1日目①入院決定まで
私のかかっている病院は前置胎盤だと何もないなら管理入院はしていないので、出血さえ起こらず強い希望が無ければ手術予定日前日まで家で過ごせます。
色々制限はつくけれども、やっぱり家がいいよね。
我が家は上に4歳の年中児がいるので、この日ができたら来ないまま家で過ごせるようにこれまであらゆる神仏先祖に祈ってきました。
普段は無宗教です。なんと都合のいいスタイル。
7月初旬、33w4d、深夜2時過ぎ。
隣で寝ていた病み上がり4歳がもぞもぞ動いて起きかけたのをなだめて、さて私ももう一回寝るかと寝返りを打ったその時。
股の間から柔らかい何かが出てくる感覚…
お腹痛くない。大でも小でもない。女性ならわかる人が多いであろう、月一は椅子から立った瞬間にドロぉ…ってなる、あのあたり。
飛び起きてでもすり足で急いでトイレに向かいました。
下着を下ろして座った瞬間、ドバドバドバと流れていく何か。
脱いだ下着をペーパーで拭うと、鮮やかな赤。
4月以降出血に関してはずっと言われ続けてきてたので、うわついに来た、と思いました。
ただ正直、量がめちゃめちゃ多い。思ってた数十倍いや数百倍でした。
このドバドバ出てるの、全部血?だとしたらやばくない?力入れてないのにこんな出るの?えっこれ大丈夫?中の人は?ていうか固形物感じるけど、胎盤出てない…?
震える手でトイレから別室で寝てる夫に電話をかけ、とりあえず寝てる4歳の近くにいてもらうことにしました。
スマホ持っていってた自分、偉い。
この時、翌日も普通に仕事を控えてた夫は何故か寝付けずにずっと起きていたらしい。
虫の知らせというか、誰かが教えてくれて寝ないようにさせてくれてたのかな。
だとしたらありがとう、かもしれない。
次に病院に電話。
夜間外来に繋げてもらう間もだらだら出ていく血。
お腹に力を入れて止めようとしてポタポタになるぐらい。
ちょっと立ち上がって便座を見ると、ホラー映画顔負けの血塗れトイレがそこにありました。
なんか黒いの白いの色々浮いてるし、何これ…?
やっと助産師さんと電話が繋がり、状態説明すると『急いでタクシーで来てね』との返事。
あれ、救急車じゃない?
流石プロというか、焦り1つ感じさせない受け答えでパニック寸前の気持ちが少し落ち着きかけました。
けど途中で聞かれた『胎動わかりますか?』の一言で、ドキッ。
寝返り打つまでは感じたけど、トイレに来てから、わかんない……
とは言え出血し始めてまだ5分も経ってなかったので、とりあえずタクシーでという判断は変わらず終了。
実はこの間、夫は近くに住む義母に連絡を取ってくれていて、4歳の付き添いを依頼して家の車で私を運ぼうとしてくれていました。
どっちが早いかな的に陣痛タクシーに電話をかけてはみたものの、まさかの呼び出し音から繋がらず。
嘘だろ…?
なので夫の判断に本当に助けられました。圧倒的感謝…
夜中にも関わらず飛んできてくださった義母に息子を預け、私と夫はそのまま病院へ。
胎動が減ったことで頭はいっぱいでした。
病院に着き、手続きを終えて夜間外来に私のみ入室。
結果的に、中の人は大丈夫でした。というかめっちゃ元気。
初めましての先生が来てくれて、心音確認、内診、視診(何されてるかよくわかんないけど痛かった普通に声出た)、下からお腹からエコーとどんどん進んでいきます。
現金なもので、『赤ちゃん元気ですよー』って見せてもらうと一気に安心したからかすぐ眠くなる始末…起きてたけどね…
その間につけてきたパッドを助産師さんが外して血の量を測定。
結構出てたらしい。生理もそうだけど、『トイレでの出血量どのくらい?』って聞かれてもわかんないよね…擬音しか返せない…
診断は予想通り警告出血でした。
なんか出てる!と思った固形物は血の塊で、いくつも出てたようです。これは体が頑張って止血しようとした結果だとか…
何せ胎動の一部が出てきたとか何か膜が剥がれたとか破水したとかはなさそうで、一安心。
そしてNSTの結果、自覚は乏しいけども少なくない張りがある。(週数を思えばおかしいことじゃないけど前置胎盤の場合はそれが出血に繋がるから要注意)
このまま出血が止まらなかったり量が増えたり張りが強くなれば最悪緊急帝王切開になる可能性もある。よって帰れない、入院。
ついにこの日が来た…
夫はずっと外で待機してくれていました。
先生の話を聞いて、少しだけ面会させてもらい、帰宅していきました。
私はお腹にモニターをつけたまま書類にサインしたり、採血、万が一手術に発展した時用に点滴をされながら待機。
こうして私の2回目の産科入院生活が始まりました。