ラメグロスは宇宙です(私がラメグロスについて話すだけ)①
ラメグロスをご存知だろうか。
文字通り、ラメが入ったグロスなのだが。
グロスとは何か。
リップグロスは唇に塗ることでうるおいとツヤを出すことができます。最近は他のリップを塗った後のツヤ出しだけではなく、リップグロス単体で発色を叶えるアイテムも登場しています。
誰だって始まりはリップ
時は遡り小学6年生、私が読みまくっていた青春の雑誌、そう、Zipper!!
小6でZipperを読むのはちょっとターゲットから外れているのかもしれないけど、読んだだけで竹下通りになった気分になれるし、流行を追い求めすぎないスタイルがとにかく好きだった。なんだかんだで2年後に休刊になってしまったけれど(現在は復刊)。
私がZipperの中でも特に食い入るように読んでいたのが、そう、メイクのページだった。メイクのページがいつもより少ない号は、かなり物足りなく感じてしまうくらいだった。
もちろん小学生だしメイクをするわけでもなく、その頃はただただコスメというものにときめきを抱いていたのだと思う。当時の私はメイベリンの色付きリップをお守りのように持ち歩いていた。
これだよこれ…。平成女子のマストハブでしかない。とっくに廃盤。墓に入れてもらってもいい。
やっぱリップの力ってすごくてさあ…。色がなくても香りはするし、色がついてたら顔のトーンがあがるし、塗ってなくても持ってるだけで気分はあがる。本当に魔法みたいだよね。
そして小6の自分の誕生日に、私がZipperを読み耽っていることを知っている友達から、かわいいかわいいグロスをもらった。全ての女の子の始まり、CANMAKE!
これだよこれ…。色番は絶対違うやつなんだけれど、アットコスメからはもう消えていた…。とっくに廃盤。
これをもらって初めて使った時のことをすごく覚えている。
まず、透明の容器だからグロスの色がそのまま綺麗に見える。顔を近づけてみると、細かいパールがぎゅっと入っていて、容器を傾ければパールがキラキラ揺れる。
時は過ぎて、中学1年生の夏。
東京のどこかの百貨店のコスメフロアを、母と回っていた時の話。
Zipperのメイクページに毎号たびたび使われていたグロスがあった。
そう、RMKのリップジェリーグロス!
このリンクを拾いにいくとき、初めてこれがもう生産終了であることを知る。グロスの需要ってほんと下がったよね…まあこの話はまた今度にして。
Zipperの紙面で使われていたこのグロスは、カラバリも豊富で、ラメ入りのモノが多かった。そしてパチパチズ(Zipperの専属モデルの愛称)の綺麗な唇にのせられたこのグロスは、写真なのにそのラメが見えるくらい、そう、ラメグロスのなかのラメグロスなのだ(と、私は信じていた)。
話が戻る。そう、その百貨店でRMKのグロスと初対面できたのだ。
私はコスメフロアを歩きながらRMKの文字が見えるとわくわくしてリップコーナーにまわり、きれいに並べられたリップジェリーグロスとご対面したのだ。
っは…!!やばい
CANMAKEのグラスとは比にならないパールやラメの量はもちろん、この時初めて偏光パールや多色ラメの美しさに感動してしまった。
おんなじピンクのグロスでも、ゴールドラメ、シルバーラメ、はたまたブルーラメ、で全然印象が違う。キラキラって、一種類じゃない…!
紙面で見ていたあの特殊なスパチュラ(リップを塗布するチップの部分)、すごい、シリコンでもない、なんだこれー!
きっとその場に固まっていたであろう私に、RMKの美容部員さんが声をかけてきてくれた。
https://www.fashion-press.net/news/31388
そう、この時こんな限定コラボがやっていたのだ。これを紹介してくれた。
ブ、ブルー…!
そういや今年の夏号で、横田ひかるちゃんがブルーグロスつけてたな…それが、これか…!
美容部員さんに、「リップお探しなんですか?」と聞かれ、そのころの私は照れて母の顔を見ることしかできなかった。
するとどうだ、なんと、あの子がいる。
![](https://assets.st-note.com/img/1737643564-rKhMXmygxjsTFP54pLuSnIt2.jpg)
なんだなんだなんだ。
正真正銘リップジェリーグロスじゃないか!
この画像通り透き通るデニムみたいなカラーに、シルバー単色のラメが、ぎっしり詰まっていた。
なにこれ、美し過ぎて、言葉が出ない。
そこからの私は早く、タッチアップもしないままに母にこのリップを買ってもらった。
これが私の人生初のデパートコスメティックだった。
人生初デパコスが、リップグロスで、RMKで、しかもブルーグロス、しかも限定品。ちょっと外れてる、でもそれも嬉しかった。
帰って品番を確認してみると、TH-01の文字。
RMKのリップジェリーグロスに惹かれ過ぎて、既存のカラーはただ数字だけ、限定カラーはEX-00みたいにEXがつくということまで既に知識として私の頭に入っていた。そしてこれは、TARO HIROUCHIコラボのTH。はあ、たまらない。
(のちにこのTH-01のカラーは11番として定番化する)
リップグロスは生ものの中でも生ものだから、コロナ禍でいよいよ使わなくなってしまって、使いきれず時が経ち、泣く泣く廃棄した。
このRMKのリップジェリーグロスを、私はその後1年で2,3本買い足してしまった(なお当時中学生)。
コロナのおかげで落ちないリップがマストになって(私もこの頃必死になってマイベストマットリップを探す旅に出た)、リップを塗り直す、という行為が「面倒臭いこと」という地位に立ってしまった。そんな時代、リップグロスなんて、ヨレるしマスクにつくし、カップにねっちょりつくし、歯紅の原因でしかないし…
これもコロナの影響だけど、本当に目元にフォーカスが当たる時代になってしまったのもあって、ますますリップグロスの需要は落ちる。
でも、一旦リップグロス、とりわけラメグロスを手に取って、凝視してみなさい!そこにはどんなキラキラアイシャドウにも及ばない輝きが詰まっているんですよ…(ポエミー、)。