18年間料理を続けてたどり着いた、簡単で続けられる自炊のコツ5つ
こんにちは、山口祐加です。
noteやtwitterで、「あの店がおいしい! この店に行きたい!」と書いていると「毎日外食してるの??」と聞かれることが多いのですが、そんなわけありませんよ!!
毎日外食だったら破産しますし、そもそも胃が疲れるのでやりたくありません。
外食は大好きですが、料理も大好きなのです。
料理を始めたのは7歳の頃。共働きで多忙な母が「娘に夕飯を作らせたらいいのでは?」と思いつき(もはやライフハック)、「ゆかちゃんが夜ご飯作らないと、今晩ごはんないの。作れる?」と優しい脅しを受けて作り始めたのがきっかけです。
おかげで一人前に料理が作れるようになったので、母にはとても感謝しています。
そんなきっかけからどんどん食の世界にのめりこんで、今ではすきあらばごはんのことばかり考えています。
最近の興味は、もっぱら「若い人たちが日々何を食べているのか」で、私と同世代に話を聞いてみると
「親が作ってくれるから、料理全然しない」
「献立考えるのがめんどくさい」
「食材が余って腐らせるから、もったいなくて結局外食になる」
「ランチはカロリーメイトで済ませることが多い(料理と直接関係無いけど最近一番驚いたこと…)」など
料理に対して何かしらのマイナスな印象を持っている人は多いのだな〜と思います。
そこで、この春から料理をはじめてみようと思っている方に向けて、私が18年間料理を続けてきた末にたどり着いた「簡単で続けられる自炊のコツ」をまとめてみました。
一人暮らし向けの食事というよりは、いつかパートナーができ、子供が生まれたときにも使えるまとめを目指しました。
料理は真面目に考えないのがいい。平野レミに見習おう
phaさんがnoteにて「基本は料理って、食べやすい大きさに切って、加熱して、味をつけるだけ、とシンプルに考えること。」と書かれていますが、本当にその通りだと思います。
あとで触れますが、新鮮な食材は焼いたり茹でたりして、塩で味付けするだけで抜群においしい。料理しました!と言えないくらい簡素な工程で、おいしくできてしまう。だから食材選びは大事です。
料理愛好家を名乗る平野レミ(シャンソン歌手なの忘れないで)さんは、"愛好家"という肩書きを名乗っていることに対して「料理なんて研究するもんじゃないの、歌いながらね、ラララ〜ルル〜♪」とノリノリに答えていました。
家の料理なんて、だいたいおいしくできればOKです。
コツ①食事の型をつくる
敬愛している料理研究家・土井善晴先生の近著に『一汁一菜でよいという提案』があります。内容は、タイトルそのままです。素晴らしい本なので、ぜひ読んでみてください。心が洗われます。
私はこの一汁一菜という型がとても気に入って、日々実践しています。「ご飯と汁物」が基本で、余裕があったらもう一品「一菜」を足すだけ。型が決まっていると、メニューを考える自炊の工程が省かれて、気持ちが楽になります。
おいしい汁物を作ることをだけを考えればいいのです。
他の料理で使って中途半端に余った食材も、だいたいみそ汁に入れればおいしくなります。炭水化物を取りたくない夜には、大きいお椀たっぷりの具たくさんみそ汁を食べると、いいことした気分になっておすすめ。ぜひお試しを!
ちなみに私は夕飯時に汁物を翌朝の分まで2食分まとめて作って、次の日の朝食に食べます。ご飯とみそ汁をレンチンするだけで簡単。(写真のみそ汁は小松菜となめこと卵のみそ汁)
食事の型は、基本一汁一菜をおすすめしますが、私の友人には冬場は毎日鍋を食べる人、実家暮らしでお母さんが作った汁物にご飯を入れて食べる人など、様々います。食事の型は十人十色で、聞いてみると結構面白い。
私はこんな型で食べてるよ! という方のお話、もっと聞きたいです。
コツ②間違いない味の組み合わせを覚える
料理に味付けは避けて通れない道。
でも味付けのパターンさえ覚えてしまえば、とても簡単です。
このパターンに関しては「俺の家庭料理術ーややハイレベル編- 発達障害就労日誌 」の「レシピを一問一答で増やすのではなく、調理法や味付けをメタに理解せよ。」が参考になります。
私の基本パターンを書いてみます。
【おかず編】
・塩
→味付けの基本。新鮮な野菜であれば、油で焼いて塩だけで十分おいしいです。
・塩+コショウ+油
サラダ、肉のソテー、野菜炒め、など何にでも応用できる味付け。
塩・コショウに加えて、油は
・オリーブオイル→洋風(ドレッシングは+αでレモン果汁とかマスタード)
・ごま油→和風・中華風(ドレッシングは+αで砂糖と醤油)
になります。
・だし+醤油+みりん(または砂糖)
だし:醤油:みりん=10:1:1の割合が煮物の基本と言われています。濃く味付けしたい場合はだしの割合を少なくすればOK。お酒を足しても旨味が加わります。
めんどくさい時は、めんつゆで全て解決!という荒技もありますね。そばつゆよりちょっと薄めにめんつゆを水で割って、ゆで卵をつけておくだけでいい感じの煮卵ができます。ただ、めんつゆの塩味が強い時はみりんを足すといいですよ。
・だし+塩または醤油
炒め物で大活躍のコンビ。なんか味が足りないなと思ったらちょっと顆粒だしを足してみてください。絶対美味しくなります。チャーハンもこれで味付け完了です。
・オイスターソース、魚醤(ナンプラー)
魚介のエキスが染み込んだこれらの調味料は炒め物の時など、これ一本でおいしくまとまります。オイスターソースとナンプラーは、汁物の隠し味にちょっと入れると味に深みが出ますよ。
【汁物編】
私の汁物の味付けは、みそ汁、コンソメスープ、中華スープの3パターンです。みそ汁のだしの取り方は『だし生活、はじめました。』をの著者である梅津 有希子さんの「麦茶ポットでつけるだけの昆布だし」と、コーヒードリッパーでとる「かつおだし」が参考になりますよ。私自身はだしパックを使ったり、時間があるときは昆布とかつお節または煮干しでとります。比率は色々あるので、調べて試してみてください!
コンソメはコンソメキューブ、中華スープは顆粒の中華だしを使います。写真はいつも大量に作っているレンズ豆と野菜のスープ(この日は萎れかけのハーブが冷蔵庫にあったので、散らしたらいい感じになりました)。
あとは具沢山にしたり、食感の違う具材を組み合わせたりして楽しんでいます。
コツ③レシピは自由に考える
料理における「レシピ」はあくまでおいしく作るためのガイドであって、必ずしも守る必要はないです。ただ、今まで全く料理をしたことのない方は最低2〜3回くらいは同じレシピで作ってみると良いと思います。
自由に考えるとは、例えば
・レシピに大きく切るって書いてあっても時間がなかったら小さく切ってOK
・好きな食材は増やしてOK
・油揚げの油抜きなど、味に大きな支障がない行程は省いてOK
などですかね。
切って、火入れして、味つければ大丈夫です!
こちらはカレーの具材を好きに盛ると、作る人の手間も省けて楽しいことに気づいたDIYカレー。
コツ④食材は買いすぎない。冷凍しすぎない
個人的に食材のまとめ買いは、あまりおすすめしません。私の場合、突然外食になることも多いので、食材がたくさん家にあるとストレスになります。
2日分くらいの食材を買って、なくなったら買い足して…とルーティンでまわすのが無理がなくて良い。中途半端に余った野菜はみそ汁へ投入すれば、なんとかなります!
でも人参、じゃがいも、玉ねぎは常備しています。野菜の持ちがよく、スープやみそ汁の具にも、単品で炒めても、何かと一緒に合わせてもOKな万能食材だからです。
それから、食材を冷凍しすぎないことも超大事です。
冷凍庫に余ってしまった食材を入れるとなぜかホッとした気分になりますが、その食材は1ヶ月後もそこにあります。私はいちいち冷凍した日時を書くほどマメな人間ではないので、それならばとなるべく冷凍しないようにしています。冷凍するのは、ご飯と、冷凍しても食感が変わらないハム・ベーコン類と油揚げだけです。
冷凍庫をうまく活用できる人はすごい。
コツ⑤外食で食べられないものを食べる
これ、かなり大事なことです。
外食はどうしても揚げ物やお肉が多くなってしまうので、家のごはんは野菜中心(ヘルシー志向というより、ただ野菜が好きなだけ)です。
外ではあまりお目にかからないきんぴらや胡麻和え、煮物など、地味〜なおかずを食べますね。
再度土井先生に登場いただくと、『土井善晴さんちの 名もないおかずの手帖』という、これもまたいい本があります。即興で作る家ごはんは、値段がつけられないよねという話です。作りながらメニューが変わったり、味付けが変わったりするのもまた楽しい。外食の麻薬的なおいしさが作れないのも、家ごはんのいいところです。
外食みたいなおかずがたくさんあって色鮮やかな料理は、たまに遊びで作るくらいでちょうどいいです。
最後に
私も料理がめんどうだと思うことは多々あります。でもめんどうな気持ち以上に、心の安定、健康、色々と試すおもしろさ、友達とのつながり、食材や調理に関する知識、器選び、…などなど得るものが多すぎるんです。
一人でも、この文章を読んで「料理やってみよっかな〜」という方がいたら、とてもうれしいです。
料理がしんどくなったら、平野レミを思い出しましょう。
\本もあります/
\Youtubeもやってるよ/