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"理想の家族像"を探して。 23回のホームステイで教わったラテン流の「家族とパートナーシップ」【エクアドル🇪🇨コロンビア🇨🇴】| 23,24/54ヶ国目 | 世界一周ふりかえり

★世界一周23カ国目 エクアドル
★滞在日数:2023年2月27日〜3月6日(7泊8日)
★かかった金額:¥47,132/2人

★世界一周24ヶ国目 コロンビア
★滞在日数:2023年3月7日〜18日(11泊12日)
★かかった金額:¥39,329/2人

「家族とパートナーシップ」

それは私たち夫婦の旅の中でのひとつのテーマだった。

長時間労働や性別役割分業。
そういった問題を抱えた日本社会を生きる大人たちの姿を見て育った私たちは、家族を持つことが”制約”になるのではないかという漠然とした恐れがあった。

だから、世界中のいろいろな家庭や人の生き方に出会って、
理想のあり方を自分たちで考えたいと思い旅を始めた。

そんな私たちの思いにまさに応えてくれたのが、中南米だった。

“ラテンカルチャー”の国は、家族の愛情がとても強いと言われる。
私たちは中南米だけでも23家族へのホームステイをして、たくさんの家族観に出会わせてもらった。
その中で今回は、エクアドルとコロンビアで私たちが出会った家族たちの日常を紹介したい。


◇パパママ1日4回送迎のKiss&Hug inエクアドル

エクアドルの古都クエンカに暮らすホセ。
日本アニメが大好きな同世代のキュートガイで、初めて会う日はセーラームーンのTシャツを着てきてくれた。
カウチサーフィンでマッチした彼は、両親と暮らすご実家に招待してくれて、私たちはそこで4日ほどお世話になった。

ホセのママは洋服屋に勤務していて、パパは最近新聞社を定年退職したらしい。
だからママの職場までパパが毎日車で送り迎えをするのが日課だ。

しかしその送り迎えは朝夕2回ではない。
南米文化ではランチが大事で、ホセのママは昼になると職場から一度帰ってくるのだ。
お昼ご飯を家族と一緒に食べ、再び午後の仕事に戻っていくというルーティーンはチリやブラジルでも見かけ、南米の中ではそれほど珍しくはなかった。

お昼はどこかで買ってくることもあれば、帰ってきてすぐにママが作ってくれることもあった。一度は私たちがお礼にカレーライスを振る舞ったりもした。
多少バタバタはしているものの、お昼ご飯の中での家族の会話をすごく大事にしていて、私たちとも(ホセが通訳しながら)じっくり話してくれたのがとても嬉しかった。

そんなこんなで1日2往復、4回の送り迎えがあるパパとママだが、
同乗させてもらうと、愛情たっぷりのルーティーンに気づく。
職場に着いてママが車を降りる時に、パパとママは決まってKissをする。
数時間後にまた迎えにくるというのに。
そして夕方迎えの車にママが乗り込むとまたKiss。
毎日それがお決まりなのだ。

その愛情は息子のホセにもたっぷり注がれている。
ちょうど滞在中にホセの誕生日があり、ママとパパがランチに可愛いケーキを買ってきた。
(やっぱりお祝いもランチタイムなのが面白い。)
30歳になった息子の手をとって、バースデーソングをみんなで歌う様子はあまりにも微笑ましかった。

ホセは今も実家に暮らしながら、大好きなアニメグッズのECサイトを運営して暮らしている。
K-POPアイドルが大好きで、友人を集めたバースデーパーティーで披露するためにBLACK PINKのダンスを家で熱心に練習していた。後日パーティーの写真をみたらパパもママもコスプレをして一緒に写っていた。

「もう大人だから」「もうそんな年齢じゃないから」
そんな考えは持たないのだろうなと思わせる彼らの家族愛と自己表現に、私たちも強いエネルギーを与えてもらった気がした。

◇ランチタイムは家族時間。アミーゴ歓迎のオープンな関係 in コロンビア

中南米を巡ると、ホセファミリーのように家族の時間を大事にする人々に多く出会った。

コロンビアの首都ボゴタでホストしてくれたカミーロもまたその一人だ。

コロンビアというと、麻薬やマフィアなど、治安の悪いイメージを持つ人もいるかも知れないが、訪れてみるとコロンビア人のあたたかさに気づく。アミーゴ!と誰でも迎え入れてくれるオープンで明るい人たちだ。

カミーロも、妹カップルと両親とのランチに、私たちを招待してくれた。

パパとママが車で迎えにきて、5人乗りの車に何故か7人で乗る。後ろの3人席には女性2人が男性の膝上に座るスタイルで(夫が下で私が上)、ぎゅうぎゅうづめの車内はそれはそれはワイワイと賑やかで、仲の良さが伝わってきた。(夫はあまりの痛さに悶え苦しんでいたが・・・。)ほとんど英語を喋らない彼らだったが、コロンビア風の中華&寿司バイキングで「これは日本の寿司と一緒か?」「この焼きバナナ寿司は日本にはないけど美味しいよ」なんて会話をしながら楽しくランチをした。

この日は平日の昼間で、どうしてこんな風に家族で集まれるのかと不思議に思ったが、両親もカミーロも自営業、妹と妹の彼氏は仕事が休みだったそうだ。月に何回かは家族で集まってランチをするという。

家族が自営業で、平日に店を閉めて家族で集まってご飯を食べるという様子は、メキシコなどでも見かけた。しかし一方で、意外なことに、コロンビアやメキシコは中南米の中でも割と勤勉で、よく働くということも現地の人に聞いたりもしたので、彼らが平日に家族でランチをしているからといって、彼らがあまり仕事をしないというわけではないのだろう。

とはいえ、彼らの人生の中で、「家族」はとても大きな存在であることは明らかだ。
仕事と同じくらい、あるいはそれ以上に、家族と過ごす時間をいかに大切にしているのかは、彼らの生活をみていれば伝わってくる。

エクアドル、コロンビアではほかにもたくさんの家族にお世話になった。

コロンビア・ボゴダのマイクの親戚ファミリー
エクアドル・キトのEddyとGaby

幾つになっても、親も子も、家族が一番大切。
愛情表現も惜しまないキス&ハグは、南米どこに行っても溢れている。
そしてその愛の溢れる家族生活に、いとも簡単に他人を迎え入れてくれるのもまた、オープンなラテンならではの雰囲気だった。

彼らをみて、「家族は制約だ」なんてことは、これっぽっちも感じなかった。
むしろ彼らのように、ずっと家族を大事に愛し、共に笑い合えるのならば、それは人生でとても尊い時間になるだろうと心から思った。


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