【NBA】GSWは若手をトレードすべきなのか?ここまでの14試合を振り返りながら考える❗
こんにちは、ユエです🌔
いつも記事やツイートを読んでくださり、ありがとうございます。皆さんのいいねや感想が毎日の糧になっています。
先日のSAS戦、素晴らしい勝利でしたね。久しぶりに楽しそうなGSWを観た気がします。この試合が浮上のきっかけになれば良いですね💪
さて、前回はタイについての記事を投稿しましたが、読んでいただけましたでしょうか。
恐らくタイについて書いている人、ほぼ居ないんじゃないかなと思います(笑)
取り上げる選手がニッチで申し訳ございません。ただ、読んでみればそれなりに面白いと思いますので、ぜひご一読をお願いいたします❗
(有難いことにそういうお声も頂戴しています)
話を戻します。
先日のSAS戦までのGSWはとりあえず勝つためにローテーションを絞って8~9人で戦っていましたが、その中に若手の姿は多くありませんでした。
ワイズマンも、ファンから堅実な働きをしていると思われているモーゼスもいません。クミンガだけは短いPTを貰っていましたね。
しかし、SAC戦ではローテを絞っての敗北となり、この少人数ローテにも絶対的な強さがあるわけではないことが明らかになりました。
スターター単体は相変わらずその実力を十分に示しているとは思いますが、ベンチユニットが混ざると、主力含め全体的なパフォーマンスが落ちているように思います。
彼らには昨季のベテラン陣のような援軍が必要なのは明白ですが、今のロスターにはそういう選手は多くいません。
そんな状況なので、GSW周辺は若手のトレードや補強の話で俄かに騒がしくなっています。
今回は、
『危機的状況にあるGSWは有望な若手をトレードしてでも補強に動くべきなのか』
について考えていきたいと思います。
初めに断っておきますが、この話題に言及するには時期として早いのは重々承知です🚨
その上で考察する楽しさを感じていただければ幸いです🤫
今回の柱は以下の2つです✍️
GSWの現状(クレイ、ラム、若手)
ステフのMVP級の活躍、ふたつのタイムラインの妥当性、忍耐という哲学
大きな章は2つですが、それらを3つずつの節に分けて考察していこうと思います。
それでは行きましょう。
✅GSWの現状を3つのトピックで振り返る
まずはここまでのGSWを主に3つのトピックで振り返りたいと思います。
ステフについては後述するので、彼以外についてですね。
1️⃣クレイの活躍は振るわないが、彼は使われ続ける、絶対に
GSW全体の印象は前回の記事で大体語っているので、そちらに譲ります。
ますはこの人ですよね。
クレイ・トンプソン。
今季ここまで、スターターは確かに素晴らしい活躍をしていますが、クレイだけはどうにも波に乗れていません。
細かいスタッツは割愛しますが、FG%、3pt%、平均得点、効率、何もかもがキャリアワーストであり、とてもクレイであると信じられない現状です。
最近は彼に対してフラストレーションを溜めている方が多い印象です。
非効率な乱発気味のシュート、シュート体勢も整っていない、ペリメーターDFにも波がある、欠点を挙げればキリがないです。
サラリーも約40Mをもらっていますから、それに見合っているかというと、事実として見合ってはいません。
(ただし、個人的にはサラリー的な批判が的を射ているとは思いません)
更にベンチ起用をしてみては?という意見もちらほらあります。
ネット上にはもの凄い量の批判が飛び交っていますが、彼ほどの選手です、現状の活躍では批判されてもおかしくはないと思います。
クレイ自身もそれらの批判を分かっており、以下の投稿をしています。
スプラッシュと水門をかけた粋な投稿ですね🌊
ただ、以上の批判をクレイにぶつけた上で、それらが何かGSWに変更を迫るかというとそんなことはありませんよね。皆様もお分かりだと思います。
どんなにGSWに近い筋がクレイを批判しようが、カーは絶対に彼を使い続けます。
もはや効率や活躍の問題ではなく、信頼関係を土台にした起用のようにも感じます。まるで、それで勝てるか否かすらも問題ではないとでも言うように。
それは以下のカーの発言からもうかがえます。
ファンとしては信じるしかないですね。
また、現実的に誰がクレイの代わりになれるのか、という問題もあります。
今季はプールもモーゼスも全体的には決して良い活躍はできていません。少なくとも期待値よりは下です。
クレイも大きな怪我から復帰して昨季を戦い抜いたとはいえ、まだまだ調整が必要です。もしかすると、調整が済んでも今の実力が全てなのかも知れません。
ただ、余程の選手でなければ、動きやフィットの面ですらクレイは超えられません。試合を見るかぎり、特にクラッチタイムでの起用はクレイで問題ないでしょう。
モーゼスは現状、使うか使われないかのレベルで、スターターとまではいきません。
なぜ使われないのかについてもカーが語っています。
決してSGの層云々の話ではありません。モーゼスはSFでも起用可能な選手です。彼のポジションは今、堅実さという点でラムに奪われているのです。
一方のプールはスターターで活躍できるとは思いますが、それで良いのかという問題はあります。
誤解を恐れずに言えば、彼個人の力で充分に打開できていないから、元々の2ndユニットは停滞していたわけで、それを打開してもらうにはプールに1stオプションとしてもっと成長してもらわなければなかったのです。
それはローテ変更後の今も変わりません。
将来のことを考えても、プールには今2ndユニットで踏ん張ってもらうべきです。
プールは道の途上にいますが、彼がやらなければ優勝は見えてすらきません。そういう状況を幾度も乗り越えてきたのがジョーダン・プールという選手です。
カー、マイヤーズが言うように、きっと抜け出せると思いますし、抜け出せないと困ります。
※プールの独力への懸念についてはオフの記事でも触れています。
とはいえ、プールは徐々に調子を上げています📈
SAS戦ではスターターとしてプールパーティーを開催、36得点、+33という素晴らしい活躍を残しました。
ただ、上記の記事でも言及していますが、プールがスターターで活躍出来るのは周りの選手が非常にハイレベルだからこそです。
相手はステフを1番に、ウィギンズを2番目に守らなくてはいけないですし、ドレイモンド、ルーニーというシュータープレイの専門家がいますから、当然プレイし易いわけです。
かと言って、クレイがベンチに行くことはほぼないでしょうから、引き続きプールにはベンチユニットを牽引する活躍が求められます。
2️⃣ツーウェイ契約の選手の方が良いプレイをしている?
クレイやプール、若手の不安定さもあって、カーもいろいろな選手を試さなければならなかったわけですが、その中で台頭してきたのが、ツーウェイ契約のタイ・ジェロームとアンソニー・ラムですね。
このツーウェイ契約のふたりの台頭は14試合までで非常に目立つ部分です。
タイについては、最近うるさいくらいに推していたのでここでは割愛しますが、ラムは最近注目の堅実な選手です。
198㎝と上背はないですが、102kgとがっしりした体格で主にSF、PFを務めていますね。ここ最近のモーゼスやクミンガのPTを奪ったのはこの人です。ポジションもしっかりかぶっています。
アンダーサイズなPFとして見るなら、ドレイモンドや元ウォリアー、エリック・パスカルがよぎります。
どっちかと言えば、ドレイモンドタイプの気が利く選手で、動きの未熟さは当然ありますが、球離れ、判断力が良好で、3ptも高確率で沈め(現時点で54.5%)、特にインサイドDFでファールをせずに手を上げて守り切ることができます。
ボーカルリーダー的な素質もあるので、非常にありがたい存在です。
ドレイモンドも"彼はバスケのやり方を知っている"と話していましたし、タイといい大学で4年過ごした選手には安定感がありますね。
今後のドラフト戦略も見直す必要があるのかも知れません(下位で4年生を指名する、等)。
タイが昨季のチオーザ、リー枠なら、彼はJTA枠になってほしい選手です。
彼らの何が素晴らしいかというと、GSWに加入して間もない中、起用された短いチャンスを確実にものにして効果的に活躍できているということです。
スモールサンプルにはなりますが、2人ともeFG%が60%を超えていますし、それだけ数字を残せばカーもプレイタイムを与えざるを得ないですよね。
カーが以下のように発言するのも納得ですね。
タイは現在、ドンテの復帰とローテ縮小の影響を受けて出場していませんが、今後全く起用されないということはないでしょう。
ツーウェイ契約の制限もあるので、起用しすぎると必要なときに起用できません。
とはいえ、本契約にでもしなければ、このままツーウェイ契約の選手に頼り続けることはルール的にも不可能です。
ツーウェイ契約の選手はPOには出場できないので、彼ら込みで上手くいったとしても、POでは上手くいかなくなります。
だからこそルーニーの言うように、どこかでワイズマンの、他の若手の力が必要になってくるわけです。
3️⃣若手達のフラストレーション、どうして上手くいかないのか
GSWには有望な若手が多い…というのはここ1年以上言われていることです。
確かにその通りで、昨季の優勝チームが揃えていて良い質ではないと思います。
彼らの誰もが、たとえGSWでは厳しくとも、他の若手中心のチームにいけば数字の面では間違いなく今よりも素晴らしい活躍ができるでしょう。
(イグダラはこの考え方に反対していますが)
しかし、彼らは今、安定して出場できていません。
プレシーズン、シーズン序盤の序盤までは、プール、ドンテ、モーゼス、クミンガ、ジャマイカル、ワイズマンでベンチを回して、なかなか良い働きをしていたのですが、ドンテ離脱後くらいからでしょうか、徐々に歯車が合わなくなって、ワイズマンはステフに不満を露わにしたり、若手全体がベンチでも盛り上がりに欠けたりと、年齢的な未熟さを感じます。
それらは表裏一体とも言えます。
活躍したいという気持ちが強いのは素晴らしいですし、フランチャイズプレイヤーに対し不満を露わにしたのも、見方によってはポジティブに捉えることもできます。
『俺ならもっとやれる』ってことですからね。
一方で、事実として彼らがPTを貰えていなかったり、思うように活躍できていないのはなぜだろうと考えると、カーの発言通りの理由もあるのでしょうが、周りの気の利く選手が昨季よりもかなり減ってしまったことにあるんだろうと推測します。
昨季は、おしゃれなパスでお膳立てをし、DFでのミスを帳消しにするなど、若手をカバーしてくれるベテランが多くいました。
ツーウェイ契約のチオーザもクインダリーも半分ベテランでしたし、ワイズマンもいませんでしたから、意外と若手の比率も少なかったんです。
そんな若手ありでも機能したラインナップは、若手だけでは機能しなくなってしまったのでしょう。
前回記事でも見たように、アシスト数の減少はそれぞれのスタッツにも表れていますし、アシスト数の偏りもあります。
なにより、プールとドンテ、タイを除くアシストのなさは、元々の2ndユニットのOFでの停滞感を招いていたように思います。
大体どの若手も活かされる側の選手なので、活かす側が増えないことには停滞感は解決されないだろうという懸念はずっとあります。
現在、ローテーションが絞られているのは、非常に簡潔に言えば、アシストができる選手を多く揃えたらシステム的に快適にプレイできるだろうという思惑が根本にあると考えています。
それが勝利につながるというわけですね。
SACには完全に上回られたので、そんな簡単な話でもない現状だとは思いますが。
プールのボール保持時間はドンテ復帰+ローテの変更で減少しており、彼が単独で無理やり打開する機会は減少している印象です。
今後も、ドンテやタイがハンドラーを務める割合は増やしていくべきで、プールをもっとオフボールで動かすことが肝要ではないかと考えています。
他のPTのない若手たちに関しては、少しでもプレイさせるためにアサインしても良いと思いますし、その議論は実際に進んでいると推測されますが、マイヤーズには以下の懸念もあるようですから、どうなるかは分かりません。
少なくとも私は10試合以上若手を使わないならSCWにアサインすべきだと思います。
追記:11月15日
ワイズマンはしばらくSCW行きになりました⛵
ベンチのラインナップについても、ドンテの復帰後から少しやり易くなっているように見えます。
SAS戦ではプールとクミンガがハンドラー、ラム、モーゼスが中継点、シューター、ジャマイカルがスクリナーとして機能する面白いラインナップも見られました。
✅ステフの圧倒的なパフォーマンスと2つのタイムラインの妥当性
となると、これまた一昨年の議論になってしまうのですが、ステフが再びMVP級の活躍を続け、若手が貢献できてない今、ベテランと若手でタイムラインを分けるやり方はどこまで妥当かという問題が首をもたげてきます。
つまりパニックボタンです🚨
誰かをトレードしなければ…とか、15番目を早急に埋めなければ…とかいう議論が囁かれるようになるわけですね。
この章では、その問題について考察していきたいと思います。
1️⃣ステフの圧倒的なパフォーマンスについて思うこと
まず、今季のステフのパフォーマンスは非の打ち所がありません🌟
数字などを列挙しなくても、観ていれば分かる圧倒的なパフォーマンスを続けています。
彼は既に伝説級の選手です。
議論の余地はありません。
今後も彼が覚醒すれば負け試合を幾つもひっくり返すことができるでしょう。
しかし、問題は、ひとりが圧倒的なパフォーマンスを続けるチームには持続性がなく、結局は勝てない(優勝できない)ということです。
奇しくも2020-21シーズンのGSWがそれを証明しています。この時のステフは得点王に輝き、いくつもの記録を更新し、個人としては素晴らしいシーズンを過ごしました。
しかし、チームはプレーオフにすら進めませんでした。ステフが覚醒すれば勝てる、はチームとしては弱いことの証明でもあるわけです。
これはレイカーズのレブロンにも似たようなことが言えると思います。
逆に、層の厚さが増せば、昨季のようにステフ個人のスタッツは落ちたとしても優勝することができます。
よって、言うまでもありませんが、優勝を目指すならば層を厚くする必要があります。
2️⃣若手をトレードすべきなのか
問題はトレードで厚くするのか、若手の成長によって厚くするのか、です。
マイヤーズはこう話しています。
以上のように、まだ何かを決断するには早すぎるということですし、確かにそうなのですが、焦るべき点があるとすれば、それはロスターに若手が多すぎることと、元々在籍していた若手が思ったようには成長していないということです。
まだパニックボタンを押す必要はないのかも知れませんが、各方面でトレードの議論などが巻き起こっているのは無理もない話だと思います。
GSWが優勝を目指しているのは大前提の話ですが、それに値する戦力が現状あるかというと全くないですし、そうなりうるのかという点でもやや怪しさが漂います。
少なくとも若手が自分の活躍よりもチームを優先し、選手として成熟しなければ不可能だと思います。
若手の成長の見通しが不透明だからこそ、特にワイズマン、クミンガはトレードの噂が囁かれています。
クミンガはあり得ないでしょうが、ワイズマンの放出が最も噂されている理由は分かります。
個人的にはワイズマンは不満もそこそこに、ステフ中心のチームで今できる役割に徹して欲しいというのが本音としてあります。こんな有望な若手、みすみす失いたくはないですからね。
もし、あと25試合程度で優勝には届かないとマイヤーズが判断すれば何かしらの動きはあるか知れませんが、それまでにはさほど時間がありません。
ステフのパフォーマンスは無駄にできませんし、彼を酷使したくもない。
かといって有望な若手を簡単には手放したくない。
今のGSWには契約問題だけでなく、こうした世代交代に関する問題も発生しているので悩ましいところです。
3️⃣忍耐の哲学、迫りくる贅沢税の問題
以上のように、優勝を目指すという観点では、ふたつのタイムラインの妥当性というのは既に失われつつあります。
騒がれているように、優勝を目指すならば若手の整理を含め、トレードをしていく方向性にシフトすべきだという意見は一部理解できます。
それを分かった上で今の路線を続けるのかどうか、が数十試合後のGSWに迫りくる問題になります。
しかし、私個人に妥当だと思えるトレード案は思いつきません。一体、誰を誰とトレードするのでしょうか。
一部のファンが叫ぶようにクレイを含めるのか、ワイズマン、クミンガだけをトレードするのか、それは分かりませんが、ひとつ言えるのはトレードをしたからといって優勝できるわけではないということです。
トレードで獲得した選手がフィットしなければ目も当てられません。
チームが上手くいってない 🔜 トレード
という簡単な話ではないのですね。
トレードをして優勝できなければ、優勝できずにただ有望な若手を失うことになりますし、かと言ってトレードをしなければ優勝への道はより厳しくなるのかというと、必ずしもそうは限りません。
あと数十試合で劇的な成長を見せるかもしれないのが若手でもあるので、それすらも簡単には判断できないわけです。
まだ15試合かそこらですからね。
言ってしまえば、これはフランチャイズの分岐点です。慎重に決断する必要があります。
中途半端なトレードをするのが一番危険で、例えば(そういう記事もありますが)、ワイズマンとヤコブ・ポートルのトレードが成立したとして、大きく戦力が向上するとは思えません。
トレードを行うなら、優勝を高確率で狙えるトレードでなければ意味がないのです。
スター選手を獲得するならまだ理解できますが、以前とは違ってウィギンズがトレードされる可能性が制度的にない以上、若手だけでトレードを行うのはサラリー的に不可能です。
クレイのトレードはGSWの組織的な観点からほぼあり得ないので、考察の余地がありません。
ルーキー契約の選手は(その選手を長く維持できるという意味で)組織にとって重要なので、トレードには慎重になるべきだというのが個人的な意見です。
また、GSWは選手が長い期間在籍しているフランチャイズです。
BIG3は言わずもがな、ルーニーもそうですし、プールもいずれそうなるでしょう。
プールが今の地位にいるのは本人の努力や才能にもよるところが大きいですが、GSWが辛抱強く彼を育成したからでもあります。
それがGSWのカルチャーであり、彼らがなかなかトレードをしないフランチャイズである理由です。
カルチャーの視点からすれば、特に有望だと分かり切っている若手に関しては維持するべきだと考えているでしょう。
事実、ここ数年、カーは度々ワイズマンへの信頼感を公にしています。
つまり、忍耐が素晴らしい結果を招くことをGSWは知っているわけです。
もう1つ、トレード断行に首肯できない点があるとすれば、それは贅沢税の問題です。
これについては以下の記事でも数字を交えて取り上げましたが、GSWは既に現在のロスターを維持する限界点に来ています。
来季以降、ドレイモンドを筆頭にBIG3を維持できるかどうかも不透明ですし、満足な補強を来季以降も継続的に行えるとも思えません。
私のようないちファンと違って、マイヤーズは数年先のフランチャイズを見通しているはずです。
ならば『優勝を目指さない』時はいつか来るべきで、それはもうそこまで来ているのではないかという予感があります。
カーはこう言います。
その時に、未来のフランチャイズの礎となるべき選手たちをトレードで放出していては持続的な運営が成り立たなくなります。
今のGSWにフィットしていないからと言って、未来のGSWの力になれないわけではありませんから、ワイズマン、クミンガ級の才能、モーゼスのような精神的に成熟した若手を簡単に手放すことは、大きな損失のように思えます。
また本音を言えば、SAS戦での嬉しい勝利の後とはいえ、GSWの問題をいくつかのトレードで完全に解決できるとは思えませんし、若手のトレード放出は、ただ若手を失う結果になる蓋然性の方が高いのではないかと考えています。
GSWの記者の中でも有名なモンテ氏は以下のようにはっきり述べています。
彼の意見には概ね同意しています。
優勝はそんなに簡単ではないからこそ貴重であり、価値があるのです。いまのGSWは明らかに再建に向けて多くの若手を指名しています。
それがGSWの選んだ道であり、その道を簡単に違えることは組織のアイデンティティに関わります。
(そもそも若手を維持する路線で行くことは、昨季が始まる前からBIG3との合意の上で決まっていたことでもあります)
昨季の2つのタイムラインでの成功は、かなり特殊な条件下で達成された稀有な例だとみる方が自然でしょう。
勿論、ファンとしては応援し続けますし、今季の優勝を最後まで信じますが、それとこれとは話が違います。
ふたつのタイムラインの妥当性のなさ。
それは若手を維持する路線が間違っているのではなく、優勝をするために来季以降のフランチャイズの未来の一部を欠けさせてしまうことに誤りがあるのかもしれません。
勿論、ステフの契約も残っていますし、莫大なサラリーを支払い続けてBIG3を維持する路線もありうるでしょう。
しかし、来季以降のロスターを埋めるのにも、必ずドラフトや安価な若手に頼らなければなりませんし、それでは今季と同じ問題を繰り返すことにもなります。
BIG3も年を重ねていくわけですから、ずっと優勝候補であり続けるのは簡単なことではありません。しかもサラリー的には優勝候補では失敗な訳です。
少なくとも現時点のGSWは優勝候補のチームですらないですからね。厳しい世界です。
再建をいざ始めるとなったとき、どういった形で行われるかは分かりません。
BIG3を最後まで維持するならば、再来年以降のクレイとドレイモンドのサラリーの減額は必須ですし、それができないならば再建の妨げになってしまいます。
また、ステフのプライムがあと数年続くとして、それを支えられるほど今後の補強が成功し、若手が成長するのかどうか。
ただ彼のパフォーマンスを無駄にしてしまうのか。
それともステフも年相応の活躍に落ち着いていくのか。
この辺りは予測できない部分が多いので何とも言えません。
いずれにせよGSWの最大の問題は今季をどう終えるか、だと言えるでしょう。
もしかするとそれは優勝よりも大事な問題なのでは…と考えるわけです。
若手が成長して優勝に肉薄できるのがベストではあるのですがね…
✅終わりに:意見をはっきりさせよう
以上、ここまでGSWの現状と若手のトレードについて考察してきました。
色々と思うところはあり、もしかすると意見がどっちつかずのように感じられた方もおられるかも知れません。
なので、改めて私の意見を整理しておくと…
まずはシーズンの半分まで待とう(トレードはすぐにできるわけではない)
優勝を目指すならば、若手と即戦力になれる選手をトレードをすべきという意見は一部理解できる
しかし、トレードをしても問題の全てが解決されるとは限らず優勝が保証されるわけではない(+ 誰とトレードするのか問題)
若手を失い、優勝できないのが最悪のシナリオ。少なくとも現状のGSWは優勝候補ではない
GSWの現体制はサラリー的に終焉を迎えつつあり、どこかでリスタート、再建が必要。その時に有望な若手が居ないことには始まらない
長期的に考えたとき、若手の成長を待つことで、今年の優勝、再建、どちらのシナリオにも対応できるのではないか。マイヤーズは恐らくより長期的に見ているだろう
という感じでしょうか。
一番気になるのは、ステフのプライムと優勝候補としての実力をチームが保てる期間が若干ズレている点です。
ステフが今後数年その実力を維持したとしても、それを支えられる優勝レベルのロスターを再びチームが揃えられるかは難しいと言わざるを得ません。
仮にドレイモンド、クレイを維持できたとしても、2人とも徐々に衰えていきますし、補強を若手や安価なベテランに頼らざるを得ない状況は続くでしょう。
今の体制はBIG3あってこそですし、ステフだけが健在だとしても、若手の育成や補強が成功しなければ優勝にたどり着くのは困難です。
そのとき、ステフをどうするのか。
ステフはどうしたいのか。
敢えて言及はしませんが、個人的には気になる問題です。
今季に関しては、若手は急にリープすることがあるので、それに賭けたいのと、ドンテもジャマイカルもまだまだ上があるはずだ、という感じですね。現状、今のメンバーで練度を上げていくしかないように思います。
スターターが今もなお支配的なのは好材料で、修正点は分かりやすいです。クレイはセレクション以外はそのままで良いでしょう。彼も彼の起用法も変わることはないです。信じましょう。
加えてステフ、ウィギンズの負担を減らすことが先決ですね。
スターターの誰が欠けても致命傷ですが、この2人は文字通りのチームの肝と心です。プレイタイムも他より5分程度は長いですからね。
勝つことは重要ですが、負担軽減の為に試合を捨てる決断をしなければならないこともあるでしょう。
若手に踏ん張ってもらわなくては持続性もありません。
若手たちはシステムにフィットすることも重要ですが、DFで足を動かす、速攻の場面で全力疾走する等々、改めて小さなことからエナジーを以て頑張って欲しいですね。
SAS戦で痛感したのは、若手はもっと自信をもってプレイして良い、ということです。思い切りが良いシュートは入りますし、それをラムが体現していました。
若手の指針として、ラムの気遣いと活躍は参考になると思います。今のGSWにとって非常に重要な存在です。昨季のGP2同様、苦労人スピリットは強いです。
といったところで、今回は以上になります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました❗
今回に限らず、投稿後に一定の方に読んでいただけているという現状が励みになっています。
総PV数も少しずつ10000📈に迫りつつありまして、本当にありがたいと感じています。
改めてこれからもよろしくお願いいたします🤝
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意見なども下さると勉強になります。
それでは次回の記事でお会いしましょう✨