<Vol.11>本当のことは、その向こう側に隠れている。
外国人と英語で話すことって結構大変じゃないですか?
一般的によく言われることでは、日本人はシャイなので、言葉を間違えたらいけないから話さないとか、よくわかっていなくても分かったことにして話を進めることが多いなどと言われていますし、私もそういう経験をたくさんしてきました。
今、こうやって日本で日本語を中心としたコミュニケーションをする中で、日本に来てくれた外国人と日本語で会話をする機会がたくさんあります。これを読んでくれている皆さんも現代ではそういう機会はたくさんあると思います。
私の経験上では、上述した英語のコミュニケーションと同様で、日本語においてもいまいちわからなくても進めてしまうことがよくあると感じます。
相手にそれ以上よくわからないと突っ込むのも失礼な気がするし、またそれ以上突っ込んで聞くのも面倒だと思うこともあるでしょう。
そういうときというのは、会場(打ち合わせや会議)の空気としては、「なるほど感」が出ているのですが、実際はよくわかっていないから、この会議はなんだったんだろうと、本質がつかめないまま終わるということが良くあります。
私の今の仕事で言うと、外国人側に立って会話する機会が多いので、その人が何を言いたいのかはっきりするまで問うという習慣と、聞き方をマスターしているため、疑問符が残ったまま終わるということはほぼないのですが、私がもしいなかったり、私がいてもそういう仲裁が出来ないポジションだとそうはいかないこともあります。
そこで何を言いたいかというと「あきらめないで」と言いたいのです。
また、外国人の皆さんは自分の意見を伝えたいという意識が非常に高い人が多いので、わからないまま進んでいることを良しとしないことが多いです。
また、諦めずに丁寧に会話を広げると必ずあなたにとって必要となる答えが出ることが多いです。その本当のことが、諦めの少し向こう側に必ずあります。もう一度言うと「少し」向こう側にあります。決して遠いところにあるわけではありませんので、一歩あゆみを進めてほしいと思います。
私がアメリカに野球仕事で行っているときの話ですが、アメリカの野球界は世界中のプレーヤーで構成されているので、英語を中心として話されますが、母国語は皆バラバラです。なのでそれぞれの人は必ず話した後に「You know what I mean?」と聞く習慣があります。
「俺が言っていることはわかるか?伝わっているか?」ということを確認します。
これはアメリカの一例ですが、外国人同士だと伝わっていないことに対して不安に思う傾向にあるということです。伝わっていないことで不利益を被る可能性があるからです。
日本では「空気を読む」ということが良いとされていて、それは本当にできた方が良いですが、「空気は読めたけど、あなたの考えは読めませんでした」となっては本末転倒ですから、諦めず頑張ってください。
「空気を読む」についても見解があるので、また書きたいと思います。