見出し画像

「暴夜」翻訳版感想(1~6話)

 昨日は原作小説本編を夢中で読んでいたので更新できず。。心が締め付けられるような展開もあり、ハラハラした…番外編を読み進めるのも楽しみだ。

あらすじ
 多数の男女が肉体を重ねているなか、戸惑いを隠せない女性に本の朗読を命じる容姿端麗かつ不遜な態度の男性…。
 舞台は朝鮮王朝時代。容姿端麗でありながら男装をしている穏花は、自分のために妓女となった姉の英花を妓籍から抜くために狩りや雑用をしながらお金を稼いでいた。穏花と英花姉妹には幼馴染の詩勲が常にそばにいて、穏花に読み書きや西洋語を教えていた。穏花はある日貸本屋の主人からある高貴な盲目の男性が本の語り部を探しているという話を聞く。お金を稼ぐために語り部になることを決意した穏花は屋敷へ向かう。屋敷の主人は目鼻立ちの整った男性徐智鶴、そしてその目つきはとても盲目とは思えなかった。
 西洋語を読むことができる穏花を気に入った智鶴は語り部として穏花を雇い、報酬として4千両を与えるという。それだけあれば姉を妓籍から救い出せると思った穏花は姉にいる妓楼へ戻る。しかし妓楼の女主人によって外出禁止令が出されたうえに穏花は妓女として髪を結い上られてしまう。客人のもとへ赴いた穏花の目の前にいたのは、なんと智鶴だった。

 さて、まず暴夜漫画翻訳版の感想を述べていきたい。
まずはめちゃコミ無料配信されている6話分の感想を一挙に。おそらく6話分だけ読んでも、物語設定を十分に理解できないひとも多いだろうと思う。しかし読むのをやめてしまうのは非常にもったいない。
 物語が動き、ドキドキハラハラする展開はここからなのである。

 不穏な雰囲気から物語は始まる。正直冒頭のこのシーンは本当に訳がわからなかったのだが、何度も繰り返し漫画を読むことでやっと理解できた。
 とあるサイトでは智鶴が本の語り部として穏花を雇った初日からこのような環境下で本を読ませていると解説されているのだが、このシーンはふたりが出会ってから3ヶ月ほど経った頃のシーンである。原作小説を読み進めるとわかるのだが、穏花のとある行動で激怒した智鶴がこのような命を下したのである。

 語り部を探すべく貸本屋を尋ねた智鶴は、河礼の街に西洋語を読むことができる人物がふたりいることを知る。そして智鶴は穏花に興味を抱く。
 穏花ちゃんがはじめて本を読む際にもやたらと穏花を弄ぼうとする智鶴さま。できるだけ気にしないようにつとめる穏花ちゃん、健気でかわいい。男装をしていても美しさが際立つ穏花ちゃん、かわいい(2回目)。芙蓉館の女主人の策略で妓女として働かされそうになり、チマチョゴリに身を包んだ穏花ちゃん、かわいい()。
 そして智鶴さまのご尊顔…正装して芙蓉館を訪れる姿も、酒を嗜む姿も、寝室でチョゴリをはだけさせて煙管(タバコ)をふかす姿も、すべて美しい。
 暴夜、作画が神すぎる。
 
 穏花の姉、英花もとてもきれいな女性だけど、妓女という立場、そして美しさゆえにほかの女性(主に芙蓉舘の女主人)からの嫉妬受けてしまうために、周りからの扱いが非情かつ不憫で切なくなる。お互いがお互いを救うために身体を張って生きることしかできない姿に胸が締め付けられそうになる。

 女主人の策略に翻弄されながらも、智鶴の助け舟で穏花がなんとか芙蓉館を抜け出すことができたところで無料配信分の6話が終了する。本当におもしろいのはここからで、この智鶴という盲目の男性がいったい何者なのか、なぜ穏花を本の語り部として雇ったのか、なぜ姉妹が孤児になったのかなどここから明かされていく。
 
 そしてさらに物語が動きはじめたあとには衝撃の8話が待ち受けている…



いいなと思ったら応援しよう!