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世界遺産紹介(10)三角西港(熊本県宇城市三角町)

ブログに寄っていただいきありがとうございます。

改めてこの場で自己紹介をいたしますが、私はユウキといいまして、このnoteで旅に関係することを紹介しております。

その第一段階、といいますか、日本の世界遺産をテーマにさせていただいておりまして、(1)~(9)もそういった内容になっております。
この(10)も読んでもらえると嬉しいですが、過去のブログも興味ありましたらぜひ読んでみてください。

さて、今回ですが、熊本県にあります、三角(みすみ)西港をご紹介いたします。

基本情報

三角西港は熊本県宇城(うき)市、宇土(うと)半島西端の先端部分にあります。対岸は上天草市、他にも島原半島など周りを陸地に囲まれた湾内で、荒れることも少ない穏やかな海に面しています。そんな特徴を持つこの場所が、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」のうちの一つとして、2015年に世界遺産に登録されています。

三角西港にはどんな歴史があるのか。
次の見出しからは写真を含めて詳しく説明していきます。

三角西港とは...?

まず短くまとめると、昔は貿易港があった、ということなんですね。
1887年(明治20年)に完成した港からは、米、麦、石炭などが輸出されていたようで、だいぶ繁栄していたようです。その歴史を象徴するものがいくつかあるのですが、まずはこの建物から。


「浦島屋」といって、その当時は旅館でした。
あの小泉八雲と縁があるそうです。
長崎から熊本市へ帰る途中に三角西港を訪れ、この旅館で休息をとっていたのだとか。紀行文「夏の日の夢」の舞台となった場所だそうです。
明治38年に解体されたのですが、平成5年に当時の写真をもとに復元され今に至るそうです。
現在は三角西港築港当時の資料や、小泉八雲に関する資料もあるようですよ。

続いてはこちら。


冒頭の画像でも出しましたね。旧三角海運倉庫です。三角西港繁栄当時、荷揚げ倉庫として使用していた土蔵白壁造りの建物で、現在はレストランとして活用されています。
奥に橋が見えますが、これは天門橋(てんもんきょう)といって、天草五橋のうちの1号橋になります。五橋の中で最も海面からの高さがある橋です。

私がこの三角西港を訪れた時は、実はこの橋を渡って、天草方面からバスで来たんです。長崎県出身の私、地元の自慢の一つとして、「海がきれい」ってのがあるんですが、この辺の海もきれいなんですよね。


そして・・・先程からさりげなく写真に登場している石積の堤防↑ですが、これも実は貴重なものなんですね。
現存するものでは唯一の石積港なのだそうですよ!
港の対岸にある飛岳(写真とはまた別の山になります)から取り出した安山岩を切石して積んでいったそうで、総延長は756mに及びます。


また、背後の山から水を流すために山麓に沿って排水路を設け、直接海に排水するための排水路があったりします。
(下の写真がその一部です)


シリアル・ノミネーション・サイトについて

写真でいくつか紹介してきましたが、この三角西港は、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の一つとして世界遺産に登録されています。
この名称だけだとピンとこない方がほとんどでしょうから、もう少し説明すると、日本が近代化するにあたって、重要な役割を担っていた基幹産業(重工業)があったことを示す遺産で、日本各地にそういったものの遺構があるということで、それらがまとめて登録されている、という認識で良いかなと思います。
「明治日本の産業革命遺産」については、8県11市にまたがってまして、代表的なものをいくつか紹介しますと・・・

  • 静岡県の韮山(にらやま)反射炉

  • 長崎県の旧グラバー住宅

  • 福岡県の三池炭鉱

  • 山口県の松下村塾

等があります。この中だと私は旧グラバー住宅に行ったことがありますが、その時の話はまた改めてすることにして…
こうした複数の関連性がある資産を一つの遺産として登録することを「シリアル・ノミネーション・サイト」といいます。意味としては「連続性のある遺産」ということで、三角西港も上に列挙した施設と同様に日本の近代化に一役買っていたことを示すものとして、世界遺産に登録されているわけです。
先に紹介したように、石炭などが出ていく港だったということで、炭鉱ともつながりがある施設ということですね。

旧グラバー住宅の写真を載せます。
これは私が撮ったもの。
(そのほかの三角西港の写真は無料素材より引用しました)
旧グラバー住宅につきましてはまた改めて記事を作りますね。

周辺観光情報・現地へのアクセス、リンク等

三角西港は熊本からバスで天草へ向かう道中にあります。ということは・・・
そうです、天草と合わせて観光するのがおススメです!

天草地方も天草四郎を通して歴史を学ぶことができるので、ぜひ行ってほしいです。
海の幸やご当地ならではのスイーツもあったりするので、三角西港と合わせて観光してみてください。

三角西港へのアクセス:熊本駅からバスで行くことができます。
(快速あまくさ号で1時間と少し。天草方面からも同じ快速あまくさ号でアクセス可能です)
またはJR三角駅よりバス、タクシーでのアクセスになります。
(その場合は所要10分程)

三角西港の詳細情報は下記リンクからも確認してみてください。↓


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