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投資用太陽光発電所を買ってみた!テスラ乗り目線でエネルギー問題と発電所の仕組みをわかりやすく紹介

注目の太陽光発電所を買ってみた

クリーンエネルギーとして世界で導入が進んでいる太陽光発電所。ドイツでは総発電量の35%を太陽光エネルギーをはじめとしたクリーンエネルギーでまかっています。世界の国から見ると日本の再生エネルギー比率は先進国で比較しても決して高くはありません。

<経産省 資源エネルギー庁発表資料掲載>

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日本でのクリーンエネルギー比率は、2018年で9.2%。これは水力を除く、太陽光、地熱、風力ですが、大半は太陽光発電です。IEA速報値によると2020年上半期速報値は、太陽光発電単独で全体の8.6%を占める水準まで引き上がっています。とはいえ、震災以降の原発停止により電源に占める化石燃料の依存度が非常に高いというのが実情です。

<経産省 資源エネルギー庁発表資料掲載>

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経産省は2020年末のグリーン成長戦略にて、「2050年までに太陽光を含む再生エネエルギー比率を50%まで引き上げる」と発表しています。日本の化石燃料の依存度の高さは、電力自給率の低さにも直結しており、この自給率の引き上げも日本において重要な取り組みです。

<経産省 資源エネルギー庁発表資料掲載>

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化石燃料への依存は結果として、電力単価の上昇を招いており家庭用、産業共に電力料金が徐々に上昇しています。

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クリーンエネルギーは、風力、バイオマス、地熱、潮力とさまざま存在しますが今のところ太陽光が一番優等生です。理由は以下の点です。
 1.発電見込みの精度が高い
 2.投資金額に対する発電量が高い
 3.原材料が太陽光で無料であるため原価変動がない
 4.化学反応による発電で駆動箇所が少な炒め、保守コストが低い


他の発電方式は、これらのポイントのどれかが欠落していることが多く、普及がすすみません。

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カーボンニュートラルという言葉を毎日のように聞く昨今、今後も太陽光発電はますます増加します。この発電について知見を深めるべく太陽光発電所を購入してみました。

他人事じゃない、太陽光発電投資は誰もが関わっている

太陽光発電投資、FITという言葉は、よく聞きますが、実はよくわからないって人も多いのではないでしょうか。まずは、この仕組みについて簡単に紹介します。

FITと言われる固定金額買取制度が、この仕組みの根幹となります。認定を取得した発電所が発電した電力を20年間固定された金額で電力会社が買い取るという仕組みが固定買取制度です。ただし、あくまでも単価を固定するということで、発電した電気を全量買い取るということは保障していません。

FITが下がったから、太陽光発電投資はダメだ、とよく言われます。2012年に買取単価が40円/kWhだったものが14円/kWhまで下がっています。ただ、単価が下がったから儲からないという考え方は少しミスリードです。設備の値段も相応に下がっているため、実は今も昔も表面金利は10%前後でかわっていません。ちなみに私の発電所もFITが18円/kwh(税別)で表面金利は11%くらいです。

さらにいうと買取制度終了後の20年目以降に関しては、FIT単価が低い発電所の方が発電量が多い傾向があるため、売電収入が多くなる傾向があります。パネルは30年くらいは持つと言われているため20年目以降のことを考えるとFIT単価が低いもののほうが良いという考え方もできます。

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お気づきの方をいるかもしれませんが、場合によっては、購入者が買っている金額より、仕入れている電気の方が高いことがあるということです。しかし、電力会社は損することはありません。

このマイナスとなるところを一般ユーザから徴収しているためです。皆さんの電気料金の請求書をよく見ると再生エネルギー普及賦課金という明細で800円前後徴収されているんですよ。この徴収もふくめた仕組みが固定買取制度です。なので太陽光発電投資は自分には関係ないと思っている皆さんも実は当事者なんです。この徴収額もクリーンエネルギーの増加ともに年々増えています。

<経産省 資源エネルギー庁発表資料掲載>

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発電量は一般世帯のなんと○件、テスラ○台?

今回購入した発電所は、低圧と呼ばれる最大出力が50kw未満のもです。ただ、発電量を引き上げるため、積載しているパネルは94kwの過積載という方法を採用しています。そのため、天気の良い日だと450kwh /日くらい発電します。テスラモデル3ロングレンジのバッテリーは75kwhとすると、1日で約6台分、つまり6テスラ発電します。
私は月に3000km/月ほど走ります。0.15kwh/kmとすると450kwh/月となりますので、私のテスラが一ヶ月で消費する電力をたった一日で発電していることになります。

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月間の発電量は、およそ8,000-10,000kwh /月となり、3人世帯くらいの家庭の月間消費量は約370kwh /月とすると、20-30世帯分の電力を賄っている計算になります。テスラ換算だとなんと100テスラ以上の電気量に相当します。かなりクリーンエネルギー普及に貢献していると思いませんか。

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どの季節が一番発電する?売電収入は?

月間発電量も季節によって変動します。どの時期が最も発電すると思いますか?実は5月なんです。なんとなく8月かなって思ったりもしますが、日照時間の長が長く、照射角度が垂直に近い時が最も発電するためです。気温が上がると抵抗値が上がるためマイナスに影響します。年間の発電量はこのような感じです。年間で発電所115,000kwhの発電が見込まれているので、FIT単価19.8円(税込)をかけると約230万円(税込)となります。フルタイムでアルバイトする人くらい稼ぐんですよ。すごいと思いませんか。

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過積載という考え方で1日の発電量を最大化

低圧の発電所は、出力が50kw未満出ないといけません。一方で、太陽光発電は日射角度が発電量に影響するため、12時頃を頂点とした山なりの発電量となります。パネルの量を50kw にするとお昼の時間は無駄なく発電した電気を売電できますが、他の時間の発電量が小さめです。そのため、50kw以上のパネルと貼ることで、お昼の状態では一部の電力を捨てることになりますが、照射角度の低い、朝晩も50kwに近い出力で発電が可能となります。このようなパネルの設置方法を過積載と呼ばれます。こう考え得るとお昼の発電された電気は結構捨てているんですよね。

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蓄電池の低価格化がカーボンニュートラルの救世主に

クリーンエネルギーの弱点は、需要に合わせた発電が難しく、需要を越える発電を行った場合は、その電力は捨てるしかないというところです。最近九州地方などで話題となったクリーンエネルギーの出力規制は、このように需要以上の発電が行われた場合、電力買取をしないという運用方法です。空調を使わない春、秋に起こりやすく、需要の割に発電所が多く建設された地域特性もありますが、原子力発電を再開したことも出力規制が増えた背景にあると言われています。

クリーンエネルギーの供給と需要のギャップを緩和するために注目されているのが蓄電池です。余った電力を要は貯めておき、必要な時に使うという発想です。極めて単純な考え方ですが、現状は蓄電池の価格の高さからそれほど普及していません。ここで注目されているのが電気自動車であり、電気自動車普及による蓄電池価格の低下です。

家庭においては、V2H(vhecle to home)という仕組みがそれに該当します。電気自動車と家との間で需給や電気価格のバランスを見ながら充放電するという仕組みです。日産リーフや三菱のアウトランダーがこの仕組みを持っていますが、価格が高いこともあり、普及はしていません。

ただ、今後は電気自動車の普及とともに現状15000円/kwh程度と言われるEV電池価格は、10000円を切ってくると言われています。このレベルまで価格が下がると産業の蓄電池の価格低下も期待され、イノベーションが起こると言われています。

スマートグリッド構想を掲げる自動車メーカーも出現

フォルクスワーゲンは、EVを普及させ、自社のEVと電力網につなげることで電力のバランスをとるスマートグリッドの仕組みを実現すると宣言しています。テスラも自社で太陽光パネルや家庭用蓄電池の販売をしており、同様のビジョンを描いています。よく電気自動車が普及してもCO2は減らないという話がありますが、このように俯瞰的に見るとEVの普及はカーボンニュートラル実現に重要なピースなんです。

このようなエネルギー問題と電気自動車に関する話も今後も発信していきたいですね。

参考情報

経産省エネルギー庁:日本が抱えるエネルギー問題
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energyissue2020_1.html


太陽光発電の利回りを高める「過積載」のメリット・ペナルティを防ぐ方法
https://sma-ene.jp/column/11913/

EVーSMART フォルクスワーゲン電動化への鳴動〜『パワーデイ』が示したテスラに学び挑戦する覚悟
https://blog.evsmart.net/vw/volkswagen-power-day/

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所有車両  :テスラモデル3ロングレンジ
納車時期  :2019年9月
平均走行距離:4,000km/月
総走行距離 :約60,000km(2021年6月現在)
車中泊   :1 - 2回/月 主に関東

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