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母は裏方ではない

朝、誰よりも早く起きて、お湯を沸かす。
骨伝導イヤホンを耳にかけて、動画を見始める。

ちょっと楽しみにしていた
イベントのアーカイブ。

リアルタイムではなかなか参加できないので、
朝の家事をしながら見ている。

二児の母、
ライターとして実績を積んで、
キャリアを切り開いている。
そんな登壇者から
開始数分で出たひとことで、固まった。

「母もライターも裏方の仕事だから」

私は、裏方だなんて思ったこと、
一度もないけど。

いや、もしかしたら、
そんな風に感じていたことは
あるかもしれないけど。

そう断定されると、ちょっと悲しい。

「ご褒美ジュエリーは10万円まで、
バッグは30万」

ここまで見て、動画を止めた。

私たちの一歩先でしなやかに活躍される憧れの女性をゲストをお招きし、理想の生き方を紐解く

イベントの説明より

ってイベントだったはず。

裏方だと思って生きるような生き方は、
私の理想ではない。

これ以上、紐解かなくてもいいわ。

考え方も、受け取り方も、個人の自由。

ただ、凝り固まった裏方宣言も、
自分のハッピーな金銭感覚も、
少なくともこのイベントで
声高に唱えるようなことではないように思った。

このイベントが、
この場所で、このタイミングで、
女性たちに向けて、必要なんだっけ?

という違和感だけが残った。

どんな場所、どんな役割、
どんな状況であったとしても、

その人たちそれぞれが主役だ

というマインドで
生きていきたい。私は。

動画の続きを見る気は、まだ、起きない。


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