反省もありました。それを少しでも生かしながら作ろうと始めた、2体目でした。
まず、刺繍開始の図がこちらです。
そう、いきなり型紙で切り出すのではなく、刺繍してから切った方が良さそうだなと。その反省を生かしてのここからスタートでした。
刺繍が終わったところの図がこちら。
……少し目の形が左右で違いますが、このくらいなら許容範囲でしょう。
これを型紙通りに切って、刺繍シートを洗い流したものがこちらです。
……明らかに……1体目の子ほど、お顔の位置変じゃないし、まぶたのラインも潰れてませんね……
まだ2作目でも、こんなに違うんだと写真を見比べてびっくりしました。
5 2体目のボディはこんな感じで。
今回ちょっと難しいと感じた工程が顔の方にあって、先にボディを作っています。これは1体目と同じでしたしね。
型紙通り切って、縫い合わせて、綿をつめてと。
ボディが完成して、まだ綿つめてない状態がこちら。
これに綿をつめこみます。指先と足先はかなりつめにくいですが、手芸用かんしを使ってしっかりつめます。
綿をつめ込んだらこんな風になります。
さあ、出来るところまでは全部作業しました。
次はいよいよ、ちょっと避けていた作業と、頭部作成です。
6 2体目作るときに難しかった工程
私が2体目のぬいを作るときに難しそうだと感じた工程。
それは「型紙のアレンジ」でした。
私の中の一次創作っ子のイメージに近い髪型が、本に用意されていた型紙には無かったのです。
私のやったのは「既存の型紙のアレンジ」でした。
一番近いと思う型紙を組み合わせて、何とか髪型を作ろうと。
横の髪アレンジ+前髪アレンジ+後ろ髪アレンジを組み合わせたものを切り出して、髪型としました。
私が作った髪型がこちら。
これで失敗したら顔の刺繍からまたやり直そう。
そう思いながら、作業進めました。
7 2体目のぬい、完成!
顔をひっくり返すまで、髪型がちゃんと出来ているかはずっと不安でした。
ひっくり返して、それっぽい形が出てきたときは心底ほっとしました。
(ここの写真があれば良かったのですが、次の作業に進んでしまったようで存在せず……無念……)
そして頭部とボディをつなぎ合わせて、2体目のぬいが完成です!
……うん、耳が前よりはまともな位置にある! 頭部もいびつじゃない!
「ここ何とかならなかったかな」と思うところは何箇所かありますが、ひとつめの子よりは絶対、こっちの子が綺麗に出来ています。
手芸下手でも、ちょっとずつ上達はするのですね……!
この子ももちろん、お洋服着せています。
この子にも1体目の子同様に、いろいろお洋服あげたいですね。
8 あって良かった道具紹介
実際に作業してみて、あって良かったと思った道具を紹介します。
・手芸用ボンド
これは貼り合わせるときに必須アイテムなのですが、いざというときの補修用にも使えます。そう、出来映えがやばくなったところとかに。
私が使ったのはこちら。
こちらのボンドの小さいものを購入しました。
使いやすくて、オススメです。
・チャコペン
最近のチャコペンは、水でも落ちるし放っておいても落ちるのですね。
昔のチャコペンしか知らなかったので、仰天しました。
私が持っているのは紫色のものですが、使う布の色に合わせて色は選べば良いと思います。
・手芸用かんし
これは細かいところに綿つめるのに必須だと感じました。
少なくとも私のような手芸下手+初心者は用意しておいた方がいいかと。
ただ、ちょっとお値段します。
それでも必須だと感じたアイテムでした。
・指ぬき
ぬい作りって、地味に厚い布を縫わないといけない場面が結構あります。
そういうときに指ぬきは大活躍でした。
私は指ぬきの使い方も当然知らなかったので、母(洋裁経験者)に習いました。突然指ぬきの使い方とか針の持ち方を尋ねた私に、快く教えてくれた母にはここでこっそり御礼申し上げます。
9 皆、恐れずぬい作りに踏み出してみませんか?
冒頭にも書きましたように、私は手芸が本当に駄目で、ぬい作りは憧れでしたが、なかなか踏み出せないでいました。
ですが、やってみれば(少々形はいびつですが)何とか出来ました。
なのでぬい作りって、そんなに恐れなくて良いものなのだと思います。
最近はわかりやすい動画もたくさんあるようですし(私は動画で勉強が出来ない人なので動画は見ていません)本もすごくわかりやすいものが多数出ています。
なので少しでも興味があるなら、皆にぬい作り、おすすめしたいです。
最近はぬいのお洋服もたくさん出ていて、着せ替えるだけでもとても楽しいです。私の場合は自分のキャラクター(絶対にグッズは出ない)なので、喜びもひとしおです。これから自分の洋服以上にこの子達にお洋服を用意しそうで怖いです。
このnoteで、ぬい作りに踏み出そうと思ってくださった方がありましたら幸いです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!