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備忘録:秋の着物の体感について その1
10月28日 晴れ 最高気温23度
友人に誘われて三溪園で開催されていた「手仕事に遊ぶ錦秋」へ。
三溪園も初めて、三溪園の中の建物に入るのはもちろん初めて。
バスか車でしか行けないのでアクセスが良いとは言えないものの、これまで訪ねる機会がなかったのが残念に思えるほど、いいところだった。関東にいる間に、再訪したい。
着物:単衣 水色 江戸小紋の御召
羽織:小千谷紬 葡萄酒色 雪花絞
帯:知念貞男作 紅型名古屋帯 鶴に流水、桜楓に牡丹
帯揚げ:藤紫の菱紋に飛び絞り
帯締:紺瑠璃 丸組
襦袢:爽竹
足元は足袋に草履
朝夕はだいぶ涼しくなったけれど、日中、陽がさしてくると一気に気温が上がる。
当日も朝、着付けている間にだんだんと気温が上がり、出かける時間が1時間遅ければクーラーが必要だったと思う。
10月も末なのに・・・。
三溪園の入り口はだいぶ昔に行った六義園と似ていると思う。
庭園に入ってすぐはその広さには気づかないけれど、順路に従って庭を進むにつれて、どこまで続くねん???と思うくらいには広い。
関東大震災から100年ということで、園内にある三溪園記念館では「大正12年の原三溪 —良きも悪しきも:大師会茶会と関東大震災—」と題した企画展が実施されており、原三溪の波瀾万丈な一年の記録と、収蔵されているお宝と言える様々な美術品や書簡、工芸品が展示されていた。記念館への入場は無料。なんと太っ腹。
原三溪という人がいたということも、彼の一大決心があって震災後の横浜の復興が成り、それが現在の横浜の繁栄に繋がっている、ということも、なぁんにも、まぁーったく知らなかった。関東大震災が起こった当時、彼は箱根(しかも芦ノ湖側)にいたそうだが、そこから数日をかけて帰宅するまでの様子が具に記録されており、企画展をたどるとその時間を追体験したような気分になる。
こういう人が、そう遠くない昔、日本にいてくれたおかげで、今の日本があり、私たちの生活に繋がっているのだなぁ・・・と思うと、ありがたく感謝の念が湧いた。おそらく、原三溪さんの思いとは裏腹に、その後日本は戦争に舵を切ってしまうのだけれど。どんな思いだっただろうか。
手仕事展と企画展を見て、内苑を見ただけで時間はすでに15時半。外苑まで見て回るのは断念して、帰宅の途へついた。
日向では暑く感じて、羽織を脱いでちょうど良い程度。空気が乾燥しているせいか、汗をかいても夏ほどジトッとした感覚はないが、目に入る景色にやはり秋を感じるのに、単衣を着ていることに違和感、大。
肌襦袢を省略しても、時に少し汗ばむくらいな10月末って、どうなのよ。