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プレイボーイ・プレイガール/Pizzicato Five

先月のひきこもりラジオのテーマは、「ほめる・ほめたい・ほめられたい」でした。いやぼくも、特にこの時期は生きてるだけで超絶ほめられたいです。それぐらい暑いです。ちょっと外出たぐらいのことで、クラッカー鳴らされて紙テープ投げられてくす玉割られて、すげえチヤホヤされたいです。そんくらい暑い暑いと思いながら生きてます。それほどまでに暑いですよね。

こう暑いと、外に出てる時にCD聞くのもおっくうになってきます。なんかもう目的地まで生きて辿り着くことが唯一の最重要タスクになり、他のことなんかとてもできないっていう感じあります。そうなってくると、移動はますますただの移動になっていき、無味乾燥とした苦行感みたいなものも湧いてきます。大きくいうと、人生のうるおいみたいなものが目減りしていってるってとこでしょうか。

暑い方が気分が抑うつ的にならずにいい、とかいう話を聞いたことがあります。冬季うつって言葉はありますけど、夏季うつって聞いたことないですし。基本的には、夏場の方がメンタルには具合いいんでしょう。ただし、それはほどほどの暑さだった場合のことだと思います。ここまで暑いと、夏を楽しむなんて思いは微塵も起こらず、「どうやったら今日という一日を生き延びられるか?」みたいな感じになってきます。暑すぎて鬱、ってのも、そろそろ出てくる頃なんじゃないでしょうか。それぐらい暑いと思います。

そんな時に、比較的ご陽気なCDを聞いたりしてまして。これには特に意味はありません。別に「聞くCDだけでも楽しげなやつにして、不快な暑さを少しでも楽しんじゃおう!」とかいう思いがあったわけではないです。なんとなくです。いつもと同じですね。
あーでも。最近(自分にとって)新しいものを聞くエナジーが減退してます。なんで、昔から聞いてるやつに走ってる、というのはあります。いやでもこのアルバムはそんな聞いたことないかも。まあピチカートさんですから。

一発目「不景気」で幕を開けますが、このアルバムからは、あんまり死のかほりを感じませんでした。「死」っていうと大げさですかね。そこはかとない終末感というか、楽しい季節はもうすぐおしまい、みたいな感覚っていうんですかね。数枚しか聞いたことないですけど、ピチカートさんのアルバムって、わりとそういうトーンがあるやつが多い気がしてたんですよ。

多分。多分ですけど、これの前が「Happy End of the World」で、これの次がセルフタイトルのやつのはずなんです。違ったかな。どっちからも、終末っぽいムードを感じるんですね。だけどこれはあまりそういう感じはせず。ちょっと不思議です。ぼくの感性がなんかおかしいだけかもしれませんが。

調べたわけじゃないですけど、大半の曲が、誰かとのデュエットになってるような気がしました。この辺りは「Bossa Nova 2001」の頃からちょっと変わった点のような気がします。うまく言えないですけど。なんか。

CD聞くといくつか感想が湧くわけですが、これも、涼しい部屋で聞いてるからって気がします。こないだ外を歩いてる時にも聞いてたんですけどね。中身まるで覚えてませんでした。唯一覚えてたのが、「聞いてた」という事実だけです。今の時期、外を歩くのはそれぐらい難儀なんです。ちょっとぐらいほめられてもいいですよね。そう思いませんこと。

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