なれそめ#4＿＿健全なネトストなんて存在するの？

とりあえず1回生の私は、名も知らぬ漫研の先輩がどんな人なのか、本当に私の好きな人になってくれるのか、知りたくてたまらないわけです。
本名は？年齢は？彼女は？調べてみました！
と……そんな怪しいサイトのようには上手くいきませんでした。

時間が経てばいずれ名簿作成や、部会で全員自己紹介タイムがありますが、私は待てませんでした。
部室へ行くと、気になる先輩はいないタイミングが続き、他の先輩との交流が増えてTwitterを教え合うなどしました。
Twitter……先輩やってないかな！？！？
2010年……Twitter全盛期(？)でしたね。
サークルもクラスも全員やってたぐらいでした。

先輩のTwitter見つけよう。

特定癖のある私は(…)根を詰めない程度に探し始めました、なぜなら先輩がTwitterをやってる保証がなかったからです。やってたらいいな〜〜あわよくば幻滅すること呟いてなければいいな〜〜ぐらいの気持ちで。

まず、先にTwitterで相互になった2回生のLさん先輩♂のフォロワーやリプしてる人をずらっと見てくのが基礎じゃないですか。
そこでサークルでお見かけしたことある3回生の先輩♀たちなど共通フォロワーがいる人はこの漫研の人ではないか、と絞っていきます。
フォロワーが少ないほど絞りやすく助かりますね。4回生の先輩などまだ出会ってない方々がたくさんいます。

いない……いない……
この人は？　ツイートの感じが好きじゃない……
これならTwitterやってくれてないほうがマシ泣
と思いかけたところで、

最後の望みをかけたアカウントを開きました。
女性ともとれる名前だったし、ツイート数が少なかったから望み薄だったんですよね。(結果的に、あまりSNSで発言しない想い人でした！)
あれだけ面白いから、たくさんツイートしてそうな先入観が……
まだ、その先輩かはわかりません。ただアイコンが似てる似顔絵だったんです…………自分で描いたのか？人が描いたのか？
しかし！漫研にはメガネの男性が98%います！！！このアイコンのメガネの男性は、他の部員かもしれませんし、てか自分の似顔絵Twitterアイコンにする人にびびりました。
謎は深まるばかりです。

そのアカウント名をDンボー先輩とします。
本名にしてる人は少ないので、ペンネームとハンドルネームが同一だと仮定します。(漫研なのでね)

ツイート内容を見ていきます。とても無難なツイートが主です。拒絶反応がでるツイートが無くて良かったとも言えます。
ただリプに……妙にお互い馴れ馴れしい女性とのやり取りがありました。この女性……漫研のOGですね。私と入れ替わりで今年卒業した模様。
今年卒業した人たちとタメ口で仲良さそってことは、6回生以上じゃなくてやっぱ5回生ぽい？
というか相手の女は新歓でゴハンしたT菜先輩じゃねえか！！！
ツイート数自体が少ないのに、この女性とのリプの割合が多いのは、もう彼女とかとしか思えませんでした。俺の勘が言っている！
確定してしまいたい気持ちと不安が募ります。

Twitterネトストの結果……悲しくなりました。

ツイートの頻度も数か月に一度ぐらいのようだし、Dンボー先輩のアカウントを見に行くのはやめました。更新頻度が期待できないものはリロードしに行かないんだ……2週間に1回は見にいくかな！！(…)
自分からフォローもしないでおきました。結果的にそのアカウントのDンボー先輩が、私の気になってる先輩で当たりだったのですが……。

好き人先輩のアカウントを見つける上で、副産物というか弊害もありました。
別の男の先輩、ネット上で会ったことない女性とバーチャルカップルみたいなことしてるわ……とか、(そういう界隈は中学生のとき見てきたので耐性はあった)
こっちの男の先輩は、新入生の前ではカッコイイけどエグい下ネタばかり呟いてる……とか……
私も下ネタ好きだから別にいんだけど、方向性がちょっと合わなかったのと、女子の先輩たちが見えるとこで言ってるのがエグかったね……

まあ、Dンボー先輩のアカウントを特定したら私も傷を負ったので両成敗ということで……(？？？)

しかし私はまだ諦めませんでした。
この時点ではまだ、そのアカウントが気になる先輩だと確定していなかったのです。つまり名前も半信半疑です。
本人に、彼女の有無を聞くまでは、確定ではありません！！！特定の大切な点は、思いこみすぎず、常に○○かもしれない……とあらゆる可能性を考えておくこと……！(？)

部会での全員自己紹介がある前に、1人1ページ絵付きの名簿が作られるサークルでした。
できあがり見本からも、先輩の名前と絵柄を特定しようとします。
見ても見てもいない……それはそう、本当に5回生ならば、最後のほうのページが先輩です。院生や他校の方も部員なので複雑です。
恐らく、この最後のページが気になる先輩だろう……だとしたら、Twitterのアカウントも当たっていた。
本名も電話番号もメールアドレスも載ってるーーー！
本名……なんてカッコイイんだ……珍しい苗字すぎてちょっと私には合わないが……(……)
まあ、今その苗字になってるわけですが……
絵柄が好みかはどうだろう……(……)
まだ確定ではないがアタリを付ければ話は早い、部誌のバックナンバーをDンボー先輩の作品中心にすべて読んで会話のきっかけにしよ🎶と思ったのでした。

早速クラスの親友に「気になる先輩の本名わかった！苗字と自分の名前かけ合わせると○○ゆばか……新婚のシミュレーションもしてる！」と伝えると、「気が早すぎる！？！？」と言われました。

自分の旧姓大好きだから、そっちにしてもらっても良かったんだけど、うちの実家が地獄すぎるから無理か🎶

それから部室に行けども行けども、タイミング悪すぎて誰もいません……。
しょうがないので一人でバックナンバーを読む仕事が捗ります。
なるほどね……こういうマンガ描くんだ……こっちのマンガは好みの感じやん！！良かった！！
マンガによって作風違うんや……
好きな人の作風が嫌いな感じじゃなかったら嬉しい。

そこでまた悲しいことが起こりました。
『卒業生を送る本』みたいなのを見つけたんです。
それは学内で配布するものではなく、在校生が描いて卒業生たちにプレゼントした本でした。一冊だけ落丁本が部室にあったんですね。
身内本なので、内容は卒業生在校生をキャラとして描かれたマンガがたくさん。Dンボー先輩のアイコンここからか〜〜
……ご丁寧にも、Dンボー先輩世代の関係性紹介みたいなマンガが巧すぎる画力で載ってまして……嫌な予感がバシバシ当たるぐらいには丸わかりでした。
SFファンタジーに仕立てられてて、卒業生たちが悪の道に走っちゃって在校生がそれを必死で止めるけど、それは在校生たちを自立させるための卒業生たちの嘘で……みたいなストーリーだったかな？
Dンボー先輩の隣には、いつも小さいほわほわ可愛い女の先輩が一緒に描かれてる。それはT菜先輩にとても似てる。
なんなら、どんなシリアスな場面でもずっと女性の頭を撫でてる作画。サークル公認カップルのように描かれてる。後輩が卒業生本でそういう風に描くって、よっぽどじゃないですか。
そのメガネの男性が、Dンボー先輩でなければいいのに、と思いましたね、でもDンボー先輩って書いてる。

このマンガを読んだ後は、悲しくてあんまり覚えていません。

まだね、本人とも全然対話してないのに悲しいこと多すぎない？　一人でアップダウンしてる。まだ、コンタクトにした自分で直接Dンボー先輩と話せてもいません。

その後、部室で何人か居る中で、気になる先輩と近くになったので直接確認しました。
「先輩のお名前って……Dンボー先輩ですか？」
Dンボー先輩はびっくりしていたし、なんなら他の先輩もびっくりしていました。私はそういう人間です。下調べもめちゃくちゃしますが、機会があれば本人になんでも直接聞くし、なんならいつもついポロッと告白してしまいそうな気の持ちようです。

D「そうだけど……なぜ？」
私「ずっとお名前がわからなくて、名簿見て、もしかしてそうなのかなと……バックナンバー探す時もわからなくて……」

先輩は本当にDンボー先輩でした。
こんなすぐ済むことにだいぶ回り道しましたな……好きで自分がやったんですが……。
先輩たちの顔と作風と関係性も新入生5月とは思えんほど頭に入ったからいいか……本当に……？　逆に足枷になってないか……？

そうすると、Dンボー先輩はカバンをガサゴソしてなぜか名簿の絵のコピーをくださりました。
嬉しいような、なぜ？？？な気持ち。
名前がわかるように、だそうです。笑
(名前もわかったし、名簿ももう持っているのに)

失恋したと勘違いしたときは本当に、捨てようかと何度も思ったんですが(…)今もそのコピーは持っています。夫の実家に置いています。

なお、Dンボー先輩には「あれ？前メガネかけてた？」の確認だけされました。笑
とくに態度が変わらなかったのが寂しいような嬉しいような、そんなに相手の好みじゃなかったんかな、とまた自信がなくなるところでした。
でも態度が変わらない人、素敵ですよ。最初から優しい人のことね。

出会いたてや食堂で見かけたときに「こんなに綺麗な人がうちの漫研に……？と思ってたよ」と付き合い始めてから言われたんですが、
それは言いすぎやろ……。

食堂で見かけたとかそれ人違いでは？？って言ったんだけど、「いいや、ゆばさんだった。」と夫が言うのならそれでいいです😌

次回、Dンボー先輩はカードゲームが好きなので自分も勉強してみる……彼女が無理ならせめて友達になりたい……