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25歳ヨーロッパ1人旅。ローマではなくアマルフィを選んだ自分をちょっと褒めたい。

先月、3週間弱かけて夏のヨーロッパをひとり旅した。

海外は大学2回生の夏に行ったベトナム1人旅を最後に5年ぶりだった。

遊びの計画にも仕事のように情熱を注ぐタイプの私はこの5年の間で国内の旅は随分と得意になっている気がした。

知っている人は知っていると思うけれど、私はきっちりと決めたい。

気になるお店、行ってみたい場所、日頃からアンテナを張り続けた結果、
気持ち悪いほどに沢山ピン留めがついた私のGoogleマップは、もはや誇らしい。

折角その場所に行くのであれば、満足度を最大限に高める為にワクワクするプランを立てる所から旅の勝負は始まっている。

今回、海外でも自分が納得できるプランを計画することは大袈裟でもなく一大プロジェクトだった。

しかし、想像以上にブランクは長かった。

悲しくも航空券の取り方から怪しくなっていた。

20歳のベトナム旅がもはや幻のように一瞬思えた。

その他にも国内では障壁になることがなかった現地での移動や各都市の位置関係の感覚を掴むことなど、打席に立つためにはまず越えるべきハードルがいくつかあった。

「やっぱり行かんとこかな…」
「ヨーロッパ3週間、1人ってちょっと長いわ…」
「日本でも行きたい所いっぱいあるし国内でもええか…」

ヨーロッパ旅の計画から一転、“安全な“方を選んでしまいそうになった。

しかし、しばらくリハビリを続け、また計画を立てていく勇気を持つことができた。

そんなところからこのヨーロッパ旅はスタートした。

最後のピースはローマかアマルフィか?

そろそろ散らばったものを上手くはめていく時期に入った。

Trip.comで航空券を数日間パトロールした末にローマ↔︎大阪の往復便をしとめることにした。

従って、ローマに始まりローマに終わるという大骨の中でプランを何度も何度も練り直し、見事なローマを起点とした反時計回りの円を描くことができた。

行きたい所を詰め込んだ


すでにワクワクするプランは出来上がりつつあったが、ローマに戻って少し日がある。

旅の最後をどう締めくくるべきか、なかなか決まらなかった。

テーブルにのる選択肢は大きく2つだった。

ローマで残りはゆっくり過ごすか、また大移動してアマルフィに行くか。


25歳の男でもやはり海外での移動はエネルギーをかなり消費する。

そう考えるとローマでゆっくりすることが得策だと思えた。

ただ、アマルフィ海岸は写真を見たときに絶対に人生でいつか行きたいと思っていた場所だった。

しかし、南イタリアに位置するアマルフィはローマから電車、そしてバスかフェリーを乗り継ぎ、大かがりな移動を要した。
加えて、夏場がまさに観光客がピークの時期。バスやフェリーも人が溢れかえるという記事をいくつも目にした。

自分がたてたプランをもう1度眺める。

「きっともう疲れてアマルフィに行く元気なんてない…旅費も余計に嵩んで絶対後悔する…」

そう思うとローマで固まりかけたが、今回のチャンスを逃すと次はいつになるか分からなかった。

もう行ってしまえ

結局、絶対後悔する…と最後まで思いながらも、アマルフィ行きのプランを立てることにした。

念願のアマルフィへ

バルセロナから16日ぶりにローマに戻り、翌日のアマルフィ行きに備え、夜中も車のクラクションが鳴り止まないナポリで一夜を過ごした。

やはり、アマルフィに向かうフェリーに乗る時にはしっかりと疲弊していた。

「ほら、想像通りや…。」

負の感情と共に船に揺られること30分。

夏のイタリア。老いも若きも皆、幸せそうに陽を浴びる。


しかし、アマルフィの景色を見た瞬間、本当に今までの旅の疲れが吹っ飛んだ。

そこにはあの時、写真で見た絶景が広がっていた。

海岸の急斜面に連なる建物と紺碧の海は別格だった。

今、自分はアマルフィにいる。純粋に嬉しかった。

宿代も高くついたがアマルフィには2泊した。

夜もまたロマンチック。何時間でもいられる気がした。


そして最後の夜

ビーチ前のベンチに座りながら思った。

もし、あの時「もう行ってしまえ」でアマルフィを選んでいなかったら。

最初はヨーロッパに行くことすら足踏みしていた自分が、
もし、あの時「もう行ってしまえ」でアマルフィを選んでいなかったら。

きっとワクワクする方に行かなかった後悔の方が一生残る。

迷った時には難しい方、困難な方、ワクワクする方を選べる自分であり続けたいと。


たかが旅の行き先ではあるが、それを今回1つ選べた自分がいたことが嬉しかった。

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