![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/133407018/rectangle_large_type_2_e0c143bf5adb7bb25e2c1948c67d61de.jpeg?width=1200)
2025年大規模太陽フレア
太陽の表面で起きる爆発現象を「太陽フレア」といいます。2025年、宇宙レベルの自然災害、「大規模太陽フレア」が起こると予測されています。
太陽フレアについては、最近になってテレビのニュースやYouTubeで取り上げられていますが、その内容についてできるだけ詳しく書いていこうと思います。
■政府が警戒する大規模太陽フレア
総務省では、太陽フレア発生時の被害想定と対策をまとめた報告書案を公表しています。その内容は、地球上の磁気が乱れることで、スマートフォンの通信やテレビなどの放送が2週間、断続的に利用できなくなったり視聴できなくなったりするおそれがあるということです。
これは都市伝説ではなく、総務省が太陽活動の観測や影響の予報を強化するために立ち上げた有識者組織「宇宙天気の高度化のあり方に関する検討会」内で議論されたものであり、真剣に考え、警戒すべき必要がある問題なのです。
この大規模太陽フレアが起こると地球においてどういった影響が起こるのか、具体的な例をあげてみます。
【緊急時の通信に影響】
警察無線、消防無線、列車無線、110番や119番を含むすべての通信がつながりにくくなります。
【ラジオの雑音】
FM放送では大規模な雑音の発生が起こります。
【GPSの機能障害】
GPS衛星の精度には誤差が生じ、カーナビゲーションシステムが正常に機能しなくなるおそれも指摘されています。
自動車は勿論のこと、飛行機や船舶の運航が大幅に抑制されると予想されます。
【大規模停電】
対策が不十分な電力設備では誤作動が起き、広域停電が発生するおそれもあるとしています。
■2025年が警戒期
太陽の表面には、黒点という周辺よりも温度の低いスポットが存在します。この黒点が増える「極大期」は太陽活動が活発になり、黒点の少ない「極小期」には太陽活動が穏やかになります。この2つのフェーズは周期的に繰り返されていて、つぎに太陽が活発化するとされているのが2025年とされています。
前回、2012年7月に、太陽の裏側で150年ぶりの特大フレアが発生しました。海外のメディアでは、もしも地球の正面側で発生し、衝突していたら、「現代文明を18世紀に後退させたかもしれない」と報道されました。
その恐ろしい現象が、2025年には地球の正面から起こる可能性が高いというのです。
【これまでの太陽フレアによる被害】
1989年
磁気嵐に伴う誘導電流よって、米国ニュージャージー州やカナダの電力会社の設備が故障しました。カナダでは悪条件が重なり約9時間にわたり停電が発生、約600万人に影響が出ました。
1994年
世界各国の人工衛星で内部帯電が発生し、通信衛星・放送衛星に障害が発生しました。
2000年
X線天文衛星「あすか」は、2000年7月に発生した大きな磁気嵐の影響で姿勢を崩し、その後、回復せず、翌年、大気圏に突入して運用を終えることになりました。
2003年
2003年10月、スウェーデンで送電システムが磁気嵐の影響で障害を起こし、停電が発生、約5万人に影響が出ました。
また、JAXAデータ中継技術衛星「こだま」に搭載されたセンサにノイズが入ってしまい、地球の方向を見失った結果、衛星の姿勢制御に不具合が起きました。
このJAXAのものを含む数十の人工衛星や惑星探査機が機能障害を起こしました。
2022年
イーロン・マスク氏が率いるスペースX社が2022年2月3日に打ち上げたロケット「ファルコン(Falcon)9」ですが、インターネット通信サービス「スターリンク」用の人工衛星49機のうち、40機が太陽フレアによる磁気嵐の影響で高度が低下し喪失されました。経済的損失は、5000万ドルから1億ドルと見積もられています。
衛星や電波なしには成立しないレベルにまで進んだ現代社会において、それらが封じられた場合の影響は、史上類を見ないほどになるのではないでしょうか。
あらゆる被害を最小限に抑えるべく、総務省は今後対策強化に向けた取り組みを進めていくとしています。
■太陽フレアが起こったら
ここから先は
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?