【退職エントリ】LITALICOでの取り組みと、3年で得たこと
2024年3月末をもって、株式会社LITALICOを退職いたします。
2020年9月に入社し、旅人生活によるお休み期間をのぞき、足掛け3年ほど勤めました。
多種多様な仕事を通じて、スキルも価値観も磨いていただいた期間でしたので、振り返りをしたいと思います。
◾︎LITALICO入社の経緯
前職のリクルートキャリアでは、求人広告の首都圏営業をしており、2年間で営業の基礎をとことん鍛えてもらいました。
営業の最前線で顧客課題に向き合う経験をつんだ上で、より社会課題に近い事業づくりに携わりたいと考え、LITALICOへ転職しました。
もうすぐ自己紹介を更新してしまいますが、自分の仕事についてすごくかっこいい感じで書いていたので記録しておきます。
◾︎在職中に取り組んだこと
▼2020年9月〜2022年8月
入社してからの2年間は、LITALICO発達ナビの企業アライアンス、およびメディアセールスを担当しました。
・画一的な学校教育にハードルを感じるお子さんへ、学びの選択肢を広げるため、デジタル学習教材やオンラインの習い事の企業様とタイアップ企画やイベントをご一緒したり。
・公共交通機関の移動における困りごとを、企業さんと一緒に調査したり。
・手先の不器用さや身だしなみを整えることに難しさのある女の子の生理の困りについて考えたり。
・見通し不安や忘れ物の多さに困っているお子さんの朝の支度をサポートするアプリのリリースに携わらせていただいたり。
振り返ると、大変意義のある仕事にたくさん取り組ませてもらいました。
絶対に未来の社会のためになるのだと、自信をもてる仕事をできたことは本当にやりがいのある時間でした。
その中でも特に印象深いものは、川崎市様と一緒にチームで取り組ませていただいた、商業施設におけるクワイエットアワー実施のためのサポートブックの制作です。
クワイエットアワー実施、そして仕組み化までできなかったことは、社会を変えたとは言えないので悔いが残りますが、それでも、こうして商業施設における困りごとや対策案を監修の専門家さんや自治体さんと一緒に調査し、自治体サイトに公開までできたことはとても嬉しく、これをつかってゆくゆくいろんな自治体や施設においてクワイエットアワーの実施が広まればいいなと思っています。
また、ダイバーシティ研修や障害者雇用に関する研修の開発にも取り組みました。
この研修開発の過程で、自分自身のバイアスにも深く向き合い反省することとなり、、、それは簡単なことではありませんでしたが、この経験を経て自分自身の思考や振る舞いも大きく変化した部分が多く、とても重要な機会だったなと思っています。
担当したり、一部関わらせていただいたプロジェクトで、公開されているものをいくつか紹介👇
◎電通ダイバーシティ・ラボ様のGAP MIKKE
◎ソフトバンク株式会社様とのアイデア開発ワークショップ
◎富士通株式会社様の障害者支援フォーラム セミナー講演
▼2022年9月〜2023年10月
会社のカムバック制度という制度を活用させてもらい、約1年間、世界一周のため休ませていただきました。
LITALICOはこの他にも結構制度が充実して、最近さらに柔軟になってきており、そういった面でも多様な働き方を応援してくれる会社だと感じます。
チームの方には引き継ぎなどでご迷惑をおかけした部分が多かったと思いますが、改めて感謝しております。
▼2023年11月〜2024年3月
帰国後は、「LITALICO教育ソフト」という、学校現場の特別支援教育を支えるICTサービスを提供する新規事業の部署で、自治体カスタマーサクセスの営業企画業務に携わらせていただきました。
汎用資料の作成や壁打ち、CS虎の巻の整備や、モニタリング設計など、幅広い業務についていろいろと自由に動かせていただき、すごく楽しかったと同時に、組織の営業力向上に少しでも貢献したく、これまでの営業経験で培ったナレッジを引っ張り出してアクションを数多く打ってみたので、短い期間でしたが成長機会になりました。
自治体営業について学ぶ機会にもなりましたし、何よりも、LITALICOの知見を惜しみなく注いだ、学校教育の仕組みを変えていける大きな可能性のあるサービスで、まさに”障害のない社会”をつくれる魅力がありすぎて、サービスそのものが大好きでした(これからもめちゃくちゃ応援します)。
◾︎LITALICOに入社して感じたこと・得たもの
事業開発の全体像がよく見えるようになった
LITALICO自体は入社当時から2500名(現在は4000名)ほどの社員数がいる大きな企業ではありましたが、インターネットプラットフォームの事業は各組織がまだまだコンパクトです。
前職時代は営業だけで数千名の既にインフラ化した事業を担当していましたが、プロダクト開発〜営業マーケまで合わせて数十名単位で、新規事業をどんどん生み出す組織に身を置けたことで、開発〜営業〜経営報告までの全体像がよく見えるようになりました。
結果として、ずっとぼんやりと思っていた”事業開発”の解像度があがり、自分のキャリアの軸についても具体的に考えられるようになったのは、非常に良い経験でした。
ビジョンへの強い共感と意志をもつメンバーが多かった
「障害のない社会をつくる」というLITALICOのビジョンは私自身本当に大好きです。
社内には同じように、ビジョンに共感して入社したメンバーがたくさんいて、日々の会話も非常に社会起点であり、大変居心地がよかったです。
今回も転職を機にいろいろな事業会社をみましたが、これほどビジョンが明確でピンとくる会社は他に出会えませんでした。
展開する事業がどれもビジョンにまっすぐである点が、今でも変わらずLITALICOの大好きなところです。
ビジネスで社会課題に挑む「上場企業」としての動きや思考を学んだ
個人的に印象的だったこととしては、上場企業だからこそ、当然ながら成長・効率追求が求められることでした。
社員全員がビジョナリーなので、社会起点の思考を言わずもがなできることがLITALICOメンバーのすごいところで。
なのであとはいかに効率的に利益を拡大できるか、という思考が仕事に取り組む上では求められた気がします。
この経験は実は自分の中でもひとつの原体験になっていて、ポスト資本主義的なことやインパクト評価みたいなものに興味をもちはじめるきっかけにもなりました。
一方で、企業体力があるからこそ、社内人員リソースの持ち出しレベルで始められることであれば新しいことに取り組みやすいという良さを感じることもあって、社会に必要だろうと考えられるサービスは、利益率のことを考えて足取り重くなかなか始められないというよりも、一旦動いてから考える、的な雰囲気もあるように個人的には感じており、その点はさすがビジョンドリブンの会社だなと感じました。
インクルーシブなコミュニケーションがちょっとは身についた
これが究極一番大きな学びだったかもしれません。
LITALICOで働く人は、私のようなビジネスバックグラウンドの人もいれば、支援職バックグラウンドなどさまざまな方がいて、謙虚で心優しい方がとても多いです。(本当にみなさん優しいのです。。。)
象徴的なエピソードとしては、部内で良い行動を共有し広げていくためアワードを開催した際、
「グランプリを決める必要はないのでは・・・?」
「誰かにアピールするために仕事をしているわけではないので発表は控えたい・・・」
という意見が複数出てきた、ということがありました。
人に対するコミュニケーションが優しいだけでなく、自分を過度に主張しないというか、本当に純粋に誰かのために仕事をしているっていう感じ。
自己開示が求められ、自分の成果やナレッジを発表し共有する習慣があり、グランプリが賞賛されるザ・リクルート文化で育った私にとっては、結構カルチャーショックだった出来事のひとつですが、自分にとっての当たり前を見直す体験にもなりました。
そんな感じで、さまざまなタイプの方がいらっしゃる職場に身を置き、
発信や呼びかけの際には誰かを取り残してないかなと確認したり、自分自身のコミュニケーションスタイルについて真剣に向き合い直す期間も経て、幾分か進化した気がしております。(まだまだ未熟ですが。)
変化を受け入れることは心理的に楽なことではありませんでしたが、20代でこの大事なアンラーニングの機会を得ることができてよかったと心から思っています。
◾︎さいごに
3年半前、LITALICOに飛び込んで本当に良かったです。
LITALICOほど、社会課題に直球で挑戦していて、かつこれほどの規模の人員をかかえ、ビジネスでしっかりと成長をしている会社は珍しいのではないかと思っており、LITALICOでしかできない経験、出会えない方々、見えなかった景色がたくさんありました。
入社のきっかけを与えてくださった人事の方、当時のマネージャーや事業部長、
快く背中を押して旅に行かせてくださった当時のチームのみなさま、
帰国後ひろってくれた事業部長、
在職中関わってくださった会社のみなさま、お客様のみなさまに、心から感謝申し上げます。
ネクストチャレンジについてはまた次の記事で。
本当にありがとうございました!!
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