見出し画像

<Vol.21>イチロー選手(元)も引退会見で話していた「認められる」の話

私の個人的な感覚とイチロー選手が話していた感覚が似ていたんだな。と思ったことについて書きたいと思います。

結論から言うと

★日本人は受け入れてはくれるが認めてくれるまでがやたらと長い。
★アメリカ人は簡単には受け入れてくれないが、受け入れてくれると認めてくれる。

先にイチロー選手の話をすると、私の話がちっぽけになってしまうかもしれないのですが、
「シアトルマリナーズに入団したときは、なんだこの日本人は!と全く受け入れてもらえず、全く認めてもらえなかったが、成績をしっかり残すとしっかりと受け入れてくれて、しっかりと認めてくれる」それがシアトルマリナーズだった。と。
アメリカ野球では一度スターとして認められると、長く愛され、尊敬される文化があります。イチロー選手もそんな存在であることは間違いありません。シアトルにおいては居心地が悪いということもないでしょう。

イチロー選手の話だと、あまりにも成功談過ぎて、それはイチローだからだよ!となってしまう方もいると思うので、私のほんの小さな体験談を書かせてもらうと、

2002年に私はアメリカに行って、ニューヨークのシェイスタジアム(ニューヨークメッツの本拠地/現在・シティフィールド)に野球観戦へ行ったときにスピードガンコンテストがありました。

私は小さいころから野球をやっていましたので、「いっちょ、やってやろう」と思って順番待ちしていたのですが、いつまで経ってもそれをすることは出来ませんでした。
というのも、アメリカ人の若者たちが「ジャップは邪魔だ」と言わんばかりにどんどん私だけを追い越していくのです。
お前にはやらせないよ!と。

スタッフの人も全然注意することもなく、私はいつまで経ってもできないわけです。
とはいっても一度はやってみたいので、1時間くらい並んでなんとか順番は回ってきました。
正直言って、僕をバカにしていたやつらでも、スピードで言うと大したことはないのです。せいぜい70マイル(112km)くらいしか出ていないのにピーピーはしゃいでいるので、それよりは速い球は投げれるだろうと思っていました。

そんな馬鹿にしていたやつらも、もっと僕をバカにしたいのか、僕が投げるのを見ているんです。
それならと、思い切って投げようかと思ったのですが、いきなり投げると肩が辛いので、3球チャンスのうち、1球目、2球目は肩慣らしをしました。

1球目も2球目も5~60マイルくらいだったと思います。

やっぱり大したことないな!という感じでアメリカ人の若者が僕をみているのですが、

3球目はちゃんと投げるつもりだったので、思い切って助走付けて投げてやりました。

そうしたら83マイル(133km)くらいの表示で、その日の1位になったのです。
※僕MAXが130Kmくらいなのですが、助走付けたのでもうちょいスピード出ました。

そうしたら、周りで見ていたアメリカの若者がピーピーはしゃぎだして、急に僕に握手とか求めてきたのです!
「OH! NOMO! NOMO!」って。
その当時、野茂投手がアメリカで活躍していたのでそう呼ばれたのだと思います。

そこからは急に距離が縮まって仲間感が生まれました。という素朴なエピソードなのですが、

その時にアメリカって実力があれば認められるんだ!と、とても感じた記憶があります。

私のエピソードが長くなってしまったのですが、逆に言うと日本はあまり認める習慣がありません。
「出る杭は打つ」という言葉さえあります。
でも、シャイな性格もあるのか、分かりやすい差別などはあまりないように感じます。
でも日本ならではの壁の作り方があるので、割と認めてももらえない。という文化もとてもあります。

どちらが良いということもないのですが、そういう文化の違いが世界中には当然あると言えます。

これは日本人の方だけでなく、外国人留学生にも知っていてもらいたいことですが、「日本では日本ならではの認められ方がある。」
それは少しずつ変化してきているとはいえ、日本独特のものとしてまだしばらくは続いていくでしょう!
教育が変わらないと、それは変わらないので。

それも含めて日本での生き方であり、戦い方です。
そんな中で成功している人もたくさんいますので、自分なりに勝利への地図を作って進んでもらいたいです。

また私も含め日本人も、優秀な外国人とどう向き合うのか?はそんなところにヒントがあると思います。

いいなと思ったら応援しよう!

石川雄大 ~外国人と働く~
いただいたサポートは、TOKYO GLOBAL LABという弊社の外国人留学生が日本のインバウンドの課題を解決するための活動に活用させていただき、皆様の役に立つ情報を提供いたします。よろしくお願いします。 https://tokyo-global-lab.com/