リーチにおける各関節の役割と代償
脳外臨床研究会会長 作業療法士 山本秀一朗
セミナーレポート作成 言語聴覚士 yucco
フルリカバリーを目指し、全国のセラピストと共に成長し続ける脳外臨床大学校で活動するyuccoです。
脳外臨床大学校オンラインサロンでは、日々たくさんのセミナーが展開されており、オンラインサロン内だけで留めておくのはもったいない!!
全国の悩んでいるセラピストや困っている患者さんの力になる学びを届けたいと思い、セミナーレポートとともにお届けしています♪
《リーチとは何か?》
リーチとは、ものに到達する活動のことです。
今回は上肢のリーチの話をします。
ものに接触するためにはリーチが必要になります。
《リーチのアプローチとは?》
アプローチとは、現状から目的に達成するまでの全ての項目です。
環境面、行動面、能力面の3つからアプローチを考えていく必要があります。
今回は能力の見方についてお伝えしたいと思います。
リーチにどんな能力が必要かというと…
肩関節、肘関節、手関節、手指をうまく使っています。
もう少し言うと鎖骨や肩甲骨といった上肢帯をうまく使っていくことです。
《リーチの代償》
代償とは?
代わりに補ってくれているものです。
代償が良いのか、悪いのかなど議論になりますが、
実は代わりに補う能力がある代償は良いことなのです。
しかし、代償を再学習して、その動きだけしかできない状態はよくありません。
何かが足りないから代償して補ってくれています。
足りてないものに対して私たちはアプローチします。
脳卒中は神経細胞が壊死することで、機能障害が起こり足りなくなっています。
代償を見つけると、足りないことがわかって、なんでそれができていないのかの機能面がわかり、プラスαするためのアプローチを環境面、行動面、能力面からみていきます。
代償が何をあらわしているのか、何が足りないのかがわかるので、何をプラスすれば良いかがわかります。
上肢のリーチ、肩甲帯、肩、肘、手首、手指の複合体によって行っています。
これの何かができなくなると、代償があらわれます。
《リーチにおける肩の役割》
リーチにおける肩の役割はなんでしょうか?
肩の機能がなくなると、何ができなくなりますか?
リーチはものを取りに行きます。
肩関節止めてみましょう。
肩の役割は、どこに手を伸ばせば良いか方向性を決めています。
方向がコントロールできなくなった患者さんはどんな代償をどこでしますか?
代償としては、体幹の回旋運動が起こります。
重さに対して、体幹の伸展屈曲も起こります。
方向性の問題がある人は、肩関節に問題が起こっています。
肩関節に神経症状があります。
なぜ肩関節が使えないのですか?
麻痺や感覚、筋緊張、可動域などの原因で肩関節がコントロールができないから、方向がうまくコントロールできず、体幹の回旋が起こっています。
肩関節が使えるようになれば良いです。
《リーチにおける肘の役割》
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