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【第一回】今週の小話:2ランクアップの話

なんとなく「そういえば社内に自分が考えてることとか気づいたこととかあんまり共有できてなかったのかな」と思ったので社内向けに簡単な文章を毎週書こうと思う。

齢31にして気付いたのだけど、私は対面コミュニケーションが苦手だ。一方、テキストコミュニケーションは小学生のころに「チャット」にハマってから今までtwitterもずっと苦もなくやってきた(長文を書くことはほとんどなかったけれど)。

そんな感じで日記と同じ感覚でゆるくやっていこうかな、と思う。

 「XXさんがYYしてくれない!」と怒っていた1年目

タイトルにした「2ランクアップ」はDeNAにいたことのある人なら7億回くらい聞いたことがあるワードだと思う。DeNAでは毎日聞く単語だ。

何かというと「2ランク(自分より2階級)上の人の立場になって考えろ」ということを言っているのだ(頑張って昇給しろという意味ではない)。弊社においてはあまりヒエラルキーを作りたいとは思ってないので階級というのはどうかと思いつつ、自分は結構このワードに助けてもらった社会人半生だった。リクルートでは「視座」っていうのかな。

1年目のとき「隣のチームのXXさんが何度言ってもYYしてくれない!」とよく愚痴り散らかしていた岩崎はそのときのボス(M原さんというIT系にしては珍しい、当時すでに50手前?くらいのおっちゃんだった。ただのベイスターズファンだったはずのおっちゃんが今はセ・リーグの理事長をやっているからすごい)に呼び出された。

M原さん「お前が俺の立場だったらどう判断する?XXさんのZZの仕事を止めてでもお前のYYを優先させるか?」
岩崎「させません・・・。」
M原さん「だろ。それはお前が2ランクアップできてないからだよ。自分の立場でしか考えてない。お前はそんなやつと働きたいか?」

膝と膝がぶつかりそうな距離の狭いミーティングルームで目を見てズバっとそう言われた。ぐうの音も出なかった。今でもM原さんは一ミリも間違っていないと思う。

少しずつ組織ができてきた我社

弊社のみんなは一年目のわたしより本当に格段に優秀なので、こんなアホみたいなことは起きていない。

だけども、チームがしっかりわかれてきて、各人の責任領域が明確になると必ずこういうことは起きる(チームがわかれて各人の責任領域が明確になるのは悪いことじゃないし組織としては必須だと思うがそれに伴う副作用がある、という話だ)。

人間というのは不思議なもので、自分のチームや責任領域が明確になると、それ以外のものを身内だと思わなくなる傾向がある。これはもう人間の特性なので仕方がないし、それによるメリットのほうが種族の繁栄としては大きかったからこうなっているんだと思う。でも、自分の立場だけで主張してしまうことはないか、これからは今一度立ち返るときも必要なのかなと思う。

まだまだとっても小さい会社なので2階級も上なんかいないかもしれない。その時は是非「自分がこの会社の社長だったらどうするかな?」と考えて見てほしい。そうしたら足りない点やフラットな判断ができるかも知れない。そこで見つけた足りない点は是非私にフィードバックしてほしい。会社がもう一つ成長するチャンスだからだ。

※今週の小話シリーズは社内向けに書いている文章を外向けに週遅れで再編集したものです。

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