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歌詞考察~マジック/The Songbards~


はじめに

  こんにちは。
今回はThe Songbardsの『マジック』という曲の歌詞について、考えていきたいと思います。
この曲を初めて聴いた時に、所々頭に浮かんだ情景はあったのですが、それぞれが繋がらず…ということがあり、そこから何度も聴いていく中で、少しずつ1つの自分なりの考えが、まとまってきたという段階です。
  もちろんこれは、The Songbardsのメンバー自身が解釈の正解(本人なりの意図)を言っていた訳ではないので、あくまでも、私がどう考えたのかという事である点を、ご了承下さい。

『マジック』MV


『マジック』歌詞

考察開始

さっそく一文ずつ、考えていきたいと思います。

雪のような手  雨で汚れても
君は僕にとっての  強く生きた証さ

歌ネットより

  サビ始まりの曲ですが、Aメロより書かせて頂きます。
  この一文を聴いて、まず初めに白いウサギのぬいぐるみが思い浮かびました。
雨で汚れるくらい、どんな時も一緒で、苦楽を共にしてきた、ぬいぐるみなのではと思いました。
  そして、トイ・ストーリーのような、おもちゃと人間の友情の物語だと思いました。

痛みを笑って堪えた涙も
君の瞳に代えて  いつも流してくれた

同上

  この文を初めて聴いた時は、「ぬいぐるみではなく、恋人なのか?」とも思いました。
ただ、何度も聴いていく中で、ぬいぐるみの情景が浮かぶ歌詞の方が多かったので、この考察ではぬいぐるみの線で話を進めていきたいと思います。
 実際には、ぬいぐるみの表情は変わらずとも、この主人公の心の目を通して見ると、代わりに泣いてくれたという事なのではと思いました。
  きっと主人公は、強がりな性格だったのではないかと思います。

世の中のセンスより 
君のあどけなさが好きさ
懐かしい声がする
まるでマジックのように

同上

  流行りのぬいぐるみよりも、昔からある(居てくれた)君(ぬいぐるみ)の事が好きで、主人公の心の支えに、なってくれていたのではないかと思いました。
  昔から心の耳で聴いていたその声で、主人公の気持ちを受け止めたり、勇気づけてくれたのではないかと思いました。

ボロボロになって 縫われたその足の
届かない場所へは
僕が代わりに行くよ

同上

ボロボロになるくらい、ぬいぐるみと長い年月を共にしてきて、その中で大人になった主人公は、色んな世界へ歩みだします。
それは、旅でもあり、仕事でもあるのではないかと思います。

遠くへ行くほど  愛は近づいて
君にも見せたいけれど  今は隠しておこう

同上

  大人になり、ぬいぐるみとの距離が、物理的にも、時間的にも離れてしまったけれど、その分ぬいぐるみを思う気持ちは強くなり、心の距離が近くなったのではないかと思いました。
見せたいものが、君(ぬいぐるみ)を思う気持ちにも、主人公が見てきた景色にも、どちらにも、とれるなと思いました。

この手を伸ばすことが
君らしい仕草に見える
いつかは気づくだろう 
まるでマジックのように

同上

縫われた足を、思うように動かせなくなった代わりに、手を動かすようになり、それが新たなぬいぐるみの仕草になったのではないかと思いました。
  この時に、ぬいぐるみが自分とはもう、一緒に行動出来ないという事を、悟ったのではないかと思います。

ありふれた君を抱きしめて
何度も声を聴いたような気がしてるけれど
今も魔法は解けない
いつでもかけがえないもの 
当たり前のこと

同上

  昔から居てくれた君(ぬいぐるみ)を抱きしめている中で、幾度と無く、心の耳でぬいぐるみからの励ましや応援、返事を聴いてきたのだと思います。
  それらの経験は、主人公にとって大切な事で、事あるごとにそうしてきた為、当たり前の事になっていたのではないかと思いました。

世の中全てより 君のその姿が好きさ 
懐かしい声がする  まるでマジックのように

同上

世界中のどんなものよりも、長い間共にしてきて、ボロボロになった君(ぬいぐるみ)を愛している、という気持ちを再確認したのではないかと思いました。

ありふれた君を抱きしめて
何度も声を聴いたような気がしてるけれど 
いつか魔法に気づいて
変わらない君がそこにいても
まだ隠しておこう

同上

  ぬいぐるみを抱きしめて、幾度となく心の耳で声を聴いてきて、励まされてきたのだと思います。
  そしてこれまで、心の目や耳で感じた経験を思い出したのではないかと思います。
それらを思い出した時に、主人公は、実は
【ぬいぐるみ=もう一人の自分】であった、という事に気が付いたのではないかと思います。自分が抱えていた思いを、ぬいぐるみに投影し、自分に語り掛けてもらっていたのではないかと。
ただ、これまでの経験は紛れもなく、君と自分との物語だった為、魔法のせい(おかげ)にして、気が付かないふりをする事にしたのではないかと思いました。

最後に

  今回は、The Songbardsの『マジック』について、自分なりに考えた事についてまとめてみまました。
  この回では、君=ぬいぐるみの線で考えましたが、私自身、未だに曲を聴く度に微妙に解釈が変わることはあります。
これは、その時の心情や、どの歌詞に引っ掛かったのか、などが理由です。
これからも、1つの解釈だけにこだわるのではなく、その時々の解釈を楽しみながら、曲に浸ることが出来ればいいなと思っています。

  また、今回のnoteの画像ですが、こちらは近藤康平さんという、画家の方に描いていただいた作品です。
近藤さんのお話しについては、またどこかで出来ればと思います。

 
最後までご覧頂き、ありがとうございます。

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