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「KKKをぶっ飛ばせ!」ネタバレ有り感想

感想とあらすじの前に登場人物紹介をいきます!

ブランドン:主人公。黒人。ストリートギャングの若者。クズ仲間がやらかした武装強盗に巻き込まれて冤罪でブチ込まれた刑務所から脱獄して姉を頼る。武装強盗は冤罪ですが劇中の言動を見る限り普通にクズ野郎。
アンジェラ:主人公の姉。ヒロイン。黒人。脱獄した弟を匿うため亡くなった祖父が所有していた農場を拠点にすることを画策する。まあまあクズ。
クラレンス:アンジェラの兄(義兄?)。黒人。主人公達の逃亡に車や銃火器を提供する。昔はヤンチャしていたが今は真面目に更生した。でも昔ヤンチャしていたとか自分で言っちゃう輩はクズでしょう。間違いない(゚д゚)
KKK(クー・クラックス・クラン)の皆さん:アメリカが誇るナチスと並ぶ映画界のフリー素材にして白人至上主義団体界のメジャーリーガー。もちろんガチクズ。
すごいぞこの映画。登場人物がクズしかいない!

主人公ブランドンはクズのストリートギャングとつるんでいたお蔭で武装強盗一味の冤罪を喰らいましたが脱獄に成功して姉のアンジェラを頼ります。
アンジェラとクラレンスはかつて祖父が所有していた現在は遺棄され無人になった農場の建屋を潜伏拠点にしてほとぼりが冷めるのを待つ計画を立てますが、なんとその土地は黒人絶対ぶっ殺す団体KKKが猛威を振るっていたのです。というのがあらすじです。シンプル!細けぇこたぁいんだよって松田さんも言ってましたね。
ブランドンは偶然KKKの儀式で殺されそうになっている黒人女性を助けるために銃を発砲。自分達の所在を知られてしまい3人は捕らえられ、クラレンスは焼肉の材料として左腕を切断された後で更なる拷問にかけられて死亡。ブランドンも股間をライターで炙られる拷問を受けますが脱出に成功し武器を取り返してレイプされているアンジェラを救出。二人はKKKに逆襲を始めるのでした。

カルトの常として教祖がセックススキャンダルに塗れるのは洋の東西を問わずで史実のKKKもその例に漏れないのですが、白人至上主義のみならずWASPに非ずんば人に非ず。白人でもカトリックは死すべしとかなり尖った団体なのですが作中では黒人をレイプするわ(一応、こちらは賛成しない団員の描写もある。)黒人の採れたてお肉が1番美味しいと焼肉パーティーワッショイだわ、主人公姉弟が反撃に転ずるとギャグマンガみたいに蜘蛛の子を散らして逃げるわ、仲間を呼んで主人公姉弟を再度攻撃する時も数的有利があるのに小出しに攻めて犠牲を増やすわと、後述のゴア描写は低予算なりにかなり頑張っているのですが、あまりにKKKのみなさんがアホの子でコミカル過ぎて陰惨さとか悲壮さは皆無です。
主人公サイドの黒人3人は確かに悲惨な目に遭うのですが、個人的にはこの映画、黒人よりもKKKのガチ団員の人の方が怒るんじゃないかなあと思いました。
ゴア描写は男性器を斧で挽肉にしてからその肉片を本人の顔に浴びせる、腸を引きずり出して「そんなに肉を食べるのが好きならくれてやる。よく噛んで飲み込め。出来なかったら殺す」とセルフ人肉ソーセージとかかなりスプラッター映画好きならニッコニコで観られる展開が目白押しです。

世界的に人種差別をオモチャにしておちょくるような映画はたとえフィクションでも袋叩きに遭いかねない昨今の情勢でわざわざ本作を配給したトカナ映画ちゃんはエラいと思います。まあ映画館に観に行った時はワイとおねえさんの2人しか観客いなくて、おねえさんはノリノリBGM背景にKKKの人が斧でナニを挽肉にされたくだりで退出してしまいワイ1人貸切状態だった経験を鑑みるとキワモノ映画過ぎてわざわざお気持ち表明するような人は公開された事すら知らなかった可能性大なわけですが(゚д゚)

総評として好きと公言するのは色々憚られる作品ですが個人的にはなかなかの良作だったと思います。ゴア映画やブラックエクスプロイテーション映画好きなら観て損無しかと。公式サイトの「タランティーノを超えた!」は如何なものかと思いますが。

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