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No Obligation/The Linda Lindas

こないだ、「ネガティヴ・ケイパビリティ」という言葉を知りました。ツレから教えてもらいました。知ってる人はご存知と思いますが、なんでも「あいまいで宙ぶらりんな状態や状況を、そのまま受け止めて抱えておく能力」みたいなもんらしいです。で、この複雑化した社会において、この能力が大事になってくると。そんなようなものだそうです。

言われてみればそんなような気もします。イエスでもノーでもない状態、白とも黒とも言えない状態。こういうのって実は生活の中で多いですよね。いいとも悪いとも言えない感じって。答を焦るのではなく、今はわかんないことはわかんないまま、ある種の保留状態にしとくのって大事なのかもしれないですね。

ぼくなんかも、どうしても物事ハッキリさせたがっちゃいます。こんなフワッとした日記ばっか書いといて。その瞬間は焦ってるつもりはないんですが、結論を急くと、どうしても極端な答になりがちです。でも極端な答って、なかなか実体がついてこれないんですよねー。うまく言えないですが、実感としてそんな感じあります。どうしてもどっか無理しちゃうといいますか。心のどっかで無理を感じてる時点で、それは勢い任せの結論なのかもしれませんね。

リンダリンダズさんの新譜を聴いてます。こないだ出たんですっけ。多分そんなんです。一応1stも聴いたことあるっちゃーあるんですが、今回新譜を聴いてみて。リンダリンダズさんってこんな感じでしたっけ……? という気持ちがあります。

イヤってわけじゃないです。むしろ好きな部類なのですが、なんとなく1stってもうちょっと印象違ったような記憶があるんですね。こんなデス声みたいなのなかったような気がしますし。演奏も、どっしりとしていてタイトといいますか。前のはもうちょっと若いというか、不安定なとこがあったような気がするんですけど。違いましたっけ。

これが成長よ、と言われるのかもしれません。そうだとしたら、なんかもう感服いたします。若い人の成長はかくも物凄いものなんだ! と、ビックリすることしきりです。まあ多分、ぼくの前作の記憶がまちがってるんでしょうけどね。前からしっかりしてたんだと思います。

曲調もバラエティーに富んでまして。パワーポップみたいなのからデス声みたいなの、パンクど真ん中みたいなのもあり。パンクといっても、わりに性急な感じのから、なんかアオハルみたいなのまであるじゃないですか。そういう感じでいろいろやってると思いました。すごいですねえ。

ほとんどの曲がメロディアスに感じました。邦ロック好きな人とかにも受けそうな。これは、どういうバックグラウンドやインスパイア元なんでしょう。もしかしたら日本の音楽も聴いたりしてるんですかね。いやわかんないですけど。

話は戻って。一回CD聴いておしまいにするんじゃなく、何度も聴いて感想を熟成させていくとかいいですよね。今はちょっとわかんなくても、明日ならわかるかもしれませんし。こういうのはネガティヴケイパビリティとは違うのかしら。

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