【NBA】【後編】GSWのロスター比較、今季のポジティブな要素について(Part1)
こんにちは、ユエです🌑
前回の記事から約2か月も空きましたが、その間にようやくというか14番目のロスターが埋まり、昨季との比較・評価をできる段階になりました。
既にシーズンも10試合程度を消化しており、実際のフィットなども見ることができているので、データなどを参照しながら、現時点でのGSWを見ていきたいと思います。
尚、今回の記事は前回の続きになります。
まだ読んでいない方は目を通していただけるとありがたいです✨
開幕前には書きたかったのですが、まさかのGSWが14番目を埋めないでシーズン突入という暴挙(?)に出たので…
また、今回の記事から短めの内容を複数作成するスタイルに切り替えたいと考えています。
概ねやることは変わりませんが、分割することで読みやすさや投稿頻度などが改善されるという期待をしています。
今回は【昨季と今季のロスター比較】、【今季のポジティブな要素】が主な内容になります。
次回【今季の不安要素】、【シーズン展望】について語りたいと考えています。
前々回同様、情報の整理的な側面が強く、面白みに欠けるかも知れませんが、既にタブー的な扱いになっている昨季と改めて比較することで先に進む一助にできればと考えています。
(昨季のロスターや選手の批判をする意図はありません)
それでは行きましょう!
🚨この記事はシーズン11試合目(MIN戦まで)終了時点のデータを参照しています
✅昨季と今季のロスター比較(年齢層)
ではさっそく、昨季と今季のロスターを並べてみましょう。
昨季のロスターがこちら⏬
今季のロスターはこちらです⏬
【退団】 ※()は略称
ジョーダン・プール(JP)
ドンテ・ディヴィンチェンゾ(DDV)
パトリック・ボールドウィンJr.(PBJ)
ライアン・ロリンズ
タイ・ジェローム
アンソニー・ラム
アンドレ・イグダラ(Iggy)
ジャマイカル・グリーン(JMG)
【新加入】
クリス・ポール(CP3)
ダリオ・シャリッチ(Dario)
コーリー・ジョセフ(Cojo)
ブランディン・ポジェムスキー(Podz)
トレイス・ジャクソン-デイビス(TJD)
ギー・サントス(Gui)
ウスマン・ガルバ
ジェローム・ロビンソン
ロスターの8人が入れ替わっているので、結構な変化になります。
主力の高齢化を指摘されることの多いGSWですが、
昨季の平均年齢=26.6歳
今季の平均年齢=27歳
TW契約を含めると、昨季とそれほど変わりません。
年齢的にIggy→CP3、JMG→Cojo、DDV→Darioに代わったと考えると、数歳の差です。
そして、上記の3人以外はルーキーや若手で埋めています。
なので、
3人のベテランを3人のベテランに入れ替え
トレードで失った若手の代わりにドラフト、ミニマムで新たな若手を補強している
というのが、今季のGSWです。
昨季のGSWはいわゆる"2つの時間軸"の狭間で苦しんでいた印象でしたが、年齢層という意味では今季もさほど変わらないというのは見てきた通りです。
この辺りは興味深いですね。
チームの現状の評価は難しく、最初は良かったのですが、試合を経るにつれ悪い点が目立ってきたという印象です。
次の章ではひとまずポジティブな要素を詳しく見ていきましょう。
✅今季の成績の確認
まずは基本情報から確認していきましょう。
※括弧内はリーグ順位
順位:西7位(6-5)
ホームでの戦績:1-3、ロードでの戦績:5-2
OFRTG:113.4(9位)、DFRTG:111.1(12位)、NetRtg+2.3(11位)
Pace:100.4(16位)
TOV:14.5回(14位)
AST:27.0回(8位)
ベンチの総出場時間1116分(1位)、平均出場時間101.4分(4位)、+237(1位)
ファール:21.5(24位)
REB:47.1(6位)、OREB:13.9(3位)、DREB33.2(16位)
昨季と真逆のホーム負け越しになっています🫣
ファールの多さを除くと意外と数字的には悪くないですが、REBを確保してのポゼッションの多さ、3ptの試投数、成功数の割にeFG52.2%(21位)の低さが目立ちます。
優秀な+を記録しているベンチ陣も同様にシュート確率は低く、チーム全体のFG%は44.8%(26位)になっています。
また直近3連敗中のOFRTGは107.6(28位)、DFRTGは113.2(16位)とサイズとDF力を兼ね備えた相手に対するOFでの回答が出せていない現状があります。
昨季1位だったPace(102.5)が16位になっているのはCP3の影響でしょうか。OFのスタイルの変化を示す興味深いデータです。
昨季に比べるとAST数は減っているものの、TOVも減っているのは良い傾向でしょうか。
総合すると、現状、攻守ともにリーグの平均より少し上くらいの実力と見るのが良さそうです。
優勝にはトップ5のOF、DFが必要と言われますから、まだまだ道のりは長そうですね。
(データについてはPart2で詳しく見ます)
それでは以下、今季のポジティブな要素を昨季との比較を交えながら見ていきましょう。
✅今季のポジティブな要素
今季の目立つ長所、ポジティブな要素を挙げると以下のようになるでしょうか。
クリス・ポールの存在とチームの雰囲気
ルーキー含め、試合感覚に優れ、チームに対する献身性を持つ新加入選手が多い
クミンガ(JK)とモーゼス(Mo)の台頭
ステフの好調
主にベンチユニットになりますね✨
1つずつ見ていきましょう!
1️⃣クリス・ポールの存在
上で見たようにGSWのベンチ陣はリーグトップクラスの力を持っていますが、それを率いているのがクリストファー・エマニュエル・ポールことクリス・ポールです。
彼については、カーHCがベタ褒めしているので今更言うこともないのですが、特に言及が多いのがアシスト/ターンオーバーについてです。
CP3は執筆時点で80AST、12TOV(1.1TOV)を記録しており、これは昨季の2ndユニットを率いていたJPの369AST、252TOV(3.1TOV)と比較するとアシスト面の劇的なアップグレードです。
そして、これは前回記事でも言及しましたが、彼は仮にシュートが入らなくとも勝利に貢献できる"勝者"だということです。
(ただ、Part2でも言及するとは思いますが、彼の得点力は必要です)
CP3のスタッツは11試合時点で
27.0分出場、8.2得点
FG36.8%、3pt16.2%、FT87.5%
3.6REB、7.3AST、1.5STL、+50
となっています。
このシュート確率で+50は凄まじいですね。
また、とにかく試合中で声や指示を出し、戦況によっては皆を集めてハドルを組む姿が度々見られます。
2ndユニットに限らずリーダー足り得る彼のような存在がいることで、間違いなくチームが上手くいっています。
選手の会見を見ても、お互いを称え、信頼し、それを言葉にする選手は多いです。
チームの団結力という点では昨季と雲泥の差があると言って良いでしょう。
2️⃣ルーキーを含め、新加入に賢く献身的な選手が多い
今季加入した選手の中で、上で言及したCP3を除くと、Darioはローテーションに入っていて、Podz、TJDは確定というわけはありませんが、試合によっては重要なミニッツをプレイしています。
それぞれ長所を挙げていくと、
Dario:CP3とのコンビネーション、ストレッチビッグとしての存在感、状況に応じてスクリーン、ハンドオフ、アシストができる。全力でプレイする
Podz:ミスなくボールをコントロールし、ペイントタッチからチャンスを生み出すことができる。シュート力、リバウンド、身体を張ったDFも持ち味
TJD:優れたスクリナー、ハンドオフの使い手、ロブスレット、リムプロテクター。スクリーンで味方を活かし、適切なロールやダイブから得点できる判断力を持つ
ちなみにカーは、Darioについては上記のように"異なる次元を与えてくれる"、ルーキーたちについては"優れた試合感覚を持つ"と評価しています。
また、ドレイモンドも
と、ルーキー達が既に重要な役割を担っていることに言及しています。
これも昨季にはなかったことで、ルーキーだったPBJ達はもちろん、JK、Mo、Wisemanといった2、3年目の選手ですらシーズン序盤に充分な役割を担うことはできませんでした。
(昨季の今の時期はロード5連敗中の苦境でした)
もちろん、昨季の状況と単純に比較するのはフェアではないですが、今年のルーキー達がプレイ面に限らず現時点でいかに優れているかが分かります。
ちなみにデータ的に言うと、
Podzは52分の出場で+40
TJDは62分の出場で+41
となっています。
(執筆時点でルーキーの中でトップ2)
ポジティブな影響を与えてくれるルーキーたちにはもっとチャンスをあげたいものですが、カーの言うように10人ローテに割って入るのはなかなか難しいのかも知れません。
また、本筋とは関係ないですが、ドラフトの戦略的にも今回の指名は今後の参考になる印象です。現時点では元スカウトのダンリービーの慧眼が光った指名となっています。
3️⃣JK、Moの台頭
今年のベンチユニットを語る上で外せないのが、3年目コンビの台頭でしょうか。
台頭と言っても、OF的にはまだまだ物足りないですが、DFでの貢献を含め、彼らがRSでしっかりとローテーションに入っているのはポジティブな要素です。
それぞれが平均得点を約2点、シュートアテンプトを2、3本増やしていて、OFでの役割の拡大が数字にも表れていると言えます。
参考までにスタッツを載せておくと
JK:20.5分、12.1得点、FG38.8%、3pt18.2%、3.0REB、0.6AST
Mo:17.1分、6.8得点、FG44.3%、3pt34.2%、2.9REB、1.1AST
となっています。
とはいえ、ややネガティブな話にはなりますが、
特にJK は昨季と比べてリム周りのアテンプトが10%以上低下しており、代わりに増えているミッドレンジの確率も下がっているので、この辺りは少し考える必要があるのかも知れません。
Moの3ptのアテンプトが増えているのは良い傾向なので、あとは22.2%に留まっているコーナースリー、オープンスリーなどをきちんと決めていければますます欠かせない存在になると思います。
各々OFでのステップアップが期待されますね。
ベンチユニットにおいてはGPⅡなどの影響も大きいですが、ここまでJKが+27(昨季−53)、Moが+38(昨季−7)なのは素晴らしいと思います。
4️⃣いつまでも衰えない男、ステフィン・カリー
ここまでのシーズンで特にGSWの得点力の要となっているのが、この男ステフィン・カリーです。
(いつものことですが、今季は特に)
彼のスタッツや偉業についてはXでもシェアさせていただいていますが、とにかく凄いとしか言えないですね。
今季のステフィン・カリーは
32.5分出場、30.7得点
FG48.8%、3pt44.6%、FT93.0%
4.6REB、3.9AST、1.0STL、3.7TOV、+0
となっています。
35歳でありながら、平均30点超えの50/40/90を達成する勢いなのは見事としか言いようがありません。
もし達成すれば、NBA史上2015-16シーズン以来の快挙となりますが、どうなるでしょうか。
また、最近のGM投票でも非常に高い評価を受けており、まだまだ彼が最前線級の選手であることが、GSWが優勝を目指している一番の要因になっていると思います。
一方、悪癖とも言えるTOV3.7本は昨季のJPを上回る数字であり、もちろんボールに触れる回数が多いからというのもありますが、これだけのスタッツを残しておきながら+0の一因になっています。
加えて、これはPart2で詳しく述べるつもりですが、今季のGSWはスターターに問題を抱えています。
昨季、GSWの伝統的な5人のスターターは200分以上出場したラインナップのなかでNetRtg+21.9というリーグ最高の数値を記録していました。
それが今季は82分の出場で−14.4となっています。
昨季スターターの+を溶かしてしまっていたベンチが今季は大きく強化され、上手くいくと思っていた矢先のスターターの苦戦はやや驚きでしょうか。
これについては次回、詳しく見ていきましょう🤔
✅終わりに
いかがでしたか。
今回は昨季とのロスター比較、今季のポジティブな要素について見てきました。
まとめると、
意外と年齢層は変わっていない(ベテランだらけというわけではない)
今季のGSWは多くのスタッツでリーグ平均よりも上に位置しているが、シュート効率やファールについてはリーグ下位に沈んでいる(攻守の苦戦要素)
CP3率いるベンチユニットはリーグでもトップクラスの力を誇る
その一員であるDario、JK、Moと(記事内で詳しく言及はしていないものの)GPⅡの活躍は素晴らしい
ルーキーの2人は少ない出場時間で大きな+を記録し、ベンチでもポジティブな影響を与えている
チームの雰囲気は素晴らしい
ステフィン・カリーは未だに最前線で戦える(優勝を目指すことができる)
となります。
ここまで触れてきませんでしたが、ベンチユニットがしっかりしているので、主力のプレイタイムが抑えられている点や怪我などがなく皆が健康であること(最近怪我人は増えてきましたが)は何よりのポジティブ要素です。
とはいえ、この記事でも既に不安要素は滲み出ているとは思います。
次回はその不安要素や、どうすれば上向きになるのかについて考えてみたいと思います😊
ここまで読んでいただき、ありがとうございました🙇
この記事が良かったら、次回も読みたいと思ったら、いいね、スキをお願いいたします✨
Xでのコメントもお待ちしています!
それでは次回の記事でお会いしましょう。
【続きの記事】⏬