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≪Vol.254≫大間のマグロが築地へ~外国人と働く~

高くモノを買ってくれるところにモノが流れていく。
という事はよくある話です。
ただ、日本国内の話だとそれほど問題にはならない(ニュースにならない)が、国外に関する話だと問題になりやすい。

日本は資源が少ないので、海外からいろんなものを輸入するが、これまでは農産物でも、製造の材料でも、日本は高く買ってくれるから、海外の国々が日本に販売していたが、他の国の方がもっと高く買ってくれるとなると、日本に材料を卸さなくても、他の国に買ってもらえばイイ。
という話もよく聞くようになってきました。(買い負け)

そんなこんなで、日本の物価も高騰するわけですが、モノや人の流れって基本的にはそういう資本主義経済の中で動いていくのは間違いないだろうと思います。

だから日本も、自分も、自分の地域も、自分の会社も、それぞれが頑張らないと、負けてしまうわけです。
海外は海外、日本は日本と思っていた時代も今は昔で、割と一般人にも海外とも向き合わないといけなくなったなぁ~と思ったりします。

日本国内でも同じことが普通に起こっている

僕の経験の話ですが、
日本国内の話だと「ピン」と来やすいのですが、
海外の話になると現実的じゃないように感じてしまいます。
だから日本と海外で起こっていることに対して、日本国内の出来事のように例えられると「ピン」と来たります。

ということで、今回のタイトルに「大間のマグロ」にしています。

いま日本では正月の初競りで「大間のマグロが築地(豊洲)で何千万円で競り落とされました!」なんてニュースで盛り上がったりします。
もう、風物詩になっていて当たり前にめでたいニュースです。

では、これが大間のマグロは青森県の魚だから、青森県だけで売りましょう。ってなったらどうなるか?
その販売価格は「10万円~20万円」になってしまうかもしれません。

となると、大間の漁師さんからしたら、今更、青森の魚市場だけで販売するなんてことはできない。
ということで高く買ってくれる東京に卸すことになります。

そうなると、大間に行ってもいいマグロが食べれないじゃないか!なんてことにもなったりするわけですが、そんなことは全国各地で遠の昔からある話です。僕は田舎の出身だからなんとなく分かったりします。

魚介類でも、関サバとか、フグだとか、カニとかだって、一番いいものは高く買ってくれる東京に行ってしまいます。もちろん地元にもありますが、漁師さんもビジネスですから高く買ってくれるところに卸します。

人もそうだなと思っています。
私の地元「四国中央市」は産業があるので、地元で働く人もたくさんいますが、地方の場合は産業が少ない地域だと、その都道府県の大きな街(県庁所在地)や東京・大阪などの大都市へ働きに行ったりします。
私も理由は違えど、東京で仕事をしているわけですから、地元では出来ない仕事が東京では出来るので東京にいます。

でも、これって日本国内の話だと大きな問題にはならない。もうそれは仕方ないだろうという事になりますし、もう止められない。
実際、過疎化の問題はありますが、地方はそういう事と向き合って地方政治もしているでしょう。

そう考えると、日本人もこれからどこの国へ行くかはわからない。
多くの人は日本で働くでしょうが、海外の方がビジネスチャンスがあったり、自分を高く買ってくれるところがあれば国を超えて移動していくでしょう。

外国人も同じように思っているし、同じ情報を持っている

そして、最後に考えておきたいのが、
海外の人も同じだという事。
今、日本は「外国人をあまり受け入れていない」のですが、日本全体的には受入が「ネガティブ」です。移民とか外国人の犯罪などのニュースがあると、かなりネガティブにコメントを出しています。
「だから、外国人を入れるなって、言ってるじゃないかよ」と。

それぞれの考え方があってもいいのですが、
これって「日本が外国人の皆さん来てもイイよって言ったら、いつでも外国人が来る」前提になっています。日本人は「日本が世界から選ばれる国」だと思っています。
今は、そうかもしれません。

ただ、上述もしましたが、
海外の人が「日本じゃなくてもいいや」ってなったら、本当に来てくれなくなります。
日本のビジネスシーンを見てもそうですが、いつでも勝手にお客さんが来てくれると思って「殿様商売」をしているところは、必ずしっぺ返しを食らっていますし、「ヤバイ!」と思ってからの挽回は難しいんです。

「何でもダメ!」ってするんじゃなくて、
イイものはいい、ダメなものはダメ、と見極めるための勉強もしていかないと、「気付くのが遅かった・・・」ってなるんじゃないかと、僕も気を付けています。

誰でも情報が手に入る時代ってことは、
日本人だけが情報が入るのではなくて、世界中のだれもが情報を手に入れられるので、日本についての良し悪しも海外の人は見ている。
というお話でした。


今週も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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