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自分の言葉で書く技術

文章は、終わってから、始まる。

文章は、「転」。<自分の言葉>で書く技術

『文章は、「転」。<自分の言葉>で書く技術』(近藤康太郎)
を読みました。

前半は、「書く」ため日に必要な感性
中盤は、添削しながら不必要な重複や常套句
後半は、感性を磨く習慣作りについて。

文章が生き生きしてるので、
一気に読みました。

特に後半の伸びがすごくて、ぐんぐんおもしろくなる。

文章を書く意味

自分の文章で、自分を救った。
で、あればこそ、
読者にもその救いを分けてほしい。

文章は、「転」。<自分の言葉>で書く技術
  • 世界を思い出すため

  • 他者(汝)に向き合う、楽しんでもらうため

  • 悲しみ、苦しみを、忘却するため

  • 自分を救うため

  • 考えを深め、大人になるため

  • 新しい自分になる(自分を転がす)ため

  • 自分の考え、感じていることを思い出す(召喚する)

文章を書いて4年半くらいになります。

日々書けば書くほど、書きたくなるし、
書かないでいると書けなくなる(書きたくなくなる)

という意味で

文章を書くことは、
アスリートに近い能力を要求してくる

感覚があります。
(この本では筋トレに例えられる)

剣道5年やっていたので
「型」の話は無意識に利用してる気がしてて。

剣道だと「守破離」とか言いますが、
書く→転がす→新しい世界→新しい自分→新しい文章
という感覚は

たくさん書いたことがある人なら誰でも
「確かに…」と思う。

ちょうど一昨日BSでボブ・ディランの再放送やってた

ちなみに文章を書くことの実際は、
運動とは程遠く、身体にはあまりよくないですよね。
(今日も背中がバッキバキ…)

文章を書くために

文章とは人格のこと。[……]
生きている人からは、転が出ます。[……]
ただし、懸命に生きなければならない。[……]
文章を書くとは、そういう話だったんです。

文章は、「転」。<自分の言葉>で書く技術
  • 好きになった言葉を書き写す(名文のストック)

  • 自分の愛してやまないものを書く

  • 印象を書く。自分の心の「動き」を書く。

私、人付き合いで失敗したことない
のが、数少ない自慢で。

理由はいろいろあるんですが、
いちばんは本を読むのが好きだったこと。

本をたくさん読んでたおかげで
言葉で相手を選べたこと
自分の選ぶ言葉を大切にして
信じてきたことができたからかも?

感性を鍛えるとは

感性を鍛えるとは、したがって、
人類史に貢献しようとすることでもある。

文章は、「転」。<自分の言葉>で書く技術

大河ドラマの「光る君へ」を
毎週ねっとり(週に数回)見てるんですが

紫式部が源氏物語を書き残したことで、
直接的ではなくても、私のような
1,000年後の人類の感性にも
めちゃくちゃ貢献してるんですよね。

同じ日本人で同じ女性で。(同じ関西人でもあるw)

紫式部になぜあのような物語をかけたのか?
部分について、あのドラマでは
あまりフィーチャーされてないけど
(きっかけ部分についてはフィーチャーされてるけど)

人類史に貢献できる(紫式部の)ような感性を持った女性が
いまどのくらいいるのか?と思うと、
いやでも背筋が伸びますね。

習慣は第二の天性

Time is on my side.
(時を味方につけよ)

アーマ・トーマス

私はGRAPEVINEが(ねっとり)大好きで。
「Time is on your back」の歌詞にもでてくる言葉(原曲)

Time is on my side.(時を味方につけよ)も好きです。
時間を味方にできるような生き方ができたら…最高ですよね。

習慣というものは、まるで作家の文体のように、
人間の性情によい影響を及ぼす。

プルースト「失われた時を求めて」

人間はだれしも、毎日二十四時間ずつ死んでいる。

マルクス「資本論」

ここで知の巨人2人の引用があって、
時間を味方につけるための習慣の大切さをあらためて感じました。

プルースト、マルクスの習慣は
こっちの「天才たちの日課」に出てくる


感性を鍛える習慣を身につける

新しい一日を、たとえば古今和歌集の二首、
シェイクスピアの戯曲の数節で始める。
何百年も生きてきた言葉を、数分間は読んだ。
目が覚め、世界に帰還した。

文章は、「転」。<自分の言葉>で書く技術
  • 目覚めた瞬間に紙の本を読む(15分)

  • 紙の手帳に記録する

  • 精神の吝嗇(けちくさい)は大敵

最近夢をよく見るので、
あさ起きたらメモしようと思って
枕元に手帳を置いているのですが、

まだ1文字も書けたことがありません。。
朝起きがけに、苦手な「古典を読む」
に変えてみよう。

他の何もできていなくても、古典を15分読んだ!
だけで、その日の充実感が違うらしいので。

まず遊び時間を作ってしまう

ライターにとって書くのが<仕事>。読むのが<勉強>です。
そして、それ以外の音楽や美術、映画、演劇などの鑑賞が<遊び>

文章は、「転」。<自分の言葉>で書く技術
  • 音楽の古典を1日に〇枚聴く

  • 映画を週に〇本見る

  • 芝居、コンサート、落語など生の舞台へ、月に〇回出かける

具体的にはこちらの本に書いてあるらしいのですが、
音楽の古典も聞いてみたいし、映画も見たい、
コンサートやお芝居も久しぶりに見たいな。
(バインのライブは毎年行ってるけど)

でも、そんなことよりお仕事しなくちゃ!
と思ってたんですが、
この本の主題は「そうじゃない」んですね。

感性を鍛えるための遊びがない、
遊びをケチ
る(吝嗇する)と、
文章は転
がせないし、人類史に貢献できない。

大きな子供でいることができるか

一生を通じて、どれだけ大きな子供でいることができるか。

ショウペンハウエル

この文章読んで、すぐ頭に浮かんできたのは、
毎日聞いてるFMcocoloのDJ マーキー。

私の母と同い年ですが、
動いてるマーキーとにかくかっこいい…

コロナ前まで丸ビル(大阪の、今もうない…)で
生放送やっててそこで何回かお見かけしたんですが、

「本気で遊んでる人ってこんなかっこええんかー」って。
最近こういう「本気で遊ぶ大人」見かけないですね。

ちなみにマーキーの番組では、
坂本慎太郎よくかかるので、坂本慎太郎大好きだと思う(勝手に思ってる)

もしも自由になれたなら

もしも自由になれたなら、
自分の鎖をとけたなら、
どんな気持ちがするんだろう。

文章は、「転」。<自分の言葉>で書く技術

この本にしたがって
古典を読み、古典を聴き、生の演劇をたしなみ、
文章を転がし、自分を転がし…
ていった先には、どんな人生が待っているんでしょう。

ちなみに「愛してやまないものを書く」の所で
谷崎の「痴人の愛」の一節が出るんですが、
そのくだりを読んで、

私も、ねっとりと
自分の愛してやまないものを書いてみたい…
と心惹きつけられたので、今度noteに書いてみよう。

「書き過ぎている」のは、「まだ書いていない」のと同義

文章は、「転」。<自分の言葉>で書く技術

いつも2,000字内にしようと思うのに、今日も長すぎていかんですね。


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