【華茶だよりvol.31】龍井茶を「産地違い」で飲み比べしてみた
みなさんこんにちは、ゆえじ ちゃんこです。中国茶&台湾茶マガジン【華茶だより】2023年5月8日号をお届けします。
今回は龍井茶の「産地違い」飲み比べレポートについてご紹介します。
龍井茶の産地いろいろ
ひとくちに龍井茶といっても実は産地がいろいろあります。
代表的なところでいうと・・・
✔️西湖龍井(せいこロンジン):
産地は浙江省杭州市西湖風景区内にある龍井村周辺。ブランド価値を守るため、標準(規格)で定義がしっかり定められている。
✔️銭塘龍井(せんとうロンジン):
西湖風景区の外で作られる龍井茶全般を指す。浙江龍井とも。
✔️大佛龍井(だいふつロンジン):
浙江省新昌県で作られる龍井茶。比較的新しい産地。
産地違いの龍井茶を飲み比べ!
今回は日本から取り寄せた青蛾茶房さんの新茶セットの中に入っていた2種類の龍井茶、西湖龍井と銭塘龍井を飲み比べてみました!
茶葉の様子
西湖龍井と銭塘龍井、こうして見比べてみるとほぼ同じです。
水色
どちらも明るいしっかりとした黄緑色、黄色みが強い
茶殻
どちらも葉が薄く柔らかくちぎれやすい。
ちょっと触るだけでやぶれる。弾力性もない。
茶殻の色はどちらも黄緑色。
強いていうなら西湖龍井がやや深緑が強め。銭塘龍井は黄色が強め。
香り
西湖龍井
醤油のような香ばしさはふんわり、それだけじゃない彩りもある。やわらかい、豊かな河の流れのイメージ。
銭塘龍井
油のような香ばしさがはっきり。特徴がよりクリア。シンプル。軽やか。
味わい
西湖龍井
風がそよぐような爽やかさ。柔らかい。香りと同じ印象。
2煎目は緑茶らしい渋味がしっかり出てくる。甘みはあまりない。
後味は舌の根元と上顎にじんわり渋みが残る。
銭塘龍井
パキッ、すっきり、クリア、透明感。まっすぐ入ってくる。
2煎目はクリアさは残しつつ味わいが濃くなる。
一瞬わずかに甘みがくるけどその後すぐ緑茶の渋みに変わる。
後味は喉元にじんわり渋みがひろがる。
まとめ
前回の「龍井茶品種違い飲み比べ」のときと比べると、産地違いの龍井茶の違いは繊細でした。(なんとなく飲んでたら気づかないくらい)
面白かったのは、余韻の違い。
西湖龍井は口の中、銭塘龍井は喉元、
どちらも心地よい渋みでしたがそれを感じる場所が違いました。
どちらが良い悪いということではなく、
好みで選んでみるのもいいかもしれませんね。
西湖龍井は生産エリアが限られていることもありブランド品としてどうしても高価になりがちです。中国を代表する緑茶としてもてはやされているのは事実。私も毎年新茶を楽しみにしています。
でも、だからといって他の銭塘龍井や大佛龍井がダメということではまったくありません。今回飲み比べて改めて実感しましたが、銭塘龍井も遜色なく十分おいしい!
先入観抜きにしていろんなお茶を楽しんでいきたいですね。
次回は5月22日の配信を予定しています。
よろしくお願いいたします。
ゆえじ ちゃんこ
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発信者プロフィール
ゆえじ ちゃんこ | 中国茶ナビゲーター
中国茶の淹れ手として地球にやさしい中国茶交流会(通称エコ茶会)など各種イベントで中国茶の魅力を伝える活動を10年以上継続、のべ500名以上の方にお茶を淹れてきました。
オンラインではSNS総フォロワー7000名以上の方に向けて中国茶の魅力を伝える情報発信を行っています。
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現在は福建、香港、東京の3都市を拠点に活動中です。
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