SNSに惑わされないために一呼吸おく
昔、Twitterを見ていたら、ちょっとびっくりするニュースが流れてきた。
悠々自適なセレブを演じていた人が、実は偽物のブランド品を転売していて逮捕されたらしい。SNSには「高級ホテル巡り」「高級車乗り回し」なんて写真ばかり載せていたのに、実態は裏ルートで仕入れた偽ブランドの転売で稼いでいたという話だ。
一瞬「アンチに叩かれたのかな」と思ったけど、どうやらガチの犯罪案件。
表面的には「豪華な暮らし」を見せていても、現実では法に触れる行為をしていたわけで、ネット上の華やかさと実態が全然違うんだなと改めて思う。
確か、SNSで演出する自分と本当の自分が乖離しておかしくなったとかなってないとか。
また似たような話で、知り合いの知り合いだけど、「仮想通貨で儲かってる風」を装ってインスタに上げていたという話も聞いたことがある。
でも実は、売れそうな物を売りまくってなんとか生活費を捻出してたらしい。そうなると「SNSにアップされてる写真」は、ほぼ演出だったんだろうなと想像してしまう。
そのほかにも15年くらい前に与沢翼という人がいて、いまは本物の資産家だけど、当時は情報商材屋として派手に振る舞っていた。
高級車や広い家で「いかにも大金持ち」を演出してたけれど、当時の僕はそれを鵜呑みにして「ああ、金持ちってやっぱ豪邸と高級車なんだ」と本気で思ってた。振り返ると、「あれを羨ましいと思ってた自分は若かったな」と恥ずかしくなる。
というか、全然格好良くない。何も持ってないからこそ派手な人に憧れてしまう、若気の至みたいなものだろう。ダサかったなぁ。
それだけならまだしも、20代前半の社会でうまく生きていけず苦しんでいた時は、SNSの華やかな写真を見ると、つい「今の僕よりはいいよな」「こういう人を目標にとにかく行動した方がいいのかな」とぼんやり思ってしまう自分がいた。
だけど、そんな投稿が「全部本物か?」といえば、必ずしもそうじゃない。
実際、豪遊っぽい写真を並べても、その裏では必死に別の稼ぎ方や借金でつじつまを合わせている人もいるのかもしれない。もちろん、すべてが嘘というわけではないだろうし、本当にお金持ちの人もいるだろう。
でも、少なくとも「写真で見えるものが、そのまま事実」とは限らない。
逮捕までいったケースは極端だけろうど、表向きに飾られた姿と本当の暮らしには、けっこうギャップがあるものだ。
僕も、SNSの投稿を見てると“すごい稼いでいる人だな”とか“いい暮らしをしているだな”とは感じるけど、「裏事情は分からないよな」「そこまで頑張って稼ぐ必要があるのかな?」と、一呼吸置くようにしている。
そうすると、なんとなく落ち着いて見られるし、変に焦らなくてよくなったし、自分もがんばろう…なんて、スタイルに合わない考え方をしなくて済む。
個人的に頑張ることは無駄に動くこととと同じで、大抵は脳みそがうまく働かずバカになりやすいことだと思ってる。きっと体力がないからだろうけど。
で、だから、僕は、頑張ることは良くないことと定義づけている。
結局のところ、豪華なホテルや車を並べても、それが真実をそのまま写しているわけじゃない。特に「SNSの見かけ」は、意外といくらでも演出できるし、隠されている部分も多い。
僕も妻と豆柴のお茶子を淡路島にいくと画像をアップしているから、しょっちゅう遠出して島でのんびり休暇を取っている、なんて勘違いされることもある。
けれど、僕の家から淡路島のパーキングまではたった1時間で着く。大阪に出るくらい気軽で近所だ。
それに年に3~4回しか行かないから、そう高頻度で遊びに行っているわけでもない。体調が悪いなりの気分転換、といったところ。
だから表面上だけ見てあまり真に受けず、「まあ、そんな見栄を張る人もいるよね」「裏側を知ったら案外なんてことない」くらいの距離感で見るのがSNSはちょうどいいんじゃないかと思う。
焦らず、自分のペースで、また淡路島でも行こうかな。
一泊3万円とか5万円くらいの手頃な、海の見える貸別荘へ。
SNSの話はこちらでも書いてます。