noteで年間売上1,000万円を稼いでも手元に何も残らない理由
noteで売上1,000万円稼いでも何も残らないのが現実。
— なぁさん|しょぼい起業家 (@nst_nakata) January 17, 2025
最終的に残るのはリアルに560万円くらい。もし専業の個人事業主ならここから生活費は当然として、さらに稼ぎ続けるための自己投資や事業投資にお金が溶けていく。
そ、こんくらいじゃ何も残らん。かなり雑だと予定納税の時点でショート。
はじめに
「noteで売上1,000万円」と聞くと、かなり成功しているイメージを持つ人が多いと思います。しかし、現実には売上のすべてが利益ではなく、手元に残る金額は想像以上に少なくなります。このポストでは、なぜ1,000万円稼いでも「何も残らない」と感じるのか、その内訳や背景を掘り下げて解説します。
売上と手元に残るお金は別物
まず大前提として、「売上=利益」ではありません。売上からは、以下のような項目が差し引かれます。
1. noteの手数料(15%)
noteでは販売手数料として15%が差し引かれます。売上1,000万円の場合、この時点で150万円が引かれ、残るのは850万円です。
2. 税金
次に、大きな負担となるのが税金です。課税所得が約850万円の場合、以下の税金がかかります(あくまで概算です)。
• 所得税: 約150万円
• 住民税: 約80万円
• 事業税: 約25万円
これらを合計すると、約255万円が税金として引かれます。
3. 社会保険料
自営業者の場合、社会保険料も自己負担となります。年間で約60万~80万円程度(収入や地域による)と仮定すると、70万円程度が差し引かれます。
手元に残る金額
これらを差し引いた後、実際に手元に残るのは約525万円~560万円となります。つまり、売上の約半分近くが各種経費や税金で消えるのです。
手元に残ったお金はどうなるか?
生活費
専業の個人事業主であれば、当然ここから生活費を支払う必要があります。仮に年間300万円を生活費として使うとすると、残るのは225万円~260万円程度です。
事業投資・自己投資
さらに、事業を維持し成長させるためには、広告費や機材費、スキルアップのための費用が必要です。
• 広告費: 月5万円(年間60万円)
• スキルアップや教育費: 年間20万円
• 機材や雑費: 年間10万円
これだけで年間約90万円~100万円が消える計算です。
最終的な残額
ここまでを計算すると、手元に残るのは約125万円~150万円程度となります。この金額では、急な出費や予定納税に対応する余裕はほとんどありません。
なぜ「何も残らない」と感じるのか?
1. 売上規模に対して出費が大きい
売上1,000万円という金額は一見大きく見えますが、税金や手数料、生活費、事業投資を考えると、かなりタイトな運営を強いられます。
2. キャッシュフローの厳しさ
予定納税のタイミングで資金がショートするケースもあります。特に、収益が不安定な場合は、手元に十分なキャッシュを残しておくことが難しくなります。
3. 次年度への投資が必要
noteで収益を継続するためには、新たなコンテンツ作成やマーケティングの強化が欠かせません。これがさらにお金を消耗させる要因となります。
読者が取るべきアクションプラン
「何も残らない」と感じる状況を回避するためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
1. 売上目標を現実的に設定する
手元に残す金額を考慮したうえで、必要な売上目標を設定しましょう。たとえば、年間500万円を確保したい場合、売上目標は1,500万円以上が理想です。
2. 経費を見直す
生活費や事業投資を見直し、削減できる部分を探しましょう。特に広告費や機材費は工夫次第で抑えることが可能です。
3. キャッシュフロー管理を徹底する
売上の一部を予定納税や予備資金として確保しておくことで、資金ショートのリスクを減らせます。
4. 複数の収入源を持つ
noteだけに依存するのではなく、他のプラットフォームや収益モデルを組み合わせることでリスク分散を図りましょう。
ぼく自身の体験談
ぼくも過去に、収益計画が甘かったせいで資金繰りに苦労した経験があります。「1,000万円稼げば余裕だろう」と思っていたのですが、実際には税金や生活費を引いた後、ほとんど残らなかったのです。
この経験から、売上目標を1,500万円以上に設定し、キャッシュフローの管理を徹底するようにしました。その結果、余剰資金を持ちながら事業を運営できるようになり、精神的な余裕も生まれました。
ちなみに年間利益1000万円でも給与に500万円、会社に500万円残し、そこから税金の支払いなどあるので、大金持ち、という感じには全然なりません。
まとめ
noteで売上1,000万円を稼いでも、手元に残るのは約半分程度。その中から生活費や事業投資を差し引けば、実際には「何も残らない」と感じるのも無理はありません。
専業で安定して事業を続けるには、売上目標を現実的に設定し、キャッシュフローの管理を徹底することが不可欠です。無理のない範囲で計画を立て、焦らずじっくりと成長を目指していきましょう。
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