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「ねぇ見て!めっちゃ懐かしい!」20年越しの現像

家の押し入れの奥に眠っていた一台のカメラ。昔懐かしい見た目と長年の月日を感じさせるホコリが付着している。手に取ると幼い頃に使っていた感覚を思い出す。

くすんだ光学ファインダーにプラスチック製の軽いボディ。巻き上げダイアルのギリギリという音と同時に甦る小学生時代の校外学習や屋内から撮った空の景色等、コンビニでインスタントカメラが購入できて現像もコンビニに出せばやってくれた当時。

眠っていたカメラは「写ルンです」

ボディに巻かれている紙製のラベルの底の部分を見てみると、「保証期限 2006年5月」の記載が。そこから推測できるのは保証期限よりも前に購入していることが確実なことから、約20年前のカメラであると分かる。

懐かしさに見惚れていると、撮影可能枚数が0枚になっていることに気付いた。写ルンですは撮影可能枚数が27枚のフィルムが搭載されているが、27枚全てが使いきられていると何が記録されているのか気にならない人はいないだろう。当時誰が何を思ってシャッターを切ったのか、写真表現を探求している今こそ最大限に興味が引き出されるシチュエーションだった。

その場ですぐに現像に出そうと決めたのだが、この古いカメラ本体ごと出して良いのだろうかと疑問に思った私は、フィルムさえ現像に持っていければ良いのだから、せっかくなら分解して中身を取り出して見ようと試みることにした。


その様子は私のYouTube、「スナップチャンネル」にて公開しています!


ラベルには注意書きがあり、現像の際は本体ごと出すようにとの記載がある。しかし保証期限は2006年。もはや関係無いようにも思える。

なので構わず早速分解していく。まずは本体を覆っている紙製のラベルを剥がす。そうすると本体底部に乾電池が入っている所が見えた。この乾電池はストロボのチャージ用だと思うが、試しにストロボのスイッチをオンにして見るとキュイーンと言う音が小さく聞こえ、未だに電池が残っていることが分かった。

調べてみると、分解する際にチャージがされている状態だと感電する恐れがあるとのこと。一度スイッチをオンにしていることもあって念のためまずは乾電池を取り除く。

そこから少し苦戦した。思ったよりも簡単には開けないよう、カメラのバッテリーをいれる場所のようにパカッと開く仕組みではなかった。そこでやっとフィルムを取り出す方法を理解した。カメラの底にフィルムを取り出せるように蓋がついていると思っていたが、実際はカメラの前面と背面の大きな2枚のカバーがカメラの周囲を小さな突起のような物で固定している仕組み。

少し乱暴なやり方だったが、シャープペンの先端を使って固定している突起を押し込みながら開いていった。

数分後、やっと開くことができた。本来はこんなに苦戦しないはずなのだろうけど、どっちみち本体は使えないインスタントカメラなのでフィルムを取り出せれば良し。分解後はこんな感じ

分解後の写ルンです

カメラの機械的なことについては詳しく分からないためここでは説明できないが、何とかフィルムの取り出しに成功。フィルムは写ルンです専用?のネガフィルム。400はISO400と言う意味。フィルムのISOは200,400,800がメジャーだろうか。

(詳しい方がいたらコメントで教えて下さい!)


取り出したフィルム

フィルムは完全に巻き込まれてパトローネの中に入り込んでいた。フィルムピッカーがあるわけでもないのでこれはこのまま現像に。


ちなみに現像はカメラのキタムラで。店舗状況にもよるが最短一時間で仕上げてくれる。



私の場合は土曜日で混み合っていたため4時間ほどかかったがそれほど長くは無い。少し店内を見た後にマクドナルドでnoteを書いていた。


その時に書いた記事は本記事には関係ないがこちら。写真を撮るなら知っておきたい内容だ。


今回は現像はLサイズプリントとダウンロードの2種類を選択し値段は約2700円だった。当時の現像代がいくらかは分からないがおそらく高くはなっているだろう。デジタルが主流の時代には仕方来ないことだと思うが、金額以上にどんな写真が仕上がっているのかワクワクする楽しさはフィルムでしか味わえない。

手元に写真が届く。見てみるとそれは7歳の頃の私の写真だった。カブトムシとふれあえるイベントだろうか、ヘラクレスを掴んでいる私の姿が写っていた。てっきり私が当時遊びで撮った写真かと思ったらまさかの自分自身で思いもよらない展開で20年の時を経て写真が帰ってきた。

色褪せていながらもしっかりと色が乗っていて、グリーンノイズや周辺光量落ちも全て含めて"味"になっている。フィルムならではの劣化、20年という時間を掛けなければ生まれない、デジタルデータでは決して出てこない正真正銘のネガフィルムと言う感じになっている。

写真は最後に乗せるが幼い頃の自分の姿をネットに垂れ流したくはないので、見たい方は購入して見ていただきたい。


最後まで読んでいただきありがとうございます!
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