大変だよという言葉の呪い
出産が近くなり、周りからの反応をよくよく振り返ってみるとネガティブな掛け声が多くないかと気付きました。
まず、出産に関して助産師や医者などからは
「大変だけど頑張ろう」
よく言われました。
これはもう子宮筋腫があり痛みも伴っていて入院経験もあるし、リスク出産なので言われるのは仕方ないかとスルーしていましたが、それを知らない他の方からも
「出産は大変だけど頑張ってね」
よく言われるセリフでした。
確かに出産というのは今の時代はあまり実感が沸かないかもしれませんが、昔は本当に命懸けで亡くなる事だってよくありました。
あと陣痛の痛みに関していえば人生でのトップ3に入る痛さみたいです。
でも今の時代は死亡数は医療の改善で劇的に向上しています。
痛みだって無痛分娩なども選択できて、わざわざ痛みを伴う必要性だってないです。
…それでも痛くなきゃというドM根性丸出しで無痛分娩に否定的な日本人が多いのも確かなのですが。
あと中国では帝王切開が多いそうです。
他の国では色々選択肢が広がっていますが、まだ無痛分娩自体も日本ではそこまで広がってはいないんですよね。
ちなみに私は無痛分娩を希望しているので出産したらレポを改めて書きたいと思います。
そしてお腹が目立ってきて、出産後の生活について言われる機会も増えてきました。
そこでまたよく言われるのは
「子育ては大変だから」
…今書きながら本当に気が重いです。
だって誰一人子育ては楽しい!素晴らしい!って言う人に会った事がない。
特に育児経験者になればなる程、夜泣きが…、授乳が…、責任が…、泣くから…、など大変だったエピソードしか話さない。
たまに可愛いからととってつけたようには言われますが、それならそれだけで良かったのではないかと思ってしまいます。
逆に子供のいない友人はすごく楽しみに喜んでくれていて、話している時とてもホッとします。
でもこの育児経験者とか色々な人たちから声をかけられる【大変】という言葉の呪い。
これって個人的には出生率の低さに影響しているのではないのかなと思っています。
だって、【大変】って聞いて自らそこに飛び込みたいですか?
元々子供が好きとかそれならいいですが、みんながみんなそうではない。
ちなみに私も元々子供に興味がなく、
「子供はいた方がいい」
という無責任な周りの言葉も無視していた一人でした。
子育てに関しては妊娠前から大変、大変と苦労話ばっか聞いていて欲しいと思えなかったからです。
政府のやる気のない子育て支援、そもそも子育てに関して周りからの理解度があまり足りてない疲れ切った世間など(乳児が泣いてると電車内での舌打ち、公園の利用制限など)この国で育てたいとはあまり思えませんでした。
一人の人間が増えるのは【大変】な事に違いありません。
でもそれってわざわざ声かけて妊婦に言うセリフなのかなと思うと、個人的には違うのではないのかなと思います。
何より大変にしていたのは自分たちなんじゃないのかなって。
民間支援など含めても育児支援が少ないのは分かりますが、声を上げてこなかったのは私たちです。
子供はいつだって親元にいないとみたいな固定概念で海外ほどベビーシッターなどに頼るという風習がありません。
何より何故か白い目で見られますし。
出生率の低さってこの【大変】という言葉の呪いのハードルも下げている一因なのでは?ってよく思います。
もっとポジティブに語ったってよくないですか?
そしてポジティブな声掛けのみでよくないですか?
なんだかなーって思う今日この頃です。
私は子育てを経験しても、妊婦さんには「大変」なんて言いたくないなと思います。