🎍お年玉🎍目標設定とは？〜ニーズ・デマンドとは？〜

脳外臨床研究会会長　作業療法士　山本秀一朗
セミナーレポート作成　言語聴覚士　yucco

新年明けましておめでとうございます。

フルリカバリーを目指し、全国のセラピストと共に成長し続ける脳外臨床研究会メンバーとともに活動するyuccoです。

昨年はyucco《セミナーレポート&動画》noteをご覧頂きありがとうございました。今年も全国の悩んでいるセラピストや困っている患者さんの力になる学びをセミナーレポートとともにお届けしたいと思っています。
何卒よろしくお願い申し上げます。

今年はどんな1年にしたいかもう目標は決まっていますか？
自分の目標設定もですが、臨床での患者さんとの目標設定も本当にこれで良いのだろうかと悩むことが多いです。
新年の最初の記事は『目標設定とは？ニーズ・デマンドとは？』
無料公開しておりますので、是非学びの一助にしていただけたら幸いです。

《自己紹介》

《ニーズとデマンドの意味とは？》

リハビリをしていくときには良くするための治療を考えます。
どこに向かって良くしていくのか、目標を決めるときに、ニーズやデマンドを聞いていますよね。

実際には患者さんの言い分を聞きすぎて自分の目標設定を提案できなかったり、患者さんのことを聞かなさすぎて自分が立てた目標を押し付けてしまうことがあります。
そもそもニーズとデマンド、主訴とはどうゆうことなのでしょうか？

ニーズ　：客観的必要性→セラピストの視点が入っている
　　　　　第三者から見てこの人にとって必要だと思ったこと
デマンド：主観的必要性→患者様の優先順位
　　　　　本人が必要だと思っていること
主　訴　：患者様の訴えの中で最も主要な症状（麻痺がある、動いた時に痛い）

ニーズやデマンドを何のために聞くか？
フルリカバリーを目指す上で患者さんにとって何が大事か？を聞きたいですよね。
それによって目標設定変えていきます。

患者さんが「こうなりたいんです、こんなのができたら嬉しいんです」って言っていることがデマンド、「こうゆうこと言っているけどこうゆうことした方がいいのでは？」とセラピスト側が必要だと思うことがニーズです。
本人の中で、「これしたいんだけど、ここが痛くて、手が動かなくて」と患者さんの訴えの中で病気の状態、症状のことが主訴です。

３つのことを考えないといけない、どちらを優先するか？って難しくなります。

ニーズという言葉は顧客マーケティングでもよく使われています。
過去→現在→未来と現在は常に進行しています。

生活している中で何が起こるか？現状から未来になった時に自分の思っていた理想の状態にギャップがうまれます。
この差のことをニーズといいます。

この理想の状態こそ、この人の目的です。デマンドは理想像です。
未来が１０年後でも良いと思います！！
大きく理想の状態を聞いておく、理想像、歩けるようになりたい、一人で住みたいなど。
セラピストは現状評価から予後予測(未来)を立てます。　

理想像に向けて目標を立てていきたいですよね。
自宅復帰というよくわからない目標設定を立てているとセルフケアの獲得、杖歩行でいいのではないか？となります。自宅復帰は人生の理想像ではなく通過点なだけです。

患者さんの理想像をしっかり聞くこと、そしてなんのステップを踏んでいくかの目印が目標、通過点です。
目標とゴール（理想像）は違います。
デマンドを中心に患者さんの理想像を聞きます。
何を優先順位として、患者さんとやりとりしていくか、ここがニーズであり患者さんとの共有が必要です。

患者さんは腰が痛いという主訴があるとします。
痛み取れたらいいなっという理想像があります。
本人がやりたいことと提案していることが離れていると、デマンドや主訴中心のリハビリになってしまいます。ここ痛いからここ揉んでってなってしまいます。

明確にこうゆうセラピストになりたいという顕在化しているセラピストは少ないのと一緒で、患者さんもはっきりとした理想像を持っている人少ないです。
主訴やデマンド聞いていくことはいいけど、鵜呑みにしていると振りまわされてしまうため、ニーズも大事です！！
ニーズばかりに傾くと患者さんの主訴とデマンドを無視することになってしまいます💦
時系列の問題、過去の要素、次に向かっていく未来の見え方によって変化していきます。

１ヶ月後どうなるんだろう。。。という不安の中に患者さんはいます。
患者さんは脳卒中になったからといって、どうゆう経過を辿るのかわかりません。
デマンドは理想像として受け取るべきです！！
ステップを踏んで、こうゆうふうにしていったら達成できそう、ここをニーズとしましょうと客観的に捉えて共有していきます。

《治療展開の考え方》

下図のようにビジョナリーコーチングで考えていきます。
I C Fでいうと、個人因子、環境因子の部分です。

現在が一緒でも
どんな勉強したか、どんな生活、どんな人と関わったかで未来は変わります。

人間が理想像に近づくための3つの要素は、
環境、行動、能力
理想像のギャップを埋めることができます！！
この３つに対してアプローチをします。

長期、中期、短期ってつけてもどこがどうなのか？？
目標設定の考え方はカーナビゲーションの法則といっています。
目的地はどこか？、現状はどうか（セラピスト評価）、どんな道を進んでいけばいいのか？
環境、行動、能力に対してアプローチが必要です。

例えば、、、
理想像：毎日１０キロ走って５キロ痩せたい。180日後に５キロ痩せたい。
毎月１キロずつ落としていく必要があります。
ダイエットするにはどうしたら良いのでしょうか？

環境：お菓子たくさんあれば痩せられないので家にあるお菓子を減らす。
行動：友達と一緒に走るとか、ジムに行くとか。
能力：基礎代謝をあげよう。

麻痺や感覚障害や関節可動域など能力に対するアプローチは良くしているけど、自主トレや行動戦略や環境設定をリハビリではしていないことが多いのではないでしょうか。

一番簡単に変えられるのは何か？
１位：環境
２位：行動
３位：能力

理想像に近づく最短方法は環境設定です。
次に患者さんができる行動は何か？
病棟看護師さんにしてもらおうはナンセンスです。
看護師さんには看護師さんの仕事があります。
看護師さんの負担を増やすと「なんで私たちがしないといけないの？」って言葉は患者さんに向かってしまいます。

セラピストは患者さんが毎日自主トレできるかのメニュー、しているかの管理、また自主トレしたことによるフィードバックをします。
患者さんが主体的にできることを探していく、これが行動です。

最後に一番変わりにくいのは能力です。
まず環境設定を毎日変える、毎日患者さんの行動教育します。
最後のリハビリで能力を補填していくことが必要です。
一気に回復してくるのは２ヶ月、そこから少しずつしか変化していきません。

《まとめ》

目標設定する時に、ニーズやデマンドききます。
そもそもニーズやデマンドはどんなふうに目標設定に使っていくか？
ニーズは客観的必要性！
デマンドは主観的必要性！
主訴は患者さんの訴えの中での病状！
この３つの中で一つに偏ってしまいますよね。

フルリカバリーして理想の状態にもっていく必要があります。
現状と目的地を繋いだプロセスが目標といいます。
本人とこうゆうことが大事だからこうゆうことやっていこうという共有、ニーズが大事です。

理想と未来のギャップ、ニーズを埋めるために必要なことは環境、行動、能力！
能力は一番変わりにくい、環境や行動が一番変えやすいです。
ここを変えることでの変化率は大きくなってきます！！
環境設定や行動管理をリハビリにプラスアルファすることでギャップを埋めていけるのではないでしょうか？

リハビリのプランを考えるときにいかに統合した中で自分のリハビリの中で使えるかということを考えていきましょう！！

《動画はこちら（26分０１秒）》

《お知らせ》

脳外臨床大学校では、目標設定の立て方について一週間連続セミナーを予定しています。是非、自分の目標も患者さんの人生も変える目標を設定しましょう！！
『患者様も自分の人生も変える、リハビリ式目標設定スキル』
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