⑳3分ドラマ脚本「小鳥に落ちて」
▼登場人物
高瀬愛美(16)…高校生
小鳥遊広翔(16)…高校生
大山陽子(16)…高校生
▼本文
〇道(朝)
歩いている、高瀬愛美(16)。
生徒手帳が落ちている。拾う、愛美。
生徒手帳には「小鳥遊広翔」と書かれている。顔写真は付箋で隠されている。
愛美「んー…」
付箋を剥がそうか迷っている愛美。
大山陽子(16)がやってくる。
陽子「おはよ!何それ?」
愛美「生徒手帳落ちてて…」
陽子「東高じゃん!ことりゆうひろ…」
愛美「たかなしひろと」
陽子「ややこっ」
愛美「生徒手帳ないと困るよね…」
陽子「届けたあげれば?」
愛美「え…でも、ほら。顔見られたくないみたいだから…」
付箋を剥がす、陽子。
愛美「ちょっと!」
陽子「え、めっちゃイケメンじゃん!」
愛美「…うん」
小鳥遊広翔(16)の生徒手帳の顔写真。
〇東高校・校門前
校門前に居る、愛美と陽子。
男子が校門から愛美と陽子を横目にどんどん出てくる。
愛美「うちら…大丈夫?」
陽子「まぁ、男子高なんだからしょーがないっしょ。あ、見て見て!あの人かっこよくない?」
愛美「ちょっと目的変わってない?」
陽子「だって彼氏欲しいーじゃん。愛美は小鳥(ことり)狙いでしょ?」
愛美「たかなし!」
× × ×
校門前で待つ、愛美と陽子。
〇道(夜)
歩いている、愛美と陽子。
愛美「これどうしよかっかな…」
陽子「あー、見てみたかったなぁ、生小鳥」
愛美「たかなしね」
コンビニ前で立ち止まる愛美。
愛美「あ、じゃあお母さんに牛乳買って来てって言われたから」
陽子「うん!また明日~」
愛美「今日ありがとね」
〇コンビニ・店内
牛乳を手にする、愛美。レジに行きお会計をする。
愛美は店員の名札が目に入る。
「小鳥遊広翔」と書かれている。
愛美「あ…!」
広翔「…?」
広翔の顔をしっかり見る、愛美。
愛美M「人生で初めて、ドキドキした」
(了)
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