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まるで文化祭のような工場イベント

先週、2023年5月27日土曜日は、初めて自社単独でのイベント開催でした。
車でしか来れない不便な場所にある工場での開催なので、正直、大して人は来ないだろうなと思ってました。
初回ということもあるので、今回はまずやってみることが大事、ぐらいの気持ちでいたんです。イベント当日の朝の打合せでも「初回なので人はそんなに来ないかもしれないけど、大体イベントなんてそんなものです。続けていけば段々知名度も上がって、参加者も増えてくると思います。でも、将来、この第一回は伝説になるからね」みたいな話をしてて、人があまり来なかった状況でもガッカリしないようにと予防線を張ったりしてたんです。

ところが蓋を開けてみると、朝から駐車場が一杯になるぐらいの大盛況。10時スタートでしたが、午前中は商品購入も、手裏剣投げにも長蛇の列ができ、かなりお待たせするという事態に。
工場見学もせいぜい10人ぐらいを案内するぐらいの感覚で設計してたものが、毎回50人を超えるぐらいの参加者が集まってしまいパニック状態。何もかも予想を遥かに超えた、大成功のイベントになりました。これは本当にスタッフも驚きでした。

午前中から15時までずっとこんな感じ
手裏剣投げに長蛇の列

そんなに人も来ないだろうと、人数のカウントなどもやってなかったんですが、おそらく400~500名ぐらいの人が見えられたのではないかと思います。

「工場で決算セールとかやったら?」の一言から始まった

この2ヵ月ぐらい前でしょうか、僕が東京オフィス長で、主に自社ブランドの営業を担当してくれてたり、100周年プロジェクトを進めてくれていたりする宮本くんに、ポロっと「6月決算前に、IGA(アイ・ジー・エーと呼びます)で在庫一掃の決算セールとかしたらどうかな?」と言ったのが切っ掛けでした。
正直、あまり深くは考えておらず、決算前に不良在庫や傷ものを処分できたらいいなぁ、近隣の人に来て貰ればいいなぁぐらいの感じだったのですが、そこからプロジェクトは動き出し、いつの前にかIGAの3周年記念感謝祭みたいな要素も加わったりして、内容が広がっていきました。

そもそもIGAとは?

IGA(アイ・ジー・エー)は、僕らの三重県伊賀市にある工場の略称です。正式名称は「IGA STUDIO PROJECT」。という工場名を掲げてます。もともと工場見学に来てもらったり、そこでワークショップを開催したり、いずれかのタイミングでは直売場などを設けたりして、単にモノづくりの場所ではなく、ブランディング強化の基点にもなれば良いなとも思ってたり、ファンの人たちとの直接の交流機会・場所になれば良いなと思って立ち上げた工場ではあったのですが、稼働開始が2020年1月と、まさにコロナが本格的に猛威を振るい始める直前でした。それから3年間、工場見学プログラムなどもほぼ行えず、構想は大きく狂ってしまいました。

今年に入つて海外からの産業観光の団体が増えた

2023年に入り、コロナもやや落ち着きを見せてきて、外国人の産業観光の受け入れを積極的に行ってます。ドバイ、エクアドル、アルゼンチン、スペイン、東南アジア等、色んな国、地域からの20~30人の団体での工場見学に来ていただいてます。(ちなみに資料の翻訳や、当日での通訳は、産業観光を取り仕切り、プログラム開発されてる会社さんの方で手配頂いてます)
外国人団体視察が工場に来る中で、少しでも来ていただいた方に喜んで貰おうと、工場の若手連中が自分達で勝手に考えて、工場見学の最後に忍者の格好で現れて、折り紙で作った手裏剣をプレゼントしたり、という企画を実施してくれるようになりました。これ、結構喜んでもらえるんです。

工場内の通路を使った会社説明
忍者姿のスタッフたちと。この衣装が今回のイベントでも使われた

すべて自分達で考え、自分達でつくる

こういう企画を取り仕切って実行してくれてる若手連中が、今回のIGA決算セールの企画でも大活躍してくれたんですね。
単なる決算セールではなく、ワークショップや、伊賀にちなんでの忍者修業と銘打った手裏剣使うちょっとした催し等。そこまで全然予想もしてなかった企画を自分達で考えて組み立てていってくれたのです。

手裏剣投げゲーム
500円ガチャガチャ
お子さんと一緒に参加するワークショップ
手作り感満載
工場見学は四回。全回すごい参加者数

チラシの手作り感とイベント参加の敷居の低さ

さらに、驚いたのはイベントの案内チラシも、自分達で作り、それを近隣に配ったり、近くの飲食店や銭湯に置かせてもらったり、そういった告知や集客活動も、全て若手メンバーたちが、誰の指示や命令でもなく、取り組んでくれたことです。これは本当に嬉しかったです。イベント後の成功要因のディスカッションをした時にも、このチラシが良かったという意見がかなりありました。まず、チラシそのものが手作りで素朴さがあって、それが敷居を下げたのではないか、という意見や重要なことがものすごく分かりやすく明記されてて、行動に繋がりやすかったという意見。そして、チラシを皆で頑張って配布したこと。これらが集客につながったのではないか、という分析です。

素朴な手作りチラシ

このチラシはとても木村石鹸らしいなと思うんですね。クリエイティブのクオリティで考えると、素人が完全に手作りで作ってるので、ツッコミどころは満載だと思います。ただ、なんか楽しそうですよね。プロがビジネスとして手掛けてるイベントではなく、社員が楽しんで自分達で作り上げてるような感じが、チラシからも伝わってきます。
これを10-20代の若手が、ご近所さんを訪ねたり、自分がよく行くお店に置かせてもらったり、地道に足で配ってくれたんですね。確かに、僕も関係者じゃなかったとしたら、そんな若手がお願いに来たら、なんか協力しようかなと思いますよね。

新卒を中心とした若手の人間関係の良さ

少し脱線しますが、この6-7年は、毎年新卒採用を中心に、若い社員の採用を進めてきました。今回のイベントを引っ張っていってくれたのは、ここ数年で採用した10代、20代前半の若手たちだったんですね。
この若手たちの人間関係は普段から凄く良いんです。IGAは早く終わったら早く帰って良いことになってて、終業時間は17時30だけど、だいたい17時ぐらいには終わってて早く帰ろうと思えば帰れるんですが、この若手たちは、いつもかなり遅くまで残って、ずーっと雑談してたり、人狼ゲームしたりしてるんですね。もちろん、帰りにくくて仕方なく残ってるのではなありません。部活とか学校帰りに、友達と駄菓子屋とかコンビニに立ち寄って、そこで何時間も話をして、なかなか家に帰らない、みたいな、あの学生の時の感じなんですね。
ちなみに、八尾本社でもマーケティング室のメンバーは、NINTENDO Switchを会社に持ち込んで、8時、9時ぐらいまで会社残って、ピザ取って皆で楽しんだりしてます。

毎日遅くまでイベントの準備をしてくれた若手達

こういう普段から密にコミュニケーションを取ってる、先輩後輩での信頼関係ができてるというのは、今回のイベントの実行にはかなり大きな意味があったように思えます。一番年上の先輩がリーダーとなり、後輩たちを引っ張って、皆で楽しくイベントを作り上げていってくれたのです。
そして、工場でも一番若い連中が、一生懸命にイベントを企画している姿を見て、周りも自然と協力しようという気持ちになっていってくれたんですね。会社から指示命令で人員を集めたり、組織したわけでもなく、この辺は、本当に自然に皆が協力してくれて、徐々に企画内容が膨らんでいった感じです。

遊具類もすべて手作り
大人気だった忍者修行のチケット
忍者の格好がサマになってる若手達

イベントが協力関係を育み、成長を促す

こういうイベントって、すごく良い経験になるんですね。特に、工場で働く社員たちは、普段、お客さんや外部の方と接触する機会はそんなに多くありません。こういうイベントを通じて、リアルにお客さんと触れ合い、色んな声を頂く、反応を見られるは、それだけでも十分に刺激的なことだし、喜びに繋がるんじゃないかなと思います。

来年、木村石鹸は100周年。100周年で一般の人にオープンのイベントを開催する予定は実はなかったんですが、今回の決算セールで少し味を占めたというか、来年も同じぐらいの時期に100周年記念も含めた、もっと大規模なイベントをやりたいなと思ってます。
まだイベント終わったばかりなんですが、今日は実質あまり関与できてない八尾本社の営業メンバーたちで、今回のイベントの成功要因の分析と、次のイベントの理想を出すようなワークをやって盛り上がりました。

次のイベントの企画。早々と八尾本社の営業メンバーからのアイディア出

来年のイベントは、本社メンバーももっと絡んで、木村石鹸全体としてのイベントにしてければなと思ってます!

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