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美術館日記[23]古代ギリシアの小像、タナグラの優美@ルーヴルDNPミュージアムラボ2007.6.16

*この記事は過去に行った展覧会の感想をnoteにまとめ直しているものです。
現在行われている展覧会ではありません。
基本的に当時のものをそのまま書いています。
もはや登場する作品はおろか展覧会自体の記憶があやふやなものもあります…
太字のものは過去の私への現在の私からのコメントのようなものです。

あなたはかつて五反田にルーヴルDNPラボという施設があったことをご存知だろうか…。
当時から知る人ぞ知るだった気がします。
ルーヴルなのに。あの天下の。

2006年にオープンして2013年にはその活動を終えた施設で、ルーヴルから作品を1点あるいは数点だけ借りてきてその作品について多角的に見ることによってより多くのことを学ぼう!という意欲的なラボでした。
結構唐突にできて、なんかいつの間にかなくなった印象…。

ルーヴルに訪れたらたくさんの作品に埋もれて見逃してしまいそうな作品についてよく知ることができるというのは面白かったし、ゴヤとかティツィアーノとかきてたんですよ。

そして今回の日記で登場するのがギリシアのタナグラで出土したテラコッタの肖像です。
今回の日記とにかく辛口すぎる&作品自体には全然触れていなくてどうしようか迷いつつ、とりあえず書き写してみることにしました。

1つの作品を徹底的に知るのには良いけど、人は集まらないだろうなという印象。
結局多くの人が見たいのは”有名”な作品の”本物”であってCGやパネルで色んな情報を見せられることではない気がする。
でもいろんな可能性をたくさん持った美術館のかたちだと思う。
無料でやっていくには(無料だったんですよ!)3年間が限度だと思うし(実際には7年でした。最初からそういう契約だったんでしょうかね。)、その先これがどういう展開をみせるのかの方が気になる。

とにかく過剰なぐらいの警備。
多分それぐらいしないと美術館でもなくビルの一角でやっている施設にルーヴルから作品を持ってくるのは難しかったんだろう(いやでも大会社のDNPですよ)。

一人一人にIDカードがあって帰ってからもネットで色々な情報が得られるようになってるのはいいけどその情報が浅い…。(ひどい..)
「すごいけどすごくない」美術館。
これからなんだろう全部。
とにかくすごい投資をしたのはひとめでわかった。

当時の自分があんまり感銘を受けなかったんだというのはわかったのですが、私この展示結構覚えてるんですよね。

まず展示室があって実際の作品を3点ほどみることができます。
そしてその作品について「触れる」「見る」「タナグラを作る」といったテーマ別により深く知ることができるようになっています。
建物内にはシアターもあり、それまで全く知らなかった「タナグラ」について1870年代ごろ何千体ものテラコッタの像が発見され、出土した地名のタナグラと呼ばれてルーヴルに収蔵されている、という情報を得たことまで覚えています。

こんなに記憶にあるってことは結構良い施設だったんじゃん、ルーヴルDNPラボ。

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