ヒールは私の相棒
千葉県に引っ越してきてあなたの採用率が低いことに驚いた。沖縄より歩くから疲れるからわかる、怒らないでね。
一時期なぜ会社であなたを雇わなければいけないのか、スカートじゃなければいけないのかと世間で言われていたことがあるが私はあなたもスカートも大好きだったので疑問に思ったことはなかった。
私にとっては沖縄のクーラーの効いていない会社でズボンを履くよりスカートのほうがよっぽど涼しかったし、靴を履くよりもあなたのほうが足が蒸れない。
あなたは大学時代から毎日の付き合いだったよね。
一緒に全力疾走もしたね。
とかく夜危ない人が近づいてきたときは真っ先に足に力を入れていつでもあなたがいれば攻撃できる体勢はつくっていける。
今ではそんなことする必要はないくらい人とすれ違わない。
あなたがいれば私の見た目も足が長く見える…気がする。
太ももは結構鍛えられた。私のレッグプレス、スクワット記録はあなたの訓練の効果も表れているのかもしれない。
あなたのおかげで私は世界を違う視点で見ることができる。
私がこれから立ち向かう困難に向けて、堂々とした姿勢を保つための支えとなっている。
おばあさんになっても私の自信、私の力強さ、私の歩む道を象徴する私の生き方そのものでいてね。