ペアデザインのススメ
あろーあろー
みなさま、クリスマス・イブですねっ。🎄🎅🎉
ピヨっ子デザイナーのみなさんはこんな悩みはありませんか?
「デザイナーになったけど成長するにはどうすればいいんだろ〜?」
「デザイン系の本や記事を読みあさっているけど…ちゃんと自分の中に取り込めているかわからない〜」「実務ゴリゴリやっているけど、これ以上何をしたら…」
先輩デザイナーさんたちはこんな悩みはありませんか?
「うちのデザイナーの子たちもちゃんと育ってはいるんだけれども、なんか最近伸び悩んでる?」「アドバイスはしてるけど、成果物をみると伝わってないみたい…」
そしてこんな悩みを持っているデザイナーさんはいませんか?
「いつもドヤってデザイン出してるけど、このデザインで良いかな…ホントはちょっと自信ないよ〜」「もっと良いもの作りたいけどこれが自分では限界!」「デザイン作業って孤独…」
今日はそんな悩めるデザイナーさんたちに向けて記事をお届けします。
(๑´ㅂ`๑)
(悩んでいないデザイナーさんは記事の一番下へジャンプだ!🚀)
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この記事はグッドパッチのアドベントカレンダーの24日目の記事です。
はじめましての方もいらっしゃるかもなのでご挨拶をすると、私、イラストレーター兼デザイナー兼iOSエンジニアのゆこびん(@yucovin)と申します。最近はiOSエンジニアとしてとある会社のお手伝いをしつつ、Swiftの国際カンファレンスのtry! Swiftではオーガナイザーメンバーとして走り回り、Goodpatchの完全リモートチームAnywhereで敬虔なApple信者をやっております。
GoodpatchのアドベントカレンダーのテーマはUIということで、今年AppleがWWDCで発表した、GUI上からUIパーツを確認できたり変更をリアルタイムでプレビューできるフレームワーク「Swift UI」について書こうかなと思ったのですが、Goodpatchのエンジニアリング系アドベントカレンダーは別にあるとのことで、今回はデザイナー視点での記事にすることにしましたっ。
🎄🎅🎄🎅🎄🎅🎄
本日のテーマはズバリ!
「ペアデザインのススメ」
です。
🎄🎅🎄🎅🎄🎅🎄
ペアデザイン…?なにそれ、と思った方もいらっしゃるかも😃
みなさん、ペアプログラミングって知ってますか?
エンジニアの世界ではおなじみの開発手法で、2人で組んで交互に作業を進めていくワークです。以前参加した勉強会でも、業務としてペアプログラミング行っているYahoo! JAPANさんのチームの話を聞きましたし、私がアシスタント講師をしているアプリ道場でも授業内で取り入れています。お仕事のみならず初学者でも目に見えて効果がある手法です。
で、ですね、それがですね、デザイナーでも同じようにあったんです、ペアデザインってのが(*゚Д゚*)ナントー!知らんかったよ!
ということで、先日Goodpatch Anywhereメンバーの提案で業務にペアデザインワーク取り入れてみました。
Goodpatch Anywhereではクライアント毎にチームがいくつもありますが、チームの中にUIデザイナーが3人いる…なんてことはザラです。多いと4人、PM役やUXデザイナーも普通にUIデザインができちゃったりするチームはUIデザイナーが6人いるようなもんです。そんなAnywhereにはペアデザインがぴったり!
ペアプログラミングとは若干勝手が異なるのですが、同様に気付きや学びに効果が高いと思いましたので、この素晴らしい手法を紹介してみようと思います(*´ー`*)
🎁🎁🎁🎁🎁
ペアデザインのやり方
(今回は単純にペアプログラミングと同じルールでデザイン作業を進めました。)
ポイント1)2人でひとつの作業を行う
2人ペアになって、2人でひとつの作業を進めていきます。基本的に同じファイルで作業をします。別の作業をしてはダメ 🙅♀️。
(なのでPC1台で行うのがよいです)
ポイント2)役割を交代しながらすすめる
作業の進め方ですが、役割は2つあり、10分おきに役割を交代しながら作業をしていきます。
(今回は10分にしましたが、15分や20分でもいいです。あまり長すぎ無いほうがよいでしょう)
役割
(1)実際に手を動かして作業する人
(ジェネレーターやドライバーと呼ばれる)
(2)作業する人に対しアドバイスやツッコミをする人。先のことを考えて作業を引っ張っていったりもする
(シンセサイザー、ナビゲーターと呼ばれる)
これだけです。
(私の考えですが、)スキル差や経験の違いがあることが多いと思うので、役割はあまり堅苦しく考えずに、実際に手を動かす役割の時は自分のやっていることを説明しながら作業し、困ったところは普通に相手に相談。横でアドバイスする役割の時は、相手の作業の仕方を説明してもらったり、考え方を聞いたりしてやっていくと良いと思います。
オンラインペアデザイン
完全リモートチームのAnywhereでは、オンラインペアデザインになります。
ペアデザインは2人で1台のPCを使うと良い、というお話をしましたが、オンラインでペアデザインを行うにはオンライン同時編集ツールを使うことになります!!!(これこそ完全リモートチームAnywhereの真骨頂かもしれません。ってか、いつもどおりの作業でしかなかった)
最近のAnywhereの流行りはFigmaとmiroの併用パターン。それにScrapboxも使っています。
ペアデザインでは…
画面のデザインを作るのにはFigma!
情報構造や、画面設計をまとめるのにmiro!
という使い分けになりますね。めちゃおすすめです!!!(o°▽°)o
ペアデザイン組み合わせについて
チームが3人以上いるなら、ペア相手はいつも同じではなく、人を入れ替えて行うのも大切なポイントです。(次項:ペアデザインの効果参照)
ペアデザインの効果
さてさて、それではまずペアデザインの良いところを👼🎉
1)知識共有。知識格差(差分)がなくなる
これから作るデザインの要件や課題に対しての知識差分を埋めることができます。情報共有は気をつけていても細かいところまでは抜け落ちることがあります。ペアデザインをまんべんなく行うことで限りなく情報の格差が埋められるであれば、それだけだとしても大きなメリットです。
2)脱属人化
チームで動くとは言え、全てのことを全員が把握してるわけではありません。(お互い専門領域の方向で作業が進んでいくこと自体は効率的であるし、逆に全部が全部、全員同じことができるという状態を無理に作ると、全体のスピードが遅くなるので✕だったりします。)
「〇〇さんしか知らない、やってない」作業があるというのは、何か問題が起きた時に他の人がリカバリに入るのが困難になりやすいです。リスクは低い方がよいのです。(トラックナンバーは大きい方がよい)
(ちなみに属人化を防ぐことは過去のコードを元に作業をしないといけないエンジニアリングでは永遠のテーマです。デザインは作業の質が違うので、実感はエンジニアリングより大きくないかもです)
3)クオリティ向上
よりよいものにすべくディスカッションすることになるので完成度が上がります。お互いの得意領域がかけ合わさることでクオリティがアップします。また、複数人でデザイン作業する場合のデメリットとして上がりがちな細かいテイストの違いや整合性がとれていない問題などを防ぐこともできます。
4)相手の思考法を学べる→スキルアップ、学び
ペアワークでの最大のメリットはこれでしょう!
相手の思考法、持っているスキルや手法を間近で見ることができ、学べます。実際にどうやって考えてどうやって作業をしているのか? 実際に同じものをいじって作業するため、自分のやり方や作業と照らし合わせやすいのです。なんなら、相手の指示で自分が作業することもあります。頭は相手で手は自分、ただ話を聞くのとは全然違うのが想像できると思います。
→ お互いの良いところを吸収できれば、結果、チーム全体の能力の底上げになります。
次にデメリットもあげておきましょう。😈👻
1)時間がとられる。スケジュール合わせないといけない
当たり前の話ですが、時間を合わせないとできないので、スケジュール管理が発生します。
2)スキル差があると相乗効果は少なめ
スキルに差がありすぎると関係性が一方的になりやすいです。これをデメリットに上げるかどうかは難しいところで、むしろ↑のメリットに書いたように学びのチャンスとしては最高の状況です。(その作業において)知識やスキルを持っている側になったとしても、作業そのもの以外の視点を持てれば学びはいろいろあるハズです。
3)最初スピードが出ないことも
ペアプログラミングでは、「役割を分けることによって効率よく作業ができる」「集中力あがってスピードもあがる」というようなことがメリットとしてあがっているのですが、デザインに関しては必ずしもそうは言えないかもしれません。
エンジニアリングは仕様や要件あって、それにそって設計を考えたり処理をブレイクダウンする作業が多いと思うのですが、デザインワークはむしろそれを決める側、その仕様書を作るために作業という位置づけも往々にしてあります。そんな時はワイヤーフレームどころか仕様もないので、要件から仕様を考えつつ絵を起こすこともあり…。このパターンでのペアデザインは、スピードが出しづらいこともあるかと思います。(もちろん、メンバーのスキルとバランスによると思いますが。)
と、デメリットをいくつかあげましたが、ペアデザインは長期的なメリットが大きいもの。短期的に判断せずに続けていけば必ずや個人の能力up→チームの力の底上げになるハズです。
🎄🧚♂️🎄🧚♀️🎄
マインドセットについて🙌
ここでペアデザインのお話はおしまいと思って一度筆を置いたのですが、思うところあって、マインドセットの項目を入れました。
ペアデザインのメリットを享受するために、マインドセットは一番大事なことかもしれないです。
デザイナーはどちらかというと一人で作業をして、ある程度ものを完成させてから表に出す人たちが多いと思います。(それが同じチームのメンバーに対してだったとしても。)「作業中の試行錯誤しているものは完成度低いし見せたくない、評価下がる、ナメられる、そもそもデータとしても人に渡すようになんて作ってないし、グループもレイヤーもぐちゃぐちゃだ〜😫」
また、自分のデータを人に触られて改変されたくない!という気持ちがある人もいるでしょう。
自分もそういうタイプなので(だったので)、よく分かるのですが、ペアデザインのメリットを享受するにはこの感覚は別に置いておかないといけません。作業を相手に見せるのです。丸裸になるのです。丸腰で立ち向かうのです。
より良いモノ(デザイン)を作るために、自分がさらに成長するために、自分のちっぽけなプライド(なのか殻なのか、そんなカンジの何か)を脇において、貪欲に行きましょ〜!\(^O^)/
同じものをいじって作業するには、お互いリスペクトも必要だと思います。それには信頼関係が大切だと思います。作業に必要な能力や知識に著しい差があった場合には、片方が先生のようになることもあるかもしれません。そんな情報が一方方向に流れる時でも関係性は一方的にならないよう、お互い意識する必要があるかもしれません。
フラットに受け止めて、フラットに主張して、同じ目的に向かっていかないと物事は建設的に進みません。よりよいものを作るために必要なものはスキルや知識以外にもある、と私は考えています。
(より良いものが何かという定義は置いておきますが)
そんな関係が作れるマインドセットをチームメンバーみんなが持っていればペアデザインの効果は絶大です。
自分もチームも成長でき、結果も伴う。
ペアデザインってめちゃ素晴らしいじゃないですか!(*´ー`*)
ということで、デザイナーのみなさん。ぜひぜひペアデザインやってみてください。('ヮ^*)ノ゙フリフリ.:゚+
🎄🎅🎄🎅🎄🎅🎄🎅🎄🎅🎄
さてさて、ここまで読んでこんなゆこびんとペアデザインをやりたいUIデザイナーさんっ!
完全リモート部隊、Goodpatch Anywhereではデザイナーさんを募集してますっ。(」´∀`)」
ゆこびんと画面の情報設計について語りたいUXデザイナーさんやPMさんも大募集です╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ
デザイナー界隈ではまだまだ知名度の低いペアデザイン。
参考文献?がO’Reillyのwebサービス内のコンテンツにありましたので、気になる方はコチラもチェックです。
Pair Design - O’reilly