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奇遇③

保険会社に勤め1年が経つ頃、休みの日に電車で1時間程かかる場所に出かけました。さらにバスに乗ったのですが、間違えて行き先の違うバスに乗ってしまいました。途中で気づき、よく分からない場所に降り立つ事となってしまいました。当時はガラ携しか持っておらず、地図で確かめる事が出来ない私は、とりあえず自分の分かる大きな道に出ようと、しばらく彷徨いました。

「方向的には合っていると思うけど、人に聞かないとお手上げだ、、、」そう思いながら歩いていると、小さな会社の前で、タバコを吸っている男の人が見えて来ました。私はその方に道をきき、その後無事目的地に辿り着く事ができました。

その2日後位だったと思います。私は営業所の所長から、新たに自分が担当する会社を言い渡されました。住所を見ると、営業所から電車とバスで30程の所でした。私は会社の代表の方に電話をし、ご挨拶にうかがう約束を取り付けました。
電車に乗りながらもう一度行き方を確認し、ある事に気づきました。ついこの前間違えて行ってしまった辺りじゃん、、?
バスを降り、目的の会社に向かう道にも見覚えがありました。まさかまさか、、、うそだろ、、、やめてくれ、、、💦
嫌な予感は当たりました。私の担当の会社は、つい先日道を男の方に尋ねた会社だったのです。
中に入ると私に道を教えて下さった方がいらっしゃいました。ついこの前の事なので、まだ顔もハッキリ覚えていました。その時のお礼を言いつつ、名刺を渡し挨拶をしました。しかし、その時道を聞いたのは仲良くなる為の芝居だったんだろ?と言われてしまいました。
保険屋なのでそれ位やりかねないと思われている、、、😭
いや本当に、ここの担当になるとは知らず、直前にプライベートの用事で家から電車で1時間かけて来て、バスを乗り間違えた為に道に迷って、たまたまここで会ったあなたに道を尋ねたのです、なんて信じてもらえるはずがありません。
それを機に契約まで辿り着ける技量が私にあれば、この偶然は天の助けだったのかもしれませんが、そうはなりませんでした😓奇遇の為に疑われた苦い思い出です。
こんな事があるんですね、、、。

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