<Vol.17>日本と自分の国の懸け橋
誰もが、誰かの役に立ちたいと思うし、それが国の代表して出来るようなことなら尚更やりがいは持てると思います。
私はアメリカで野球の仕事がしたくて、したくて、アメリカに飛び込んだ経験があります。もう10年近く前にはなるのですが、ちょうど先ごろ引退されたイチロー選手が大リーグに挑戦したころで、アメリカ熱が余計に高まっていたころだと思います。
勝手に日本代表として、日本の野球とアメリカの野球を繋ぐことが出来る「懸け橋」になりたい!と言っていた記憶があります。
実際、出発する前に報知スポーツが取材してくださり、「もっと日本人がアメリカで挑戦できるようにしたい!GMになりたい!」と応えていたのが記事にもなったように記憶しています。
実際にどの程度、懸け橋になれたのかは目に見えるようなことはないのですが、もしかしたらその経験を活かして、これから目に見えるような懸け橋になっていくのかもしれませんので、まだエンディングを迎えているわけではありません。橋梁工事中です。
ではどんな工事中か、というと今は日本に住む外国人留学生・社会人を組織化し日本人と外国人が持つそれぞれの疑問・課題を解決する仕事をしています。
日本国内ではトップクラスの外国人組織になってきているのではないかと思います。
そこにいる外国人留学生・社会人の多くも「自国と日本の懸け橋になりたい」と願っている人が多いです。またそれをイメージして大学で学ぶし、そういう就職先をイメージするし、そういう企業に就職し、そういう事業を担当することも多いです。
とても良いことだと思うし、日本企業が求めることと、日本在住の外国人が求めることが一致したwin-winの関係と言えるでしょう。
とはいえ、そううまくいっているケースばかりではなく、就活の面接ではグローバルな事業を任せたいという話だったが、実際に入社すると全く関係ないことをすることも決して少なくはありません。
このあたりの考え方は日本独特であり、スキル重視で採用するというよりは人柄重視で採用することによる弊害だと思います。
これは日本の現状の考えなので、ある意味仕方ない部分でもあります。
ただ、企業で言うと折角1年がかりで人事部が労力とお金を費やして採用した大切な金の卵が、孵化する前に離脱となってしまうのは大変もったいないことです。また就職する人も必死で就活して「ココだ!」と思ったのに、チカラを発揮することなくサヨウナラというのも勿体ないことです。
誰もが思っているのですが、そんな1回や2回会って話したくらいではわからんのですよ。。
恋愛でも一目ぼれはありますけど、1~2回あっただけで結婚はさすがに勇気がいると思います。
そう考えるとインターンシップ・アルバイトからの採用が一番いいですよね。
学歴とか国籍とか関係ないですからね。その仕事、その企業に合うか合わないかで互いに選択するという方法を取れますから。
どうしても1~2回の出会いだと学歴、ボランティア歴、資格、語学検定などで判断するしかないですし、普段着になったときの性格も見ていないですからね。
人の時間も有限ですから、無用なミスマッチは避けたいところです。
私の会社で行っている「懸け橋」があります。
サムネイルになっている画像にもあるのですが、自主的な事業・人材育成として2つのメディアを活用し、日本人と外国人の課題を解決しています。
「TOKYO GLOBAL LABチャンネル(YouTube)」
これはYouTubeチャンネルで日本人が抱える「インバウンド集客」の課題を日本に住む外国人が日本語で答えています。これまで20か国50名程度の外国人留学生・社会人がゲストスピーカーとなり、120以上の動画をアップしています。
「What's up TOKYO!(SNS)」
これは外国人が持つ日本への疑問をそれぞれの国の外国人ライターがそれぞれの言語で回答しています。
Facebook、instagramで各4言語、weiboで中国に向けて疑問に答えています。
こういう活動を通して日本の文化を外国人に伝えることで外国人人材が育ち、弊社のビジネスの中心でもあるインバウンド調査や情報発信事業では彼らが日本の行政や日本企業のインバウンド課題を解決する意見を提供することで日本社会の力になっています。
今年は弊社でも外国人留学生を採用することになりそうですし、実際に自身の経験でもって、外国人人材育成の必要性をより具体的にご提供できるようになります。
私個人ではなく、外国人留学生を通して世界に多くの「懸け橋」が出来そうです。