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理想のトレーナー像を”知”の観点から考える
お疲れ様です.鈴木です.9日間ぶりにお休みをいただいて,休日を満喫しております.鈴木の満喫とは,大好きなハンドボールの試合を見たり,トレーニングしたり,好きな本を読んだり,知りたい分野を好きなだけ勉強したり,見たかった映画を見たりと,「好きなことをする」ということを満喫と定義しています.この2連休は,久々にリフレッシュできました.本は積まれていく一方でしたが,少しインプットできたかと思います.現在は,女性アスリートへの指導を関東に戻ったらさせて頂くことになるかもしれないので,改めて以下の書籍から勉強し直しています.須永先生は,日体大を代表する教授であり,優しくも厳しい美しい先生でした.というか,もっと先生から学んでおくべきでしたね.もしこの読者に日体大生がいれば,「勉強はあなたを裏切らないのでしましょう」ということと,「すごい先生がたくさんいるのでたくさん質問して,知識に実りある4年間を過ごしてほしい」という2点の助言を送りたいです.
今日(2021/12/04)は,こちらの書籍に大半の時間を費やしました.ここ最近で買った専門書で最も勉強になる一冊でした.果てしなく良書なので,買ったら後悔しないと思います.専門性が強いですが,イメージ図も多く,これから勉強したい人やまだスポーツ科学の専門用語に慣れていない人も勉強になると思います(最初は難しいかもしれませんだ,持っておくといずれ役に立つ時が必ず来ます.断言します.).
それでは本題です.今日もまた自分の考えを徒然なるままにnoteしていきたいと思います.読者の皆様が思う理想のトレーナーってどんな人ですか?何を持って理想,もしくは優秀と判断するかは人それぞれであり,価値観にもよるでしょう.例えば,あまり知識のない初めてトレーナーになった人が,あるクライアントにトレーニン処方をして,その人が笑顔になった,幸せになったとしましょう.これも立派なトレーナー像の1つです.ですが,それってトレーナーや指導者という職業についていなくてもできますよね?それだけなら小学生でもできます(笑顔にするなら小学生の方が上手いかもしれない).トレーナーになるには,特に資格も何も必要はありません.つまり,誰でもなることができます.勉強していなくても,人を笑顔にすることができますし,幸せにすることもできるでしょう.ですが,鈴木はそれをトレーナーとは思いません.それは単なるいい人です.やはり,トレーナーや指導者には,専門的な知識量が求められます.その総量が多いに越したことはないでしょう.次項では,知識をベースに優秀の程度を考察していきます.
知識にも色々な種類があります.鈴木は,①検証された知識と②経験的な知識の大きく分類しています.もちろん,両者に優劣はありません.これに関しては,前回の記事を読んでみてください.
昨今,SNSなどの普及により,様々なエクササイズが世に出ており,アスリート個人が勉強して様々なトレーニンを自身で行ったりするなどをよく見かけます.トレーニングや自分の課題に向き合い,何かに取り組む姿勢は非常に素晴らしいことです.否定しませんが,エクササイズメニューオタクにだけはならないようにした方が良いかと思います.エクササイズは薬ではありません.何か目的のある作用を引き出すために,何かのエクササイズを実施させることは間違ってはいません.実際に,幾つかのエクササイズ(例えば,スクワット)は多くの研究により,色々な能力の向上や課題の解決に効果があることが立証されているので,薬のような扱いをされる時はあります.しかし,様々な薬のようにその効果を実証され,一般化されたエクササイズは世に出回っているエクササイズの総量に比べると極めて少ないでしょう.つまり,「このエクササイズは,〇〇筋の筋力を向上させて,球速をアップさせます!」みたいなフレーズは,立証されていないケースがほとんであるということです.何を根拠にそれを言っているのか,鈴木には理解できません.最低でも,「〜〜〜の理由で,おそらく〇〇筋が発揮できる筋力の向上が見込まれ,その効果により球速が向上する可能性がある」くらいの表現であれば,OKですね.ロジックもない,エビデンスもないような情報で効果があると言う行動は,「この薬,いろんな人が効果あるって言ってるからやってみなよ!」と言っているのと同じで,詐欺行為ですらあります.人を納得させるには,断定的な表現をする必要が時にはあるかと思いますが,その場合はある程度の根拠を用意したものを言いましょう.
次にロジカルが強すぎて,エビデンスに欠けるトレーナーも怪しいですね.その人はほぼ小説家だと思っています.ストーリーテイラーですね.全てをエビデンスで説明することは不可能です.なぜならば,立証されたことや報告されたことがないことの方がスポーツ科学の分野では,まだまだ多いからです.それを補填するのが,考察(ロジカルの部分)ですが,ここが強すぎる人も鈴木は優秀なトレーナーであるとは認めません.
これまで述べてきた考えは鈴木個人の考えなので,そこはご了承くださいませ.