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「誰かがいた」


副監督から一本の連絡があった。

「優に動画を作ってもらうか、有料のプロに頼むかのどっちか」


自分はプロでもなんでもなく、
その辺に転がっているアプリで
動画を作ることをしてきた。


パソコンでちまちまする作業が
大嫌いな自分を
突き動かしていたのは

「ワクワクさせたいという気持ち」と
自分の中から生まれる「アイデア」だった。



頼まれるのであれば、
前代未聞の今まで誰も見たことがないようなものを作ろう。
そう決めていた。


著作権が引っかかるなら
もう音楽だって作ってやる。
代表の言葉を全部形にしてやる。




そう言って始まった動画作成。

二つ返事で初めての演技を
引き受けてくれたゆうり。

写真ではなく慣れない動画を
とってくれたゆうき。

二人には感謝しかない。ありがとう。



1番の難関は音楽だった。
何本ぼつにしただろうか。

「旅で世界を素敵にしよう」
と言う歌詞は決まっていて
そのあと。


Aメロを作るか、サビのみで構成するか。
自分が何をどう言う風に伝えたいのか。  
どうすれば、前代未聞を作れるか。


「三拍子の全員で歌える歌」ということだけ
決めていた。



旅で世界を素敵にしよう。
に続く二行目がずっと決まらない。

スノーボードに行く車の中。
自分と向き合っていた。

昔の旅のこと、みんなの旅のこと、
去年のバックパックフェスタ。


色んなことが脳内を駆け巡る。 

その中で、一つだけ気づいたことがある



あの無人島も、あの合宿も、
あの旅も、あの飛行機も、



そこには








「誰かがいた。」




誰かとなら。

あなたとなら。

もっともっと遠くへ。
もっと先へ行けるかもしれない。


そんな願いを込めた二行目



「あなたとならどこまでも行けるさ」
2022.2.24 BackpackFESTA OP


見えない魔物を言い訳にして、
何もできなかったあの日。
きっかけは彼女の
「どこへだって行ける」という言葉だった。


このムービーは
オープニングにスーツケースをもらって、
最後にスーツケースを返す。


旅を教えてもらった彼女と
一緒に荷物を持って旅に出て、
最後は別れていくという物語。

このバックパックフェスタのように。
全て終われば、
みんな自分の家に帰っていくように。
動画にも終わりがあるように。
旅にも終わりがあるように。




別れていく。



でもその前に、

エンディングでは
「寂しくなるね」と男が言った後
彼女はこう呟く。





「旅をすればまた会えるさ」
2022.2.24 BackpackFESTA ED




2022.2.24
OP動画

https://www.instagram.com/reel/CapNkeYhBnN/?utm_medium=copy_link
@yu_music1208    Instagram
2022.2.24
 ED動画
https://vt.tiktok.com/ZSdMyvWm5/
@yuagj45ny

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